写真展『写真集のつくりかた。』を終えて。
こんにちは、写真練習家 兼 フォトパティシエ のきっちん篠山です📷
またの名を 写真美食家 日本橋ペロリ堂😋(←) といいます(?)
人形町の秘密基地に潜伏しています🏢
📷
7/20(日)、写真展『写真集のつくりかた。』は6日間の会期を終了致しました。
ご来場頂いた皆様、気にして頂いた皆様、ありがとうございました。
本記事では、今回の写真展の構成やその制作/準備について、頂戴したご意見やご質問について、反省点(感想) 、等々を記載していこうと思います。
自分自身や、これから #写真展 を行おうと思っている方々、 #写真集 をつくってみようと思っている方々 のための有意義なメモとなりますよう。
写真展の構成
本展の正式名称は、
『写真集のつくりかた。』feat. 早坂美紅 in「mix.」
でした。
コンセプト
#早坂美紅 さんを主演/モデルに制作した写真集「mix.」を題材とし、写真集制作に関わるエッセンスを盛り込んだ展示を行う、というのがコンセプト。
そしてそこが気付きやディスカッションの場として働き、アマチュア作家の皆さんの意識に何らかの影響を与えることを狙ったのでした。
結果として多くの力の入った写真集が生まれること、あるいはそれができるくらいの土台を持った展示が増えること、に繋がればと考えました。
構成
上記のようなコンセプトに基き、構成は下記の通りとしました。
キャプション
写真集から抜粋した写真のプリント(10点)
写真集「mix.」+ コラム「写真集のつくりかた。」
写真集「mix.」[A different world line we followed]
解説入り入稿データサンプル(10点)
その他写真集(8点)

キャプションは展示全体のキャプションという意味になります。
今回はギャラリーにあるカッターライトで照らしてみました。

プリント10点は、写真集からの抜粋で それらを額装しストーリー順に並べました。
ただし、ただの抜粋ではなく、写真集の見開きを模したり 写真集上の構成を模したり という工夫を加えていました。
ですので、プリントを見て、写真集を見て、またプリントに戻ると新たな発見(見解)が得られる、ということもあったかと思います。
サイズは全てA3ノビです。

写真集「mix.」はコラム込みで172ページ、急遽制作した別世界線バージョンの写真集「mix.」は84ページの構成でした。

解説入り入稿データサンプルは、A3ノビの用紙に写真集の見開き(A3)の入稿データを貼り付け、そこに私が実際にテンプレートで使っている補助線を入れ レイアウトや構成の意図等について解説を加えたものです。
主に写真集に含まれるコラムから抜粋した内容で10点、プリントをそのまま貼り付ける形で展示しました。

その他写真集8点は、 #私的写真集選手権 での受賞作や過去の展示向けに制作したものから選んで展示しました。
展示レイアウト
展示レイアウトは下図のようにしました。

④のエリアは隣のスペースとの仕切り可動壁だったり柱が隣接していたりするため額装プリントの展示はしたくないと考え、悩んだ結果 反時計回りの順路としました。
階段を下りて あるいは隣のスペースから こちらのスペースに入った流れで ④(入稿データサンプル)から見てしまうケースが多く見受けられましたが、止む無しだったでしょうか。
結果として、④の移動壁は入稿データサンプルのポスター調のプリントを貼るには都合が良かったですし何より似合っていました。
額装プリントを壁2面(とちょっと)でシームレスに並べられたのも見栄えが良く、見やすいものにできたかと思います。
写真集の制作
写真集は結果的に2冊制作したことになります。
『mix.』
主演: 早坂美紅
制作: 篠山吉信
『mix.』[A different world line we followed]
主演: 早坂美紅
制作: 篠山吉信
写真集『mix.』

