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spinel3
ラブカ奇譚【毎週ショートショートnote】裏お題
あるとき、ラブカはいつもと違う光を見た。その光は海底から発していて、キラキラといろんな色があった。
光は天から降り注いでくるものと思っていたけれど、その光は違っていたのだ。だから、ラブカはできるだけの力でヒレを動かして、逃げるように浮上した。
キラキラとした光は、強さを増し、赤や青や緑の光の色は混ざり合い、絹糸のような白い光になった。
強い光というものは、闇よりも回りを見えなくさせる。
ラブカは自分が浮上しているのか潜っているのかすらわからなくなった。
ラブカが動けないでいると、一頭の巨大なクジラが現れた。
「ラブカ殿、どうした?」クジラが言った。
「この光が眩しくて」
「光?光なんてどこにあるんだい?」
「そうか、君には見えないんだね」ラブカは困った。
けれど、ラブカはあきらめなかった。
「クジラ君、ほえてくれ」とラブカは頼んだ。
クジラがほえると、たくさんの魚たちが集まってきた。
「みんな、僕についてきて」とラブカが言うと、魚たちはみんな、ラブカの後についていった。
*
同じ頃、同じ場所の海上に一隻の漁船がいた。その漁船の船長はラブカを先頭にした魚群を見つけた。
「なんだありゃ、先頭はラブカか?その後ろにクジラ?」
その船長は不思議に思いながらもラブカの魚群についていった。
30分ほど移動したとき、後ろの方から大きな爆発音が聞こえてきた。
それは海底火山が噴火した音だった。
そして、このことは『ラブカ奇譚』と呼ばれ、語り継がれた。
(607字)
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。
※字数オーバーしてしまいました。
*この記事は、以下の企画に参加しております。
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