アプリで知り合っただけの中国人とサイパンに行った話(今思うと危なすぎる)
危険すぎる旅行
今思い返してみると、よく無事に帰ってきたものだと思う。
結果何もなかったから良かったが、本当に危険極まりない旅だった。
人種差別はできるだけ避けるが、旅行相手がヘイト日本人だったらどうなってたか分からないし、最悪「ドバイ案件」のように日本の地へ帰って来れなかったかもしれない。
きっかけは香港旅行
5年以上前の話だが年末、私は香港に一人旅で来ていた。
私は気楽な一人旅は好きだ。
好きなのだが、時々どうしても言葉の伝わらない国では「一人でご飯を食べる寂しさ」を感じてしまう。
そんなとき、私はついゲイアプリを開いた。
ほどなくしてメッセージが届いた。
中国人の男性だった。九州に住んでいるらしく、里帰りも兼ねて旅行で香港に来ているという。
せっかくだし、と軽い気持ちで会ってみた。
会ってみた印象は、正直なところ
「可もなく不可もなし」
ちなみに性行為はしていない。
ただ彼は香港に慣れているらしく、少し香港の街を案内してくれた。
それは普通にありがたかったので、LINEを交換して別れた。
そのときは、もう二度と会うことはないと思っていた。
年明けのメッセージ
ところが年が明けてしばらくして、彼からメッセージが届いた。
「海外旅行に行かない?」
今思うと、ここがすべての分岐点だった気がする。
普通なら警戒するところだろう。
しかし当時の私は、なぜかこう思ってしまった。
「せっかくの縁だし」
こういう発想をする人間は、だいたいろくな目にあわない。
結果ストレスフルな旅行だっただけで、何も悪いことは起こらなかったが、若さによる無知と好奇心とは恐ろしい。
いざ、南の島
行き先はなんとなく「南の島」がいいね、という話になり、最終的にサイパンに決まった。
サイパンは昔は日本人観光客で賑わっていた場所だが、当時はすでに若干オワコン気味だった。
それでも、南の島のリゾートである。
一人旅は好きだが、一人でリゾート地に行くのは少し気まずい。
だから私は「いい機会かもしれない」と思ってしまった。
そして一度決めると、行動は早い。
自由時間の多いのツアーをさっさと予約した。
航空券とホテルがセットになった、ごく普通のツアーだ。
私はそれを予約し、彼はホテルに相乗りする。
そんな形で話は進んでいった。
そして、ここから少しずつ雲行きが怪しくなる。
ホテル代で揉める
ツアー旅行というのは、たいてい「全部込みで○万円」という価格設定だ。
航空券いくら、ホテルいくら、という内訳は基本的に出ない。
そこで私はホテル代として、相場より少し安いくらいの金額を提示した。
日本のビジネスホテルが1泊7,000~8,000円の時代なので、リゾートホテルという加算もしつつ、1泊10,000円くらいで提示をした。
すると彼は、かなり強めに値切ってきた。
「内訳を出してくれたら払う」
と言う。
いや、出ないがな。ツアーだから。
旅行会社に聞いても分からない。
それを説明しても、どうにも納得してくれない。
LINEの通話で交渉までしたのだが、日本語は割とうまい方だが、細かいニュアンスはなかなか伝わらず、返ってくる言葉も微妙な表現で話しててイライラしてきた。
だんだん交渉するもの面倒くさくなり、そして結局、私は折れた。
確か払ってもらったのは三泊で二万円くらいだったと思う。
サイパンのリゾートホテルで、そんな金額で泊まれるはずがない。
冷静に考えればだが・・・。納得はいかない。
今思えば、彼の理屈も分からなくはない。
私が一人でツアーを申し込んで、ツインルームに彼が後から泊まる。
つまり彼から見れば
「空いているベッドに相乗りするだけ」
だから高いホテル代を払う気にはならなかったのかもしれない。
ただ自分としては、どうしても
「俺が全部払ってるんじゃないか」
という気持ちが消えなかった。
別に中国人だからというわけではない。
ただ単純に、なめられている気がした。
不安と行きたくない気持ち
この頃から、少し後悔し始めていた。
「この旅行、本当に行くべきだったのか?」
とはいえ、ツアー代はすでに支払っている。
キャンセル代は半額以上発生するし、キャンセルする気にもなれなかった。
でも、こんな旅行前から揉めてる人と数泊過ごすなんて・・・。
と思いつつもキャンセルに踏み込めず、そして旅行当日がやってきた。
今考えれば、こんな不安を抱えるくらいだったら、病気でも怪我でも理由にして断れば良かったと思っている。
初日からの不協和音
彼は九州に住んでいるので、サイパンで現地合流だった。
私は夕方には到着していた。
彼も夜には来ると言っていた。
しかし、21時を過ぎても来ない。
詳しい到着時間を聞いておけば良かったのだが、どうやらLCCで来ているらしく、結局ホテルに現れたのは深夜だった。
それまで起きていなければならない。
なんとなく、先が思いやられる初日だった。
ひと夏のアバンチュール?そんな訳ない
ここで「性行為くらいあったのでは?」と思う人もいるかもしれない。
ない。
NO SEX である。
それどころか彼は
「完全な暗闇じゃないと寝られない」人だった。
テレビの待機ランプ。
ホテルの非常灯。
そういう小さな光を、ひとつひとつ隠していく。
テレビの小さい赤いランプですよ?
私は「前途多難だな」と思い眠りについた。
名前とLINEしか知らない人
そもそも私は、この人の名前しか知らない。
よく海外旅行なんて来たものだと思う。
冷静に考えれば、お金やクレジットカード、最悪パスポートすら盗まれる可能性だってあるし、もっと悪いことが起きる可能性だってゼロではない。
マフィアに売られてしまった未来もあり得るし、サイパンの海で死体で浮かんでいたかもしれない。
我ながら、なかなかの無鉄砲である。
合わない性格
そもそも彼と性格はあまり合わなかった。
写真を撮るのが好きな人で、とにかくいろいろな場所で写真を撮る。
私はあまり写真を撮るタイプではないので、それも少しストレスだった。
前提として、一緒に旅行するってことはそれなりの関係性が必要なものである。
日本人の長い友人ですら、今となっては1泊の温泉旅行でも正直抵抗がある。
ただ、彼がいて助かったこともある。
サイパンではアクティビティに参加しないと、あまりやることがない。
そして当時は中国人観光客が多く、日本語ツアーが少なかった。
彼は中国人向けのアクティビティを予約してくれた。
ガイドの中国語はまったく分からないが、
彼が通訳してくれたので問題なく楽しめた。
勉強代だよね
そうして数日間の旅行は終わった。
特別仲良くなることもなく、かといって大きなトラブルもなく。
ただ、もう国内で九州に会いに行く、もしくは彼が自分の住んでいる近くに旅行に来て会おうとは一切思えなかった。
帰国してしばらくして、彼をLINEから削除した。
この話はあまり人にしていないが、話すと大体同じことを言われる。
「それ、危なくない?」
書いててそう思う。(笑)
でもまあ、今となっては、ひとまず命はあったし、何も盗まれていないし、宿泊費を少なく払われたことも現地ガイド料だった
と思うことにしている。
あえて、こんな危険なことをしないでくださいとは言わない。(笑)
読んでいただきありがとうございました。