仕様:
A4カラー 172ページ(+表紙4ページ)
表紙:マットコート220kg(マットPP) / 本文:上質紙110kg
印刷・製本:
株式会社グラフィック
写真展の題材となったこちらの写真集は、ストーリー仕立てのポートレート写真集であり、2023年の年末と2024年の年始に撮影させて頂いた写真から構成しました。
正確に言うと、写真集の制作を想定して 2回(計10時間程度)のロケを組み、撮影、写真集の制作を行いました。
ロケ日数: 2日(約10時間)
撮影枚数: 926
OKカット: 291
採用カット: 115
私は通常はストーリーを作成してから それに沿った撮影を行うのですが、こちらの写真集では当初の想定とは異なるストーリーを撮影後に当てはめる形となってしまいました。
ストーリーに沿って撮影をすることができていたならば、もう少しOKカットは少なかったかもしれません(無関係と判断できるカットは捨てるため)。
ただいずれにせよ、私は1時間に100枚程度しか撮らない人間ですので 総撮影枚数は変わらなかったと思いますし、採用カットはストーリーのボリュームに依存しますので そちらも変わらなかったでしょう。
舞台は横浜です。
2023年末に横浜で展示があり、その関係で滞在していたというのが理由です💦
通常は主演のモデルさんのイメージに合わせたロケーションを考える(あるいはロケーションやストーリーに合わせてモデルさんを選ぶ)のですが、この時は募集に手を挙げてくださった早坂美紅さんをそのまま横浜で撮らせて頂く形となりました。
撮影後にストーリーを当てはめることになってしまったわけですが、結果的に彼女にマッチしたものにできたと思っています。
写真集『mix.』[A different world line we followed]

仕様:
A4カラー 84ページ(+表紙4ページ)
表紙:マットコート220kg / 本文:マットコート110kg
印刷・製本:
株式会社グラフィック
こちらは写真展の直前に思い立って制作したもので、ぶっちゃけますと 展示のプロモーション目的でつくったのでした💦
同じくストーリーベースのポートレート写真集で、2025年6月末に 4時間程度のロケを組んで撮影、制作しました。
ロケ日数: 1日(約4時間)
撮影枚数: 386
OKカット: 84
採用カット: 56
こちらはオリジナルの『mix.』の別世界線の物語ということで、急遽制作しました。
オリジナルストーリーが少々暗い話でしたので、少し明るいものもあったほうが良いかなということで…
ストーリーに沿って撮影およびセレクトを行いましたので、OKカットは少なめでした。
採用カットとの比も注目ポイントです。
舞台は目白台/江戸川橋。
本編が寒い季節が舞台だったので、こちらは夏っぽい写真が撮れつつレトロな日常感も残しつつということで、、
公園が多く 坂もあり、寂びれた感じもする(失礼)あの界隈を選んだのでした。
写真展の準備
今回の写真展の準備について書いてみます。
展示物
まずはメインの展示物に関して、下記が準備した物の一覧となります。
プリント(A3ノビ/10点)
入稿データサンプル(A3ノビ/10点)
写真集『mix.』+ コラム『写真集のつくりかた。』(A4/172ページ)
写真集『mix.』[A different world line we followed](B5/84ページ)
キャプション(A4)

プリントは今回 #ピクトリコ さんにお願いしました。
用紙はブルーラベルです。
過去に一度だけ(?)お願いしたことがあり、好印象だったので 今回も選ばせて頂きました。
上の写真では全然分からないと思いますが笑、色校無しでも一発でとても綺麗に仕上げてくださり 満足しています。
裏話ですが、 #クリエイト さんにDMを置かせて頂きにお邪魔した際に、「ちなみにプリントはどちらで…?」と聞かれまして💦
ギクっとしながら、「えっとその、両国にある…家が近いもので…(もごもご)」と答えたのでした笑
ちなみに、ピクトリコさんにお願いしたのはプリントのみで、用紙の裏打ちは自分で行いました。
額装ももちろん自分で行いました。

入稿データサンプルは #プリオ さんにお願いしました。
パールフォト紙という用紙です。
プリオさんはタペストリーをよくお願いするのですが、ポスター印刷は初めてでした。
まあ、タペストリーも大判ポスターにパイプを着けるだけでしょうから同じといえば同じか。
ちなみに今回ちょっと想定よりアンバー寄りに出たなという印象でしたが、後述するポスターやタペストリーも同じ感じでしたので…そんなものなのかなと。
印刷クオリティも、流石にピクトリコさんと比べてしまうと可哀そうで、、
コストも約半分ですし、あんなものでしょう。
逆にそのチープさがポスター調の展示に似合っていたと思います笑
プリオさんが良いのは、とにかく仕事が早いこと。
最短1日と仰っていますが、本当に3時間くらいで できたから取りに来いと言われます笑
こちらも歩いて行ける距離にあるので都合が良いのです。

