X(Twitter)のフォロワーが3万人を超えて分かったこと
先日、Xのフォロワーさんが3万人を超えました。アカウントの本格的な運用を始めた時は「1万フォロワーがいるのってどういう世界なんだろう?」という好奇心でした。今となってはフォロワー数が3万人を超えたということで、継続していると達成できるものですね。

この「3万」という数値は私にとって単なる数字的な達成以上の意味を持つ学びと成果があったので、これからSNSでフォロワーを増やしたい人のお役に立つよう2024年までの取り組みを整理しておきます。
まず結論:もうSNSでフォロワー数を増やしても意味がない・おすすめしない
フォロワー数が増えることは、表面的には「影響力が高まった」「知名度が上がった」というポジティブな印象を与えるものです。多くの人にとって、SNSにおけるフォロワー数は一種の「社会的証明」であり、信用度や影響力を測るわかりやすい指標でもあります。しかし、ここ数年のX(旧Twitter)を取り巻く環境やアルゴリズムの変化、そしてユーザーのコンテンツ消費行動の変遷を踏まえると、フォロワー数の多さが以前ほど絶対的な意味を持たなくなっていると感じます。
かつては「フォロワーさえ増えれば、自然とインプレッションが増え、エンゲージメント率も上がり、ビジネス的メリットも広がる」というシンプルな図式がありました。しかし、実際に3万人超という「中規模インフルエンサー」的な数字に達してみると、単純なフォロワー数増加だけでは解決しない課題や、プラットフォームを取り巻く新たなメカニズムが浮き彫りになってきます。
フォロワー3万人到達後に起きたこと・感じたこと
1. フォロワー数は1万以上になると感動がなくなっていく
フォロワーが増えるとすごい!インフルエンサーだ!と呼ばれるようになりますが、アカウントを運用している人間からするとフォロワーは1万人までが最も楽しく、感動があり、エキサイティングでした。そこから先は良くも悪くも勝ちパターンが分かっているので、あとはどれだけ徹底的に毎日やるかとう作業感が大きくなっていきました。
もちろんフォロワー2万人、3万人に達した時はそれなりに嬉しいのですが、やはり1万人の時の感動はないんですよね…!これは年収が800万円を超えると幸福感が上がり止まるのと似ている気がします。体感で差を感じるのは1万人までで、そこから先は正直あまり大差なく感じますね。
正直、ビジネスを持っていて自分の権威性を証明したいなら、1万人を超えたら十分じゃないかなと思いますし、後述しますがフォロワーをKPIにするのも今後は違うのかなと思っています。
2. エンゲージメントはどこかで上がり止まる
フォロワーが1,000人から1万人、そして3万人へと増える過程で、表面的な「ステータス感」は確かに増しました。DMでのコラボ依頼が増え、コンテンツを拡散する力がある程度認識されやすくなります。
しかし、その「拡散力」は決してフォロワー数に比例して線形には増えません。フォロワーが増えたからといって、自分の発信するすべてのツイートがフォロワー全員のタイムラインに表示されるわけではないんですね。
フォロワーが増加すると、「いいね」や「リツイート」の絶対数が増えると期待しがちです。しかし実際には、フォロワー数が1万人の頃と3万人の頃を比較しても、エンゲージメント率(エンゲージメント総数をフォロワー数で割った数値)が大幅に向上するとは限りません。むしろ、エンゲージメント率が下がる場合もあります。その理由としては、時間の経過とともにフォロワーの関心が希薄になったり、プラットフォーム側のアルゴリズムが全フォロワーに均等にコンテンツを届けなくなったりするからです。
また、フォロワー数という数字は積み上がりますが、その全員が常にアクティブにタイムラインを見ているわけではありません。フォローしたものの、その後ログインしなくなったり、他の情報源へ移行してしまったりする人もいます。こうした非アクティブフォロワーは、インプレッションやエンゲージメントに貢献しません。そのため、フォロワーが多くても「見られていない」という感覚に陥ることは、3万人を超えた今でも痛感していることです。
3. 本来見てほしい人以外が増えるのでノイズが入りやすい
フォロワー数が増えるほど、本来想定していたコアなターゲット層以外にも、より幅広い層が混在するようになります。その結果、特定のジャンルに特化したコンテンツを発信しても、全員に刺さるわけではなくなり、反応が分散してしまうことがあります。以前はニッチな情報を求めていたフォロワーが中心だったとしても、フォロワー数増加後は多様なニーズを抱えるフォロワー層となるため、特定ジャンルでの深堀りが以前ほど強く響かないケースが増えます。これにより、発信戦略がむしろ難しくなる場合もあるのです。
