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7308 人間到るところ沼あり

 畿内の多くの藩は、大坂に蔵屋敷を持っていなかった。

 遠国の大藩のかっこいい仕法、廻船輸送で一度に大量の年貢米を大坂の蔵屋敷にどかーんと運ぶのとちがって、畿内は牛でとことこ運べばなんとかなる。そもそも、藩も小さいから輸送する量そのものが少ないしな。
でも大坂で年貢米を現金化しなければ藩財政は立ちいかないわけで、大坂に蔵屋敷がなかったうちの殿はどうやってたのかしらと探しまくり、今は大坂の案内記『難波丸綱目』に登場する用人「釣かね上ノ町 大和屋嘉介」という人を探している。

『新撰増補大坂大絵図』元禄4年(1691)大阪府立図書館蔵

ちょうど丸で囲んだあたりが、釣鐘上ノ町。今の釣鐘町。
大阪城のすぐそばで北浜や淀屋橋とも近い。
この先がなかなか辿れなくて、何かわかったらまた書くことにするけれど、今回の本題は、いろいろ探してたら、たくさんでてくるこの堂島近辺の沼の住人。

まあ、大阪観光のオフィシャルサイトはいいとして…

蔵屋敷巡りツアーの御一行様漫遊記。

それから、釣鐘町の名前の由来となった今もある時報の釣鐘について、熱く熱く語る鐘マニア。

そして、この釣鐘屋敷の鐘の音が、映画「国宝」で師匠から鬼のダメだしくらう『あとひとつ鐘鳴ったらアンタ死ぬんやで!』の、曾根崎心中の鐘。

 七つの時が六つ鳴りて
 残る一つが今生の
 鐘の響きの聞き納め

にグッときちゃって日常に帰れなくなり聖地巡礼する歌舞伎マニア。

八軒家の船着き場から三十石舟を語る舟マニアと、それを眺める橋マニア。

堂島界隈の沼がどれも素敵すぎて、調べものがちっともはかどらなくて困っている次第。

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