写真集については2冊とも #グラフィック さんにお願いしました。
ここ6年ほど、写真集はほぼグラフィックさんで製作していますが、理由はコストパフォーマンスと用紙の選択肢の多さです。
そして別の記事でも書いていますが、私は入稿データを全て #Photoshop でつくっています。
全体の構成を考えるなら #Illustrator や #InDesign を使った方が大幅に楽なのだと思います。
私もライセンスを所有していますが、、でも使いません💦
それは、私がコラム『写真集のつくりかた。』で説明しているようなことが それらのアプリ単体ではできない(はず)だからです。
結局 Photoshop を併用するのだったら、最初から Photoshop でいいじゃんということです。

キャプションもプリオさんでお願いしました。
同じくパールフォト紙で A4で作りましたが、こちらはアルミ複合板への貼り付け加工をして頂いています。
ほとんど文字ですので どこで印刷してもよさそうですが、プリオさんがコストパフォーマンス高いと思います。
例えば #ACCEA さんでもアルミ複合板貼り付け加工ができます。
が、トータルで1.5倍くらい掛かる気がしますし、できる店舗が限られると言われました(少し余計に時間が掛かる)。
プロモーション用品
そしてプロモーション用の物品に関して、下記が準備した物の一覧となります。
DM(はがきサイズ)
ポスター(A3)
タペストリー(A1)
ちらし(A4)
紹介パネル(はがきサイズ)

DMはグラフィックさんにお願いしました。
最初のバージョンは #プリントパック さんにお願いしたのですが、面白い紙でつくりたくなりまして💦
それで、もともとグラフィックさんはプリントパックさんより高いのと、面白い紙(新局紙)で作ったりしたのと、、で、結構高額になってしまいました。

ポスターというのはギャラリーの外のショーウィンドウと 1Fの階段脇に貼ってあった A3のアレです。
#弘重ギャラリー で展示をする場合、必ず 2枚つくって提出する必要があります。
製作はプリオさんにお願いしました。
同じくパールフォト紙で、2枚のうち最低1枚は防水加工が必要になるため (面倒なので)両方ともUVラミネートコーティングをして頂きました。
ラミネートコーティングをしても 1枚 1100円くらいでできますので、お安いですねえ。

タペストリーは、プロモーション用と言いますか、会場で展示物のようにぶら下げていたものです。
製作はプリオさんにお願いしました。
パールフォト紙にUVラミネートコーティングです。
サイズは A1。
A1にしたのは大きさのバランス的に丁度良いのと、(A3の4倍なので)ポスターのデザインがそのまま流用できると思ったからです💦
ポスターもそうですが、パールフォト紙のままだと安っぽいのに ラミネートコーティングをすると急にしっとりとした高級感が出るのですよね笑

ちらしというのは、会場で配布していた A4の説明書きみたいなものです。
製作はACCEAさんにお願いしました。
紙はコート紙です。
今回順路が反時計回りになってしまったのと、みる順番に依ってはネタバレが発生してしまうため💦こちらをつくったのでした。
でも あまり貰ってもらえなかったので笑 次回はいいかな💧