私の場合、プロダクトマネジメントというお世辞にもメジャーと言える領域ではなく、むしろ一部のテック好きな人が強い共感を示してくれるものでした。そこにDXやリスキリングの流れも相まってフォロワーが増えてきました。しかし、フォロワーが3万人以上になるとそういったコアな領域だけでなく世間一般が関心のあるトピックを投稿せざるを得ない切迫感が出てきます。多くのインフルエンサーがトレンドにあるネタを投稿するのはそういった背景ですね。
正直なところ、余計な人が読むようになったことで「的外れな批判」も増えました。言ってないことを言っていると決めつけられたり、連ツイの一部だけを取り出して全体を読まない人、もっと悪いと日本語が正しく読めないとしか思えないレベルの人も大量にいます。こういったノイズが増えると、あまりメンタルが強くない人は一定フォロワー数が増えるとダメージが大きくなりSNSを辞めてしまいがちになります。それくらいメインユーザー以外に投稿が届いてしまうというのはデメリットも大きいのです。
私はSNSは仕事と割り切っているので気にしないのですが、趣味レベルで気軽にやってきた人がフォロワー数が増えた結果、趣味としてはダメージを受けすぎるという構造はけっこう問題だなと思っています。無難な投稿が増え、どんどんアカウント自体がつまらなくなり、発信をやめてしまうという流れですね。
4. アフィリエイトや協業依頼はけっこう来ます
DMを開放していることもあり、アフィリエイトでPR商材を発信してくれ、協業してくれ、系の連絡はたくさん来るようになります。私の場合、自社事業のPRをした方がメリットが大きいので一切やりません。あと献本の相談もちょいちょい来ますが、献本いただくと紹介しないといけないので本当に興味があるもの以外はお断りします。
こういった依頼が来るのすごい!と言ってくれる人もいますが、正直数が多いですし9割はいまいちな内容なので嬉しさは一切ないです。ごくまれに良い提案でお声がけいただいた場合はレスをするくらいですので、私のDMの反応率はけっこう低めです。
5. 信頼されるハードルは圧倒的に低くなる
ここまでデメリットばかり言いましたが、唯一最大のメリットはやっぱりこれですね。初対面の人から怪しい人認定されることが減り、すごい人だと思ってもらえる率はかなり高いです。私の場合は顔出しでXは運用していないにも関わらずオフラインの懇親会で声をかけてくれる人が出てくるくらいでした。これは素直に嬉しいですね!
あとはPM CareerやPM Schoolという自社事業に来てくれる人も初期はほとんどが「いつも投稿を見てます!」という人だったので、広告宣伝としてはものすごく効率が良いです。純広告では得られない信頼があるうえに、インプレッションも稼ぎやすいのでそこは本当にビジネス的なメリットが大きかったですね。これだけでも十分がんばってきたことがペイすると思えるくらいです。
常にアルゴリズムに振り回される「コンテンツ イズ キング」の時代
かつてのTwitterは時系列表示が中心で、フォロワーのツイートが基本的に時間順に表示されていました。しかし近年、Xはより複雑なアルゴリズムを用い、ユーザーの興味関心に合わせて表示内容を最適化するようになっています。そのため、いくら大量のフォロワーがいても全員のタイムラインに必ず表示されるわけではありません。表示頻度は「ユーザーごとの興味関心」や「過去のエンゲージメント履歴」に左右されます。もはやフォロワー数は一要素でしかなく、「どれだけそのユーザーにとって魅力的なコンテンツを提供できるか」が、より重視されるようになりました。
また、その時々にあるアルゴリズムハックの手法をいかに知るかがフォロワーを増やすうえで大事なポイントでもあります。
例えば私の場合、フォロワーが1万人を超えるまでは「連ツイ(連続ツイート)」が最も有効な手段でした。連ツイをすればフォロワーが伸びると言っても過言ではないくらい優遇されていました。
やばい本に出会ってしまった…オライリー・ジャパン「プロダクトマネージャーのしごと」が面白すぎて1日かけて熟読してしまいました。
— Shin丨AI×プロダクト開発の専門家🤵🏻 (@shin_sasaki19) September 10, 2023
