見出し画像

スネーク満床【毎週ショートショートnote】

「先生、『スネーク満床』です。もう受け入れできません」

「もう無理だな。ほら、見てくれ。わしも感染したよ」

「実は私たちもです」

そう言って医師と看護師は鱗化した腕を見せ合った。

この感染症は体中の皮膚が鱗化し、骨は柔らかくなり、体はまるで蛇のようになる。

そして、舌先が二つに割れてくると人間としての意識はなくなり完全に蛇になる。

こういった特徴からこの感染症はスネーク感染症と呼ばれるようになった。

この感染症には治療法はなく、入院している感染者もただ発症を遅らせているだけなのだ。

「みんな、聞いてくれ。この感染症は寿命は延び、感覚も良くなり、悪いことばかりではないのだ。人類が自然に還るには良い機会なのかもしれない。これは人類の進化の過程なのだ。これから地球は平和になるだろう」

医師は看護師たちにそう伝えて、胸のバッジを机に置いた。

そこから数年経った後、地球は争いのない、自然豊かな地球に戻っていた。

スネーク同士は争わないのだ。


(410字)

たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※SFショートショートにしました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。


いいなと思ったら応援しよう!

深遠 たた サポートお願いいたします!執筆活動費にさせていただきます。