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蘇生試験(2作品目)【毎週ショートショートnote】
「蘇生試験に受かっても喜べないわよ」
試験仲間の女友達がそう言って試験会場を去った。
そして、それが彼女の最後の姿だった。
僕は試験に合格したが、彼女は試験に落ちた。
僕はそれ以来彼女のことを時々思い出す。
彼女はまた受けるのだろうか。
僕が蘇生試験に合格してから何年か過ぎたころ、蘇生のために教会に呼ばれた。
教会に呼ばれたということは、誰かを蘇生するということだ。
僕は祭壇の上に立ち、これから蘇生する人を見た。
僕は目を疑った。あの彼女だ。
「彼女はどうしてー」他の司祭達に尋ねた。
他の司祭たちは一様に「不慮の事故らしい」とだけしか答えなかった。
彼女の真っ白な顔は、なぜかちょっとうれしそうにも見える。
でも、そう見えるだけで、死んでうれしいなんてはずはないのだ。
首のあたりに縄の跡のようなものが見えた。
僕はこれから彼女を蘇生しなければならない。
彼女はどうしたいのだろうか。
僕には聞くすべがない。
静かな光の中、僕の祈りの手は震えていた。
(410字)
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。
※ハイファンタジーショートショートにしました。教会で蘇生ができるという設定です。
*この記事は、以下の企画に参加しております。
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