PMの仕事の理想と理論だけでなく「実践」にここまでフォーカスした本は読んだことがありません。個人的に特に良かった点を備忘録かねて整理してみます📖
1章… pic.twitter.com/3xqtoahpgb
しかし、今ではイーロン・マスク氏がTwitterを買収しXになったあたりから、連ツイ優遇がなくなってきました。そしてフォロワー数が多いことよりも、コンテンツ単体の面白さが重要視されるようになりました。SNSではゲームのルールが運営のさじ加減で大きく変わることはしょっちゅうなので、一時的なハックはできても再現性を常に持つためにはPDCAを回し続けるしかありません。
それに、アルゴリズムが運営の都合で変わることはXに限らずSNS全般で起きていることであり脱フォロワーの流れも実は前からあったものです。その典型例がTikTokで、フォロワー数が数十人であっても数百インプレッションなど出ることは珍しくありません。フォロワー数だけでなく、いかに良いコンテンツを出せるかが勝負になってきます。コンテンツ重視のアルゴリズムは今後も当たり前になるでしょうし、すでにそうなりつつあります。
今後はSNSは複数アカウントの掛け合わせが大事
前述したように、Xで一定以上のフォロワー数になると得られるメリットが上げ止まります。それ以上にメリットを享受するためには、SNSの種類を変えることが大事です。
例えば、私の場合はこんな形で似たコンテンツを違うSNSで発信しています。
X(Twitter)
ブログ記事
Voicy
YouTube
媒体を変えるとリーチできる人も変わるので、1つだけのSNSで頑張り続けるよりもずっと楽に新しい人にアプローチできるのです。特に最近始めたYouTubeはまだまだ登録者が600人ほどしかいないのに、事業的な集客メリットがすでにあり効果を感じています。やはりこれからは音声・動画メディアが主流ですね!
※まだチャンネル登録していない人はこの機会にぜひ
それでもフォロワーを増やしたい人へのアドバイス
とはいえやっぱりフォロワーを増やしたい!という人のためにいくつかTipsを残しておきます。
アドバイス1:1つの専門メディアになろう
Xでフォロワーを増やしたいなら、趣味や好きなスポーツチームのことを投稿していてはいけません。自分が強みを持っている領域の専門メディアになりましょう。私の場合は、それがプロダクトマネジメントでした。
1つの専門性に絞って、それを徹底的に解説しましょう。自分が詳しい領域だと「こんな初歩的なこと投稿して価値があるのか?」と思いがちですが、自分が当たり前にやっていることが他の人には珍しく価値があるものです。それが専門性というものです。無駄だと決めつけず、自分が日頃から当たり前に考えていることを言語化し、投稿しましょう。ただ、何も強みがない人はフォロワーを増やすのはかなり難しいので、諦めて現実生活を頑張ることをおすすめします。
そういう意味では、SNS運用は自分の頭の中の言語化と向き合うプロセスと言えます。いかに思考していることを投稿できるか、その習慣があるかが全てです。多くの人は、自分の考えになど価値がないと決めつけてしまいがちですがそれは違うのです。
そしてXで発信するのは1つで大丈夫です。その領域で最も信頼されることを目指して、良質な情報を発信していってください。運用するえうで大事なのはそれだけです。
アドバイス2:数が勝負!2割の投稿が8割以上の価値を出す
よくバズっている人を見るとこの人はいつもバズるのだと思いがちですが、意外とそんなことはありません。ある投稿は数百万インプレッションなのに、他の投稿は数千ということはよくあること。皆さんのタイムラインに流れてくるのはすでにバズっている投稿である可能性が高いので、他の投稿が目につかないだけです。
では質の高い投稿はどうすれば見つかるか?それはシンプルで「毎日投稿する」しかありません。数をこなすと、その中から思いっきり大きなホームランが出たりします。自分がこれは全くバズらないと思っていたものが10万インプレッションになったり、逆にバズ狙いのものがどっちらけ、ということもよくあります。
何がバズるかなんてコントロールできない、そういう考えで数をこなすことがSNS運用の適切な期待値と言えます。そして投稿はパレートの法則で、2割の投稿がそのアカウントの価値を決定づけるほどのインフルエンス力を持ちます。その2割を見つけることがフォロワーを増やすためにまず大事になるポイントなのです。
アドバイス3:過去のバズった投稿はリサイクル可能
