白杖SOSシグナル、知ってはいたけどいざ出会うと…
皆さんは、ご存じですか?白杖SOS。
大井町の駅で「白杖SOS」をされてる方に初めて遭遇。
— だい (@daikku_landsend) October 7, 2021
声がけすると、方向が狂ってしまって乗り換え方角が分からないと。このシグナル知っててよかったって思いました。
この白杖SOS、頭の片隅に残しておいてくれたら嬉しいです😊 pic.twitter.com/xYgXLxjNCA
私はTwitterなどで見て「知っていた」つもりでしたが、いざ遭遇した時には気づくことができませんでした。
交差点で信号待ちをしていたとき、近くにいた高齢の上品なご婦人から「あの方、白杖を揚げているので、あなた声をかけてさしあげて」と言われ「???」となりながら「何かお手伝いできることありますか?」と声をかけたという、情けない状況でした。
白杖を揚げていた男性は「交差点で方向が分からなくなったので、信号を一緒に渡ってほしい」と言われたので、彼が行きたい場所を聞き渡る横断歩道を確定し「私は、どうすればいいですか?」と尋ねました。
すると、
「お嬢様には大変申し訳ないのですが、肘を持って歩かせていただいてもよろしいでしょうか」
まだ若い男性でしたが、とても丁寧な言葉遣いで話されます。
「あと女性の方にこんなことをお願いして本当に申し訳ないのですが、渡る間、この(自分の)荷物を持っていただけますでしょうか」
「それから、私は白杖はついていますが、全く見えない訳ではなくてうっすらと見えています。光程度ですが。よく、見えているのに見えないふりをしていると誤解される方がいらっしゃるので、お伝えすることにしているのですが、障害者手帳もちゃんと持っています」
と、手帳を出そうとされたので、私は「そうなんですね、(手帳は見せてもらわなくて)大丈夫です。私もお手伝いするのに慣れていないので指示して下さいね」と返事をしました。
無事、横断歩道を渡り終えて預かっていた荷物を返すと、またまた丁寧に「お嬢様のような方に親切にしていただいて…本当にありがとうございます」とお礼を言われたので「いえいえ、声は若くても実はおばさんなんですよ~」と答え、笑い合いながらお別れしました。
さて。
この日、私の心の中には「お役に立てて良かった」という気持ちよりも「なぜ障害を持つ方が、ここまで恐縮しながら頼み事をしなければならないのか…」という悲しい気持ちの方が強く残りました。
”障害を持つ方の中にも、色々な方がいらっしゃるのは知っている。
現に、善意で声をかけた人が、嫌な目に遭ったという話も聞いたことがある。・・・色々考えさせられるなぁ・・・。”
というのも、私は普段、臨床心理士、公認心理師としてカウンセリングや乳幼児の発達に関する相談にのる仕事をしているのですが、心の病や発達の問題を抱えている人たちは、必ずといっていいほど
「見た目は元気に見えるので、(精神や発達の)障害があると言っても理解してもらえない」
「見た目は他の人と変わらないので、やればできる、頑張ればできると思って、叱られたり励まされたりする」
ことが辛い。
という悩みを抱えておられます。
白杖を持っている方でも、これだけ気を遣わなければならない現実があるのですから、外見からはわからない、精神や発達の障害を抱えている人たちが、周囲の人から理解されない苦悩、SOSを出したくても出せない気持ちは、想像以上のものであることがわかります。
閑話休題。
家に帰ってから、改めて「白杖」「揚げる」のキーワードで調べていたところ、以下のようなツイートを見つけました。
視覚障害者として、こういった事知った上で助けてくださるのはとてもありがたいです。ですがせっかくなので健常者の方に合わせて知って頂きたいのは、この『白杖SOS』ですが決して法的なルールとか全国的に共通の手技ではないという事と、私達がこれをやる事のリスクについてです。 https://t.co/APZLKT5s6F
— 🐾🍓リリマル@MCU🐱🎙🐰🌙みみみん残党旗艦 (@lirymaruren) October 8, 2021
以下は、上のツイートの続きです(スレッドより引用)。
まずこちらの方法は、関西の団体が考案し内閣府にそういったものがあるのでマークをホームページに掲載してほしいという団体からの依頼のもと掲載されているもので、国が主導して作成したものでも全国の視覚障害者団体で奨励しているわけでもないという事です。むしろやる人のほうが少ない物です。↓
何故かと言いますと、杖を上げる。とだけ書くと簡単に思えますが、それは私達にとって凄く怖いことで、目が見える方で言うならば『周りの状態が分からないのに目の前で手を双眼鏡にし視野を狭めそのまま真上を向く』のと同じくらいリスキーな行為だからです。しかも頭上に何があるかはわからないので↓
杖を上げることによって頭上物に当たって物が落ちてくる、壊す、感電する等の恐怖があるのです。
なので、こういった救難信号があるということを知って頂くのはとてもありがたいのですが、『視覚障害者はこれをやっているときしか助けを求めていない』と思い込まないで欲しいのです。 #恋です 等の↓
ドラマがやっている今だからこそ敢えて発信しますが、このシグナルの持つ有用性と危険性を合わせて理解した上で、
『何か困っていそうだけど、このシグナルをしていなければ困っていないのだろうから声を掛けないでおこう』
とは思わないで欲しいのです。私の様に怖いので反対派のユーザーもおります
視覚障害者が外に出やすい世の中であるのは、健常者の方が気軽に声をかけてくださる環境あってだと思っております。以下にこの白杖SOSの是非についてのリンクを貼っておきますので参考にしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
広まらないには広まらないなりの理由があるのです。サンキューハザード・エスカレーターの片側空けなどと同じで、これをやらない白杖ユーザーに
『困ったら白杖SOSをやらなきゃだめだよ』
というのだけはやめていただきたい。です
2021年10月8日のツイートより
こういう情報は、当事者さんが発信して下さらないとわからないので、TwitterなどのSNSツールというのは、本当にありがたいものです。
白杖だけでなく、ヘルプマークを付けている人が困っていたら
「何かお困りですか」
「お手伝いできることはありますか」
もっと普通に声をかけられて、当たり前のように言葉を交わせる社会になればいいな、と思わされました。しかし、社会が変わるのには残念ながら時間がかかることも、私達は知っています。10年、20年前から言われているのに変わらないこと、根付いていないことは、たくさんあります。社会が変わることを諦めるわけではありませんが、こういう時、私はまず、自分の周りから整えていくのが正解だと思っています。
というわけで、私自身、これからはもっと白杖やヘルプマークに敏感になって、困っておられそうな雰囲気を感じたら躊躇わずに声をかけるようにしよう。
と気持ちを新たにしたというエピソードの紹介でした。

ヘルプマークの対象者
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としている方
ヘルプマークを身に着けた方を見かけたら
電車・バスの中で、席をお譲りください。
外見では健康に見えても、疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。 また、外見からは分からないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることがあります。
駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします。
交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。
災害時は、安全に避難するための支援をお願いします。
視覚障害者や聴覚障害者等の状況把握が難しい方、肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。
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