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【映画】前作観てから観て下さい!~「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」鑑賞記

個人的には待望の映画「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」を観てきました。前作「あの花の咲く丘で、君とまた出会えたら。」から7年後の世界を描いた作品になります。

あれだけ大ヒット、ならびに多くの方が感涙・感動した前作からの続編製作、相当なプレッシャーだったのではないかと思いますが、とても心地よい佳作に仕上がっていたと思います。ということで、早速感想をまとめていきたいと思います。

例によってネタバレ内容を含みますので、お読みくださる際にはご了承ください。


まずは恒例のあらすじから

特攻隊員・彰との別れから7年。百合は彰の夢でもあった高校教師になり忙しい毎日を過ごしながらも、その心は1945年の百合が咲く丘に取り残されたままだった。

そんな彼女の前に、彰の面影を感じさせる青年・涼が現れる。彼は臨時適任用教員として、百合のクラスの副担任になるという。自分をまっすぐに想ってくれる涼に揺れ動く百合だったが、彰を裏切るようで新たな恋に踏み出すことができない。

葛藤のなかで百合が出会ったのは、ホスピスで穏やかな余生を過ごす年老いた千代だった。石丸を失った後、千代が歩んだもうひとつの愛の形。そして千代が百合に託したのは、出撃直前の彰が遺した、未来の百合へ送る1冊の本だった。

映画.comより抜粋

前作のキャストが再結集!そして前作の名シーンも

ということでタイトルにも書きましたが、是非とも「前作を観てから映画館に足を運んで下さい」、これは声を大にしてお伝えしたいです。もちろん本作のみでもストーリーは把握できると思いますが、前作を知っていると、きっと感動が倍増すると思います。

というのも、ほぼほぼ前作のキャストが集合。懐かしいキャラクターたちに再会できて(しかも皆さん、当時の面影がしっかり残っている!)嬉しかったですね。

特に主人公の佐久間含めた特攻隊員たちのシーンも何度か登場しますので、前作のあのシーンか・・・と懐かしくなりました。繰り返しますが、ぜひとも前作を予習の上、ご鑑賞下さい。

続編からの出演者も世界観にドはまりしていました

さらに本作からの出演となった、現代の「彰」である宮原涼役の細田佳央太さん、そして過去にタイムスリップした戦中時に福原遥さん演じる百合の親友となる千代(出口夏希さんが好演)の旦那となる林吉さん役の井之脇海さん、そして現代の千代を演じた昭和の名優、倍賞千恵子さん!

彼ら続編からの出演となった俳優さんたちが見事に世界観に溶け込み、ストーリーに深みを出してくれていたように思います。今回、本筋の百合と涼のストーリーよりも、「泣ける」という意味では過去と現代両方の千代さんにまつわるエピソードに軍配かな、と感じました。

前に進めない百合に過去と現代「ふたりの」千代ちゃんが後押し

冒頭で「ネタバレありです」と念押ししていますので、大丈夫かとは思いますが、念のため。

戦時下という緊急事態の中で出会い、永遠の別れをした二人。残された百合は未だ彰への思いを胸に、前に進めずにいます。そこへ現われたどこか彰を彷彿とさせる青年涼。

涼への思いを募らせながらも、彰のことを忘れてしまうことへの怖さから、前に進めない百合。まあ、このあたりは王道のじれったさですが、恋愛ものにはあるあるですよね(笑)。アラフィフおやじには「こそばゆい」シーンの連続に観ている方が照れてしまいましたね。

そこへ突然現われる現代の千代ちゃん。千代ちゃんから語られる「その後」のストーリー、そして彰からの贈り物などを手にすることで少しずつ前に進もうとするのですが・・・という流れ。

どこか他人行儀だった現代の千代ちゃんが、実は会った時から気づいていた、というオチだったんですが、まあ、そりゃそうですよね、百合は出会っ当時とほとんど変わっていないですからね。