新しいネタを投稿し続けるのは大変!アイデアがない!と思う人が多いのですが、実は過去にバズった投稿はリサイクルして同じくバズらせることができます。
例えば、私のこちらの投稿は2023年の1月と8月にそれぞれ投稿したものと全く同じです。しかし、今投稿をしてもアルゴリズムの変化はあれどそれなりにインプレッションを稼いでくれます。自分の過去の投稿がアセットになることを多くの人が見落としがちなのです。
「事業開発とプロダクトマネージャーの仕事の違い」
— Shin丨AI×プロダクト開発の専門家🤵🏻 (@shin_sasaki19) January 6, 2023
について連ツイします。
この2つの職種はとても領域が近く混同されることも多いのですが、求められるスキルとするべき仕事は全く異なります。
・事業開発:マーケット・戦略決定とビジネスオペレーション構築
・PM:プロダクトで課題を解決
「事業開発とプロダクトマネージャーの仕事の違い」
— Shin丨AI×プロダクト開発の専門家🤵🏻 (@shin_sasaki19) July 18, 2024
この2つの職種はとても領域が近く混同されることも多いのですが、求められるスキルとするべき仕事は全く異なります。
・事業開発:マーケット・戦略決定とビジネスオペレーション構築
・PM:プロダクトで課題を解決…
大事なことは定期的に何度でも言う、これがアカウント運用で大事なポイントです。全く同じでも良いですし、自分の学びを加筆するでもOKです。バズるテーマはいつの世もバズるので、1つバズったら未来の自分が楽になるとも言えます。
過去の投稿はXのAnalysis機能からCSVでダウンロードできるので、ローカルに落としておいてスプレッドシートで管理がおすすめです。ちなみに私が管理しているスプレッドシートがこちらですので参考までにご覧ください👇️
フォロワーを増やすため何より大事なのは「実績を出すこと」
最後にこれが結論なのですが、SNSのアルゴリズムや投稿の質ももちろん大事です。しかし、今になって思うことは、仕事や趣味など何でも良いので「専門性のある領域で大きな実績を出す」ことです。これ以外にフォロワーを増やす有効な手段はありません。
例えば、後からXを始めてあっという間に10万以上フォロワーになった川邊 健太郎さんなどが良い例です。ビジネスパーソンとして圧倒的な実績があるからこそ、小手先のテクニックが必要ないのです。
LINEヤフー社長から会長になって、「会社の事だけ」をやっていた時代から「会社と日本全体の事」の両方考えるようになった近況を述べています。
— 川邊健太郎 (@dennotai) September 21, 2023
最近で最も率直な気持ちの吐露です。
なぜライドシェアなのか、ホリエモンとの邂逅、デジ庁、村井純先生の話などもありますhttps://t.co/JhunPGBW3C
一部アルゴリズムをハックしてフォロワー数を増やした人はいますが、そういう人は周りからたいして信頼もされませんし、頭の良い人であればそういった人はすぐ判別できます。フォロワーが多いという事実も、それが実績に基づいているのかどうかで見られ方が180°変わります。私の場合でも、何度も起業をしたりプロダクトをグロースさせたりした経験がなければ、誰も私の発言に関心を持ってくれなかったでしょう。小手先のテクニックはいつ世も常にありますが、それに終始せず大事な原理原則である「実績を残すこと」と「実績を残すためチャレンジをする」こと。この2つが共感を呼び、感動を生み、フォロワーを増やすのです。私もこの原理原則を大事にしつつ、Xはビジネスに活用する形で大きな実績を残せるよう日々挑戦しています。
結論:フォロワー数が絶対ではない、原理原則を大事にしよう
以上、フォロワーが増えた結果良いことも嫌なこともあったけど、総括するとやはりフォロワー数を増やすことは大事でメリットが大きいです!ただ一方、アルゴリズムのハックなど小手先のテクニックは常に変動するので最大の商品は自分自身だということを忘れないようにしたいものですね。
フォロワー数が多いことで事業的には広告宣伝費が浮いたり、初対面の人から信頼してもらいやすくなったり良いことはたくさんあります。しかし、ビジネスパーソンとしてはフォロワー数だけでなく本業で実績を出し、その結果フォロワーが増えるという図式にこだわりたいですね。フォロワー数が多いのに実績がしょぼい、というのも侘しいものですし。
3万フォロワーを足がかりに、実績を残せるようまだまだチャレンジしていきます!