紹介パネルというのは、Xポストで展示を紹介してくださいとお願いしていたパネルです笑
こちらもACCEAさんでお願いしまして、コート紙に発砲パネル加工をして頂きました。
この程度は自分でつくれよという感じですが、今回は一切のプリントを自分ではやらないコンセプトでしたので(?)、外注してしまいました💦
発注先
ということで、展示物 プロモーション用品 合わせて 下記4つの業者に製作を発注したことになります。
ピクトリコ
プリオ
グラフィック
ACCEA
私は制作自体は自分でやりたい派ですので、DMにせよポスターにせよ 自分でデザインしてしまいますし、写真集も自分で編集してしまいます。
今回は特に「写真集のつくりかた。」がテーマでしたので、写真集の編集を人に任せてしまってはいけないわけですが笑
プロの方はもちろん、アマチュア作家の方でも 一部の制作を外注されているケースがあります。
その展示で言いたいこと伝えたいことさえ押さえていれば、人に任せる選択肢もあるのですよね。
写真展の設営
設営についても軽く書いておこうと思います。
弘重ギャラリーでは釘が使えません。
また、両面テープや粘土の類も使えません。
許されているのは、画鋲、虫ピン、マスキングテープ、ワイヤーフック(&タッカー)のみです。
プリント
プリントは額装をしましたので、ワイヤーフックでの吊るし展示一択となりました。



ワイヤーフックでの展示の場合、センターさえ決めてしまえば あとは高さ調節だけですので、釘(に引っ掛ける)よりもある意味 楽…かもしれません。
釘の場合、センターを決めてその左右に打ってとかすると思いますが、高さと傾きがそれで決まってしまうため 微調整がしんどいのですよね。
縦と横の額で高さを変えないといけませんし。
ワイヤーだと、センターで吊るして 額の底辺で高さを測って調整、タッカーを2段で打つことと額と壁の摩擦で(笑)傾きを微調整、という感じでいけるので。
入稿データサンプル
入稿データサンプルはA3ノビの裸プリントでしたので、画鋲、虫ピン、何ならマスキングテープ、と色々選択肢がありました。

そんな中今回は、普通の画鋲(いわゆる二重画鋲)をコーナーとなる箇所に打ち、磁石でポスターを留めることにしました。
紙が湿気でたわんでも微調整が効くかなと思ってのことでしたが、結局面倒なので そのままにしてしまいました💦
たわんだチープな感じもまた味だと思いましたし笑
使用した磁石はこちらです。
上部がこちらで、下部は百均で購入した小さな磁石を使用しました。
キャプション
キャプションは格好良くしたかったためアルミ複合板に貼り付けたわけですが、そのせいで虫ピンで打てなくなりました(一番下の層がプラみたいになっていたので)。

そこで今回は、写真は撮り損ねましたが💦パネルの裏の四隅に磁石を貼り付けまして、ポスター同様 壁に打った画鋲にくっつけるという感じにしたのでした。
格好良く展示できたと思います。
ご意見
頂いたご意見に関して、覚えている限りで書いてみたいと思います。

展示と関係のない写真も貼り付けていきます笑

● プリント額装のマット色が少し黄色寄り過ぎるかも
(松田忠雄さんより)
特に、写真集の見開きを模したプリントに関しては 背景の白(ブルーラベルの紙色)が出てしまっていたため、それとのギャップが気になったとのこと。
確かに仰る通りで、今回のマットは実は額に付属のものをそのまま使ったのですが、結構クリーム色っぽい感じだったのです。
言い訳をさせて頂くとすれば、背景の入ったプリントは写真集の見開きを模したものなので、マットとの分離が激しくともまあアリかな、、です💦

● 写真の撮り方や表現手法についてもう少し解説があっても良かったかも
(モトユキさんより)
正確なところは忘れてしまいましたが💦、例えば変に構図を斜めにして撮らないとか(他のカットと混ぜるとガチャガチャする)、前ボケを使った距離感の表現とか。
後者については私も少し触れていますが、なにぶん意識せずに感覚でやってしまっていることも多いため、言語化できなかったりするのですよね💧
今回は「写真集のつくりかた。」ということで、それに関わって自分が意識してやっていることにフォーカスして説明させて頂きました。

● トークショー(展示解説)みたいな時間があっても良かったかも
(Mさんより)
多少は考えたのですが…
そんなに大勢の来場者が見込める展示でもないと思っていましたし、逆にトークショーのような催しをして一極集中してしまうのもどうかと思ってしまったため 諦めました。
今回は「その他写真集」も含めて 写真集をゆっくり眺めて頂くことも展示の重要な要素の1つだと考えていましたので、ストーリーの解説などをしてしまうのも違いますし、、とすると展示構成の解説や「写真集のつくりかた。」の例の解説くらいになってしまいそうで💦
確かにエッセンスとしては書き切れなかった写真集制作にまつわる話題は他にも色々あるにはあるのですが、それは過去にも開催した勉強会のような場でお話しすべきかなぁと思っています。