千代と林吉さん、そして千代と石丸さん

このシリーズは80年前の大東亜戦争がテーマのひとつとして語られており、前回ほどではありませんが、今回も戦争の影響を色濃く表すシーンがいくつかありました。

その一つが千代ちゃんが結婚するエピソードです。お相手の林吉さんは技師。非常に物静かな優しい方です。そして何より千代ちゃんに「忘れられない人」がいることも承知の上で、一緒になりたいと言ってくれた方です。

ただ、そんな林吉さんも戦争のトラウマ、後遺症に苦しみ、今も悩んでいる・・・というシーンがありました。基本、穏やかなトーンで進んでいくので、ここは非常にショッキングなシーンの一つでしたね。

戦後、皆が、戦争のことなど無かったかのように、いや、敢えて触れずに前へ向いていこう、国や街の復興、そして何より自分たちの生活をより良くしようと進んでいくわけですが、国のために戦った兵士の方々は心にいろいろな葛藤を抱えていた、ということが描かれていました。

出口さん、井之脇さんの好演もあり、このお二人の夫婦シーンは非常に印象に残る素晴らしいシーンでした。


そしてサプライズは映画後半で登場する石丸さんでしょう。千代ちゃんがずーっと思い焦がれてきた石丸さんと夢の中で出会うシーン。ここはきっと多くの方が感動したのではないかと思います。

「君に幸あれ」という言葉を贈って大空に旅立った石丸さん。その言葉を胸に、そして、片時も忘れることなく戦後を生き抜いた千代ちゃん。最後の最後で石丸さんと再会できたことがどれほど嬉しかったか。

わずかワンシーンではありましたが、石丸役の伊藤健太郎さんの登場し、前作からのファンとしてはこの二人と再び出会えて感動しました。


涼役の細田さんが素晴らしすぎた件

主演の福原遥さんが素晴らしかったのは言うまでもないのですが、それより何より二作目から登場というプレッシャー半端ない中で見事な演技を披露してくれた細田佳央太さんもまた素晴らしかったと思います。

きっと彰が現代に生きていたら、彼のような天真爛漫キャラだったんだろうな・・・と思わせる快演。誰からも好かれ、いい意味で思ったことをストレートに口にすることができる、そんな絵に描いたような好青年を演じきっていました。

この映画には原作があり、私は未読なのですが、前作公開後に映画の世界観を深掘りした「あの花が咲く丘で、また君とまた出会えたらanother」という本が出版され、そちらを読んだのですが、そこではもっと明確に涼が彰の生まれ変わりであるとわかるように書かれていた気がします。

一方、今回の映画ではラストで「仄めかす」程度で終わっているので、そのあたりは好みでしょうけど、私としてはそういうわけで、すでに本で知っていたので、「どこから自分が生まれ変わりだと気づいていたのかな」というのが気になりましたね。


「君の幸せだけを願っている」

まあ、これを言ってしまったらオシマイなんですが、映画での百合は、彰への思いを断ち切れず、というか、途中からは忘れてしまうことへの罪悪感から、涼の思いに答えることができず、躊躇してしまいます。

ただ、劇中にも登場するのですが、平和記念館に展示されている彰のメッセージには百合に対して「君の幸せだけを願っている」と書かれているんですよね。

そういう意味で彰はきっと自分はどうなったとしても、百合を応援し続ける、ということだと思うので、涼の思いに答えてあげてくれーと思いながら見ていました。

ま、でも、あっさりと涼とゴールインしてしまったら、映画が成立しなくなってしまうので、仕方ないんですけどね(笑)。ただ、それくらい現代の彰である、涼が非常に素晴らしい心の持ち主として描かれていただけに、踏ん切りの付かない百合がじれったくもあり、いや、それくらい彰への思いが強いんだな、と思ったり。


・・・と、ここまで登場キャラクターのことを書くだけで、相当なボリュームになってしまいました。実は劇中で百合が高校教師となり、大戦に関する特別授業を行うエピソード、涼が何気に提案する「恩送り」などなど、もっと語りたいことがあるのですが、一旦今回はここまでとしたいと思います。

一方、もちろんいろいろツッコミどころもあるんですが、まあ、それは言うだけ野暮というものなわけでして、誰もが期待した続編を素敵な形で作ってくれたスタッフ、キャストの皆さんに感謝感謝です。

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