AIがスケールする組織〜AI活用 x ナレッジ蓄積の両輪を回せ!〜
こんにちは。ログラス 社長室 AI オペレーションマネージャーの荒木です!
AI活用・AI推進において「プロンプトをどう最適化するか」「ChatGPT / Gemini / Claude、Dify / n8n、Cursor / KiroなどのどのAIツールを導入すべきか」といった話題が多いように感じます。

もちろん、AI業務効率化を進める上で大事な観点ですが
AIに渡すそもそもの情報・知識などのコンテキストが整理されているか
業務でAIを活用しているうちに、裏側で情報が整理されるシステムやオペレーションを作れるか
これらを個人やチームだけでなく、組織にスケールできているか
これらが、企業が中長期的に競争力を維持するための財産になると考えています。
このnoteでは、私が意識している 「コンテキストが自然と育つ仕組み」についてお話しします。ご参考になれば幸いです。
この記事を読んでほしい人👀
AI活用・AI推進に取り組んでいるが、短期の効率化で頭打ちを感じている
ナレッジが散在していて、AIに渡す土台がない/薄い
属人化を減らしたい/経営・事業の意思決定を、コンテキストでより良くしたい
1-1. 何をインプットするか🧭

どんなに良いプロンプトやAIツールを使っても、最初に入れる情報(コンテキスト)が悪い場合、期待通りの出力が得られません。
確かに、画像生成やスライド生成などAIツールや機能に性能差は短期的にはあります。しかし、どのツールも高頻度でアップデートがされていくので中長期的には大きな差にはならないと想定されます。

なので、私の中ではAI時代に企業の競争力を左右するのは「データ(コンテキスト)」だと思っています。そして、そのデータで大事な要素は、
経営戦略・経営データ:意思
お客様情報・顧客情報・VoC:課題
プロダクト・社内ナレッジ:ソリューション
の大きく3つだと考えています。
これらを組織として体系的に整理していくことが、AI活用を中長期的にスケールさせる鍵だと考えています。
1-2. AIを活用してたら、ナレッジが貯まる仕組み🛠️

AIを組織に浸透・推進するためには「AI活用」と「データ蓄積」が大切だと考えています。
私は社内のAI業務効率化を考えるにあたり、課題の優先度判断で「コンテキストが育つ仕組みが作れるか」という判断基準も設けています。
短期的に効果がなくても、中長期でコンテキストが育つ+効果があるものを優先して取り組むこともあります。
たとえば、ヒアリング内容をもとに「業務フローを図で整理する」という業務では、音声データをAIアプリケーションにアップロードすると、業務フローの草案ができあがりつつ、システムとしては音声データや業務フロー図などをデータベースに蓄積し、タグをつけて業界分析やグループ会社の包括的な分析をするという別の業務と紐づけています。

補足ですが「AI時代より前に」ナレッジマネジメントで成功している会社はキーエンスだと思っています。
お客様の声・情報を徹底的に整備して他の業務や製品開発に活かし最終的に利益に変える仕組み・文化を構築していますし、驚異的な営業利益率を今でもキープしています。
そしてAIの登場によって
入力させずにAIが自然と蓄積する
AIに丸ごと整備させる
アウトプットの叩きをAIに出させる
ことができるようになり、キーエンスのようなナレッジマネジメントを各社が構築できる現実味を帯びてきました。
2-1. どこから取り組むべきか🎯

コンテキストが育つ仕組みを構築する際、まず自部門で業務効率化とデータを蓄積しデータが溜まってきたら、部署をまたがる部分にだんだん展開するのが効果的です。なぜなら、多くの場合、インプットとアウトプットが異なる部署にまたがることが多いからです。
例えば、営業部門(フィールドセールス:FS)がカスタマーサクセス(CS)に引き継ぐデータをもとに集めた情報・社内ナレッジを、インサイドセールス(IS)がトークスクリプトに活用するなどが効果的です。ISがお客様にお電話やメールをするときに、FS/CSの社内ナレッジや公開されている導入事例などがあるとお客様はイメージが持ちやすくなります。
ログラスでは引き継がれるとAIが社内ナレッジなどを整備してくれて、そのナレッジがトークスクリプトAIに反映されるようになっています。このように部門をまたぐ情報を流用し、ナレッジのシフトレフトによって組織全体の価値が最大化されていきます。
*ナレッジのシフトレフトを考えると、一番最初にマーケティング部門に取り組むのは効果が限定的になります。マーケとAIとの相性が良いので、シンプルにAI業務効率化を進めた方が良いかもしれません。
2-2. どこにAIを入れるべきか🤖

AIを組織に組み込む際、どの業務にAIを配置すべきかも重要な判断です。
私の考えでは型化された部分、つまりプロセスが確立されパターンが明確な業務にAIを配置することで、安定した成果を出せます。
一方で、新しい部分や創造的な領域には人間を配置すべきです。
人間は創造的な仕事や、まだカオスな状態にある新しい領域を整理する役割を担います。AIを導入するときは必ず意識するようにしてください。
この役割分担を明確にすることで
AIは定型業務や分析作業を効率化し、人間の時間を創出する
人間はその時間を使って、より創造的で戦略的な仕事に集中できる
人間が整理した新しい知見やパターンが、やがてAIが扱える「型化された部分」に育っていく
この循環が、組織のコンテキストを継続的に育てるエコシステムの基盤になります。
2-3.データ構築ℹ️

データが大事というのはAIよりずっと前の時代から言われてきたことで、DWH(データウェアハウス)などで蓄積している企業は少なくないと思います。
ただ、従来のナレッジマネジメントやDWH活用が止まりやすい背景の一つとして「😵💫 入力する人にメリット・報酬がない」ことがあげられます。入力者はコストを払う一方で活用者がメリットを得るだけ、という利害の分断があると、時間が経つにつれて「形だけ残って使われない状態」になりやすいです。
また、以下の要因も相まって活用されていないパターンが事例として多くあります。
👤 オーナー不在 × 更新が回らない:品質・更新・棚卸しの責任が曖昧で、鮮度が落ちて信頼が崩れる
🧩 定義が揃っていない:KPI定義や用語、タグ粒度がバラバラで、後から統合できない
🔍 探せない/共有しづらい:命名・検索導線や権限設計が弱く、「結局聞いた方が早い」に戻る
なので、上記の課題に対してAIで効率化することがポイントだと感じています。
AI時代におけるデータ構築やアーキテクチャに関しては、まだまだ私は模索中で基本的なところもありますが、例えば下記などが挙げられます。
アウトプットにボラが少ないケースなどのユースケースに絞って、どう貯めるか・メタデータなどを最初に規定して活用できるところまで描く
データ収集層で人に入力を極力させず・意識させずAIが整えていく
データ収集層でも人が理解できるルールやタグづけ・メタデータの付与もする
そして、これらによって蓄積されたデータマートにしてAIのナレッジとして反映させて、AIが活用されるほどデータ収集層が綺麗に溜まっていくようにすることが大切です。
3. まとめ✒️

AI推進・AI活用の議論が活発になる中、組織としてスケールさせるために重要なのは「AIを単なる効率化ツールとしてAIを使う」のではなく「業務とAIとデータを繋ぎ、循環させるエコシステムを構築すること」と痛感しています。
まだまだ私も色々模索中であり、これが完璧な回答とも思っていません。
このnoteを読んで気になった方は、ぜひ一緒に意見交換させてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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