● プリント→写真集→プリントという長時間滞在を生む展示の設計がヤバい
(Mさんより)
はい、そうなるように意識的に設計しました。
今回は特に「写真集のつくりかた。」がテーマの展示でしたので プリントにもそれを染み出させたわけですが、仮にそうでなかったとしても おそらく私はプリントだけで完結させず、写真集と込みで全貌が見えるような展示をするのでしょう。

● キャプションのライティングが格好良い
(Tさんより)
ありがとうございます。
弘重ギャラリーを選んだら絶対にあれを使ってやろうと思っていました笑

● 「写真」集と「写真集」という分類に腹落ち
(Aさん他より)
はい、以前から私は写真集をこの2つに大きく分類して考えていまして、どちらが良いとか悪いとかではなく、どんな物をつくるのかという構想や構成のフェーズで意識すべきものだと思っています。
そして、写真集を制作する際には そのどちらを目指すのかを考えて頂きたいですし、「写真集」をつくるつもりで「写真」集をつくってしまうことがないよう注意して頂きたいと思っています。

● 写真集は自分の好きなように見られるのがよい
(不明さんより)
これは、私が、写真集においても映像作品のように時間とか間とかを制作側がコントロールしたいと思っている、と説明したのに対して言われたこと。
この方は YouTube等の動画でも、20分とかあると 20分間拘束されるのが嫌で最初から観ないのだそう。
写真展でも、ディスプレイでスライドショーが流されていて それが10分15分掛かるようだと素通りするとのこと。
まあスライドショーについては分からなくもないですし それがメインではないと思いますので構わないでしょうが、展示というものには作家の意志が存在するわけで、見る側はそれに寄り添うのが正しい姿でしょう。
そんなオ●ニーみたいな考え方しかできない人間は 展示を見学する価値はないと思っています。
ご質問
頂いたご質問に関しても、覚えている限りで書いてみたいと思います。

● 今回なぜ「写真集のつくりかた。」をテーマに展示したのか
(Sさん他より)
これは結構多くの方に質問されました。
理由は大きく2つありまして、、
1つは、現在の私にとって写真は何らかのメッセージやストーリー(からのメッセージ)をアウトプットするための手段となっており、それは写真集の形で実現するのが自分に合っていると考えていること。
そしてそのような状況において、まずは自身のスタンスを明確にするのが最初にやるべきことであろうと考えたためです。
もう1つは、自身の(普通の内容の)展示をする前に、まずは自分がこの界隈のために役に立つ(であろう)ことをやりたいと考えたことです。
本展の狙いでもあった「気付き」やディスカッションの場の提供やアマチュア作家さんの意識変化といったところで、何らか働きかけができると思ったのでした。

● プリント展示の中に写真集に含まれないものが2つくらいあるよね
(松田忠雄さんより)
これを言われてギクっとしました💦
実は松田さんには YouTubeの収録の際、会期の3週間ほど前に写真集をみて頂いていたのですが、「ストーリーまでちゃんと理解して頂けているのかな」(笑)と思ってしまうくらいにサラっとみられていただけだったのでした。
それなのに そんなことを言われてしまい…
実際に、1つは 写真集では 3点の写真を並べて 1枚にした中の 1点を取り出したものでしたし、1つは最後の章で沢山の写真を並べてモノローグの締めを行っている中の 1点でした。
後者はトリミングもなく同じ形で使っていたものの ストーリーの流れの中での写真ではなかったので、印象には残らないでしょう。
まさに プロフェッショナル恐るべしと感じた瞬間でした💧

