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サンタ酸【毎週ショートショートnote】

子供たちにプレゼントを配り終えたサンタは、明けつつある夜空を見ながら、うれしそうにつぶやいた。

「クリスマスもこれで終わりだ……」

プレゼントを受け取った時の子供たちの笑顔、それだけがサンタの喜びであり、生きる意味でもあった。

サンタは世界中にいて、子供の親、友人、ときには母親がサンタになり、子供たちにプレゼントを渡す。

だが、世界にひとりだけ、神から遣わされた本物のサンタがいる。

見た目は変装している親たちと変わらないが、本物のサンタはプレゼントを配り終えると体が溶けてしまう。

残るのは酸性の液体。

神は『サンタ酸』と呼んでいた。

サンタ酸は土に還り、またクリスマスになると、サンタは復活する。

本物のサンタは子供たちがいる限り、毎年クリスマスに復活する。

しかし、サンタが何度目かに復活したとき、そこに渡すはずのプレゼントは置いてなかった。

神が現れて言った。

「人類は滅んでしまったよ」

サンタはじっと神を見つめ、目から涙がこぼれた。


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※SFショートショートにしてみました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。


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