BPOの現場から生まれた、ICIのこれからの4つの取り組み
ICIはこれまで、地方の中小企業や小規模事業者の方々を中心に、BPO業務を行ってきました。
電話対応、顧客対応、事務局代行、受注管理、業務整理、情報発信の支援など、いわゆる「裏側の仕事」をお手伝いする中で、たくさんの現場に関わってきました。
その中で、少しずつ見えてきたことがあります。
人が足りない。
時間が足りない。
新しいことを始めたいけれど、社内に進める人がいない。
良い商品やサービスがあるのに、うまく伝えきれていない。
社会にとって大切な活動なのに、事業として続ける仕組みが足りていない。
最初は、目の前の業務を支えることから始まりました。
しかし、実際にやってみると、
「これは単なる電話対応の問題ではないな」
「これは採用や人材育成の問題にもつながっているな」
「この会社の価値は、もっときちんと言葉にした方がいいな」
「この商品は、売る仕組みまで含めて支えないと続かないな」
と感じる場面が何度もありました。
そして、ふと思うのです。
これを誰かがやってくれたらいいのに。
でも、地方の小さな会社に合う形で、現実的に、無理のない費用感で、実務まで含めて支えてくれる人は、なかなか見つかりません。
それなら、私たちがやってみよう。
みなさんが面白そうと思ったらどんどん仲間に加わって欲しい。
で、人と人を、仕事で、社会課題解決の取り組みで、繋げよう。
そう考えて生まれてきたのが、ICIがこれから取り組もうとしている4つのプロジェクトです。
1. 出版事業
一つ目は、出版事業です。
BPOの現場で多くの事業者と関わっていると、商品やサービスそのものだけではなく、その背景にある考え方や歩み、想いに触れることがあります。
本当は社会に伝えるべき経験がある。
誰かの参考になる知恵がある。
地域や社会にとって意味のある活動をしている。
でも、それが言葉として整理されていないことが少なくありません。
伝えたいことはある。
けれど、どうまとめればよいかわからない。
忙しくて発信まで手が回らない。
自分たちの価値を、自分たちではうまく説明できない。
そうした姿を見てきたからこそ、出版という形で、その人や会社の価値を整理し、残し、伝える支援が必要だと感じました。
出版は、単なる本づくりではありません。
小さな会社や社会的な活動の「意味」を、社会に届く形にする仕事だと考えています。
そして、この出版事業で生まれた考え方やノウハウ、編集の仕組み、発信の方法は、将来的には地方BPOの中でも活かしていきたいと考えています。
たとえば、地方の会社が自社の価値を整理するための支援。
サービスや商品の背景を伝える文章づくり。
経営者の想いや会社の歩みを見える化するサポート。
出版事業は、本をつくるだけでなく、地方の会社が自分たちの価値を伝える力を高めるための取り組みでもあります。
2. HR関連プロジェクト
二つ目は、HR関連のプロジェクトです。
BPOの現場では、業務の課題を追いかけていくと、最終的に「人」の問題に行き着くことがよくあります。
人が採れない。
育たない。
定着しない。
忙しすぎて教える時間がない。
経営者が一人で抱え込みすぎている。
小さな会社では、人事部があるわけではありません。
採用も育成も評価も、日々の業務の合間に何とか対応しているのが現実です。
けれど、人に関する問題は、会社の未来そのものに関わります。
ICIでは、このHR関連の取り組みを本格的に進めるために、有料職業紹介事業の許可も取得しました。
これは、単に人材紹介を始めたいからというだけではありません。
地方の中小企業が抱えている人材不足や採用の難しさに対して、より現実的に関われるようにするためです。
そして、採用だけで終わらず、その後の育成、定着、キャリア支援、業務設計までつなげて考えるためでもあります。
人を採ることだけが目的ではありません。
その人が会社の中で力を発揮できること。
会社もその人を育て、活かせること。
働く人にとっても、会社にとっても、無理のない関係が続くこと。
そのためのHR支援を、BPOの現場で得た実感をもとに育てていきたいと考えています。
このHR関連プロジェクトで生まれたサービスや仕組みも、最終的には地方BPOに提供されるものになります。
たとえば、採用支援、求人票づくり、面接前後のサポート、入社後の定着支援、簡易的な教育プログラム、キャリア面談の仕組みなど。
地方BPOを利用する会社が、人に関する課題もあわせて相談できるようにする。
それが、このプロジェクトの大切な役割です。
3. 社会事業者の商品を扱うEC事業
三つ目は、社会事業者の商品を扱うEC事業です。
社会課題に向き合いながら、良い商品をつくっている事業者はたくさんいます。
福祉、環境、地域資源、食、ものづくり。
そこには、単なる商品以上の価値があります。
しかし、良い商品があることと、売れ続ける仕組みがあることは別です。
商品ページをつくる。
注文を受ける。
問い合わせに対応する。
発送を管理する。
リピートしてもらう。
お客様の声を次の商品やサービスに活かす。
こうした一つひとつの仕事が、事業を続けるためには欠かせません。
BPOの現場で、受注管理や顧客対応、事務局運営に関わってきたからこそ、商品を売る裏側の大変さがよくわかります。