● 写真集の表紙写真はどうしてこれにしたのか(内容とのギャップがある気がする)
(Kさんより)
今回の写真集の表紙写真は、写真集のストーリーの中で使用した1枚ではあったのですが、確かにそのシーンでの採用も含め 私の個人的趣味💦というか好み💦で決めたところはあります。
表紙に使う写真はキャッチーであり 内容をある程度説明するようなものを通常は選びます。
が、今回は少し私のフェチが、、💧
ただ 真面目なこと言いますと、表紙写真のセレクトというのは結構難しくて、それなりに強くて 中央付近に視線誘導ができるもので、かつタイトルや作家名をバランス良く配置するスペースがある必要があります。
それを考えた時に あれがベストだと判断したわけです。
これが本当の理由です(?)笑

● ストーリーを先につくってから撮影をする(した)のか
(Nさん他より)
はい、通常は先にストーリーや脚本のようなものをつくり、それをモデルさんと共有した上で撮影に入ります。
その方がモデルさんの演技や感情の入れ方に関る精度が上がりますし、メイク、ヘアスタイル、衣装といった準備面でも有利に働きます。
アクセサリのような細かい部分でも、モデルさんからの提案が出てきたりします。
要は映画やドラマと似たような流れで制作を進めるということであり、モデルさんにも制作に関わる一員であることを強く感じて頂きモチベーション向上に繋げることも狙いのひとつだったりするのです。
一方で、撮影はストーリーに沿って比較的淡々と進めることとなり、もちろんシーンに依ってはストーリーと無関係に普通の(?)ポートレート写真を撮らせてもらったりもしますが、全体として「強い一枚」という意味での撮れ高は落ちる傾向にあると思います。
その辺りはトレードオフだと考えていますので、致し方なしでしょうか。

● ストーリー仕立てで24ページ程度のブックの制作を考えているのだが
(Kさんより)
私のような少々込み入ったストーリーを盛り込んだブック(写真集)は24ページではつくれません💦
おそらく、ストーリーといっても 何か1つの事象にフォーカスしている(例えば、許されざる恋に悩んでいる、等)であるとか、せいぜい状況が一転する程度(例えば、苦しい練習から逃げ出したいと思ったけれど 歯を食いしばって頑張って 勝利を勝ち取った、等)であるとか、簡単なものを指しておられるのかと思います。
そのようなものであれば、説明のテキスト(モノローグ等)も不要で、構成で理解させる、あるいは 最後の最後にキャプション的にストーリーの概略を添える 感じでスッキリとつくるのがよさそうです。
ただ、とにかく私が意識して頂きたいと思っているのが、モデルさんが写っているカット(特にカメラ目線カット)ばかりを並べたような構成にはしないこと。
そんな構成でストーリー仕立てですと言われても、ちょっとよく分かりません、となってしまいます。
何かもう少し状況や感情を説明するようなカットを盛り込んだり、状況/感情の変化やシーンの変化の境目に「間」を感じさせるカットや空白を挿し込んだり、見る側の理解やテンポを考えた構成にするのが望ましいと考えています。
まあ それをすると24ページは厳しいのですが、、💦

他にも細かいご質問は色々と頂戴しましたが、ここでは割愛させて頂きます。
感想と反省
今回初めて個展の形式で写真展を開催したわけですが、それを踏まえて 感想や反省点、改善案なんかを書いてみようと思います。

テーマとコンセプト
「写真集のつくりかた。」というテーマと展示コンセプトは、私が最初にやる個展形式の展示ならばこれしかないと思いましたし、それ自体には反省も何もありません。
普通でない感じも自分らしかったですし笑
ただ もしかすると、それによって写真集『mix.』や主演/モデルの早坂美紅さんの魅力を出し切ることができなかった可能性はあります。
単純に『mix.』という展示名にしていれば、「普通のポートレート写真展」を観に来られる来場者は増えたのかもしれません。
『mix.』~女性ポートレート撮影と写真集のつくりかた~
みたいな感じにしたほうがよかったのでしょうかねえ、、でもコンセプトがブレちゃいますよね笑
…ということで、反省はしません。

展示内容
展示内容については、個人的にとてもよくできたと思っています。
ピクトリコさんにお願いしたプリントも綺麗でしたし、その内容も写真集とのカップリングが絶妙でした。
額装もシンプルで良かったと思います。
入稿データサンプルのポスター調な感じもプリントとの対比で面白かったです。
写真集も2種類用意でき、テイストの違いを見せることができました。
ただ、オリジナルのほうの写真集はストーリーの切なさなんかを加味して本文用紙を彩度/コントラストが少し落ちるものでつくったのですが、それが少々篠山っぽさを欠いていたかなと思います。

ギャラリーと展示
弘重ギャラリーは恵比寿の坂の上という立地的なマイナス面はありましたが、綺麗なギャラリーということもあり 気持ちよく展示をすることができました。
選んだ地下のギャラリーB(スペースB)は 弘重ギャラリーの中でも最も狭いスペースではありましたが、一人で展示をするには手頃な感じだったでしょうか。
特に今回の展示内容的にプリントはさほど多くなる想定もありませんでしたし、逆にスペースの壁面積やその特徴を加味して詳細を詰めたわけですが、うまくフィットしたかと思います。
ほぼ正方形のスペースの形状も、中央にブックを置くテーブルを配置するとバランスが良く 引き締まった見栄えとなりました。
展示物の扱いではないですが、A1のタペストリーをメインビジュアルで
全体として、プリント、入稿データサンプル、写真集という展示物の点数/ボリュームも丁度良く、満足して頂けたのではないかと思っています。
一方で、先にも書いた通り 順路を反時計回りとしてしまった点は問題でした。
問題でしたが、展示内容的には止む無しという判断でしたので、それをどうみるかというところでしょうか。

集客
集客に関しては、決して多くはなく、少なくとも自身の想定は下回りました。
テーマもテーマでしたし、そこに関心を持てない方は来場されなかったでしょう。
加えて19時までの開催時間としてしまったため、恵比寿という立地も併せて 平日の仕事帰りに来場頂くのは厳しかったでしょう。
またそもそも、私自身の作家としての知名度(期待度?)がさほど高いわけでもなく、(失礼ながら)モデルさんも決して知名度(=集客力)が高いわけでもなく💦、、
ただそれは承知の上で今回のテーマでの展示にしたわけで、モデルさんに頼って 知名度の高い方を採用して制作したならば多少は変わったのかもしれませんが、それなら素直にモデルさんを前面に出したテーマにしたでしょうし…難しいところです。
ちなみに、メインビジュアルに惹かれて来場したと言われる方も少なからずおられました💦
あれは間違っていなかったでしょう。
今後
今後の展望について書いてみましょう。

勉強会
本展示の整理としては、過去に2種類の内容で実施した勉強会「写真集のつくりかた。」の vol.3 として 今回の写真集を題材にリバイスした内容で実施するアイデアがあります。
ご都合で今回の展示に来場頂けなかった方もおられるかもしれませんし、テーマ的にも勉強会の方が合っていると思われるかもしれません。
特に今回は 実際に展示で使用したプリントや入稿データサンプルもありますので、リアル感の増した会にできるのではないでしょうか。

写真展
現在、個展の形で実施したい(できる)と考えている写真展のアイデアが3つあります。
内容や制作のあらすじも見えています。
1つは ポートレートとスナップのハイブリッドの内容で、これが一番やりたいものであり、本当の初個展と呼びたいもの(笑)でもあります。
残りの2つは いずれもスナップ系で、ひとつは『輪廻。』というタイトルで 写真の構成によって人生(魂)の在り方を感じさせるもの(意味不明)、もうひとつはタイトルは考えていませんが 風刺的な内容のものです。

ということで、今後も自身のメッセージを写真を使って表現する活動を続けていきたいと考えていますので、引き続きのお付き合いを宜しくお願い致します。
写真集販売
写真展には来場できなかったけれど写真集は欲しいという方もおられるかもしれませんし、正直なところ今回の写真集販売については現時点で赤字なところもあり…💦
ご希望される方にお分けしたいと考えています。

ご希望頂ける場合は、下記フォームからお願い致します:
ということで、以上、写真展の振り返りでした。
長文読破ありがとうございました。
対戦ありがとうございました(?)🙏
ロケ地: 恵比寿/その他
機材: Rollei Sonnar 2.8/40 + Leica M9
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