だから、ただ商品を並べるECではなく、社会事業者の活動が続いていくための実務の仕組みまで支えたい。
それが、このEC事業の出発点です。
このプロジェクトで生まれる商品管理、受注対応、顧客対応、販売促進、VOC活用などの仕組みも、地方BPOに活かしていく予定です。
つまり、EC事業は単独の販売事業であると同時に、地方の事業者が商品を売り続けるための実務支援モデルをつくる取り組みでもあります。
4. 地方BPO事業
四つ目は、地方BPO事業です。
これはICIの原点であり、これからの取り組み全体を支える土台です。
実は、地方BPOは突然始めるものではありません。
数年前から取り組んできたものであり、その中で多くの失敗も経験してきました。
思うように進まなかったこと。
こちらの考えが伝わりきらなかったこと。
サービスとしての形が曖昧だったこと。
地方の会社に本当に必要な支援と、こちらが提供しようとしていたものにズレがあったこと。
そうした失敗がありました。
ただ、その失敗は無駄ではなかったと思っています。
むしろ、実際にやってみたからこそ、地方の小さな会社に必要な支援の形が少しずつ見えてきました。
地方の会社に必要なのは、立派な理論だけではありません。
高額で大がかりな仕組みだけでもありません。
必要な時に相談でき、実務まで一緒に動かせる支援です。
電話対応、顧客対応、資料作成、事務局運営、問い合わせ対応、業務整理、情報共有。
どれも地味に見えるかもしれませんが、会社を支える大切な仕事です。
人手不足の中で、すべてを社内で抱えることは難しくなっています。
だからこそ、外部に業務を丸投げするのではなく、会社の中にもう一つの実務チームがあるように支えるBPOが必要だと考えています。
今回、地方BPOは、過去の失敗から学んだうえでのリスタートです。
そして、出版、HR、ECの各プロジェクトで生まれたサービスや商品は、最終的にこの地方BPOに提供されていきます。
地方BPOは、単なる一つの事業ではありません。
ICIの4つのプロジェクトを受け止め、地方の小さな会社に届けるための基盤でもあります。
4つのプロジェクトは、地方BPOを動かす燃料とエンジンになる
出版。
HR関連プロジェクト。
社会事業者の商品を扱うEC。
地方BPO。
一見すると、別々の事業に見えるかもしれません。
でも、ICIにとってはすべてつながっています。
どれも、今のBPO業務を続ける中で見つけた疑問や課題から生まれたものです。
「なぜ、この会社の良さは伝わっていないのだろう」
「なぜ、人に関する支援はこんなに手薄なのだろう」
「なぜ、社会に必要な活動ほど続ける仕組みが弱いのだろう」
「なぜ、地方の小さな会社に合う実務支援が少ないのだろう」
そうした疑問が、少しずつ形になってきました。
そして、誰かがやってくれるのを待つのではなく、
誰もやらないのなら、まずは自分たちでやってみよう
という気持ちで、これらの取り組みを始めようとしています。
この4つのプロジェクトは、ばらばらに独立した新規事業ではありません。
むしろ、地方BPOをより強く、より実践的に、より広く届けていくための「燃料」と「エンジン」のようなものです。
出版事業で生まれるのは、会社や商品の価値を言葉にする力。
HR関連プロジェクトで生まれるのは、人を採り、育て、活かす仕組み。
EC事業で生まれるのは、商品を売り続けるための実務モデル。
地方BPOで生まれるのは、それらを現場で動かし続ける運用力。
これらが地方BPOに提供されることで、地方BPOは単なる業務代行ではなくなります。
ある会社には、顧客対応の仕組みを。
ある会社には、採用や定着の支援を。
ある会社には、商品販売の裏側を支える仕組みを。
ある会社には、自社の価値を伝えるための言葉づくりを。
それぞれの地域、それぞれの会社に必要な支援を届けながら、点と点を少しずつつないでいく。
やがてそれは、一つの大きな拠点に集中する仕組みではなく、各地の小さなBPOがゆるやかにつながり、知恵やサービスや人材を共有し合う、メッシュのような支援の形になっていくはずです。
地方BPOは、そのメッシュを広げていくための土台です。
そして4つのプロジェクトは、その土台を動かし、広げ、進化させていくための燃料であり、エンジンです。
小さな会社を、ひとりにしない
私たちは、大きなことを一気に実現しようとしているわけではありません。
まずは、目の前の会社に必要なことを見つける。
実際に手を動かして支える。
やってみて、疑問を持つ。
課題を整理する。
必要なら、新しい仕組みをつくってみる。
その繰り返しです。
想いだけでは続かない。
でも、効率や利益だけでも続かない。
大切なのは、想いを現実の事業として続けられる形にすること。
ICIは、BPOの現場で見つけた課題を出発点にしながら、地方の小さな会社や社会的な活動をしている人たちを、現実的に支える仕組みをつくっていきたいと考えています。
小さな会社を、ひとりにしない。
想いのある事業者を、続けられる形で支える。
地方の未来を、現場から少しずつ育てていく。
そのための4つの取り組みを、これから少しずつ進めていきたいと思います。
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