破産手続き
マサルは二度、自己破産している。
一度目は、結婚して間もない頃。
入籍前より借金があり、ずっと返済に追われていたようだ。
里帰り出産のため帰省したのをいいことに、そのまま実家に放置された。
呼ぶ気配なし。仕送りなし。
半年過ぎてもずっと実家にいるので、近所では「離婚したのではないか」とウワサされ始めた。
結局、マサルは仕事もうまくいかず、返済もお手上げ。私の実家へ転がりこんできた。
子どもを預け、夫婦で昼夜を問わず働けば借金返済は可能かもしれない。
しかし、私が作った借金ではない。
乳飲み子を預けてまですることなのか!?
否!!
個人再生か自己破産に踏み切るべきだと考えた。
個人再生とは、借金額に応じ、元金を最大9割減額。減額された借金を3年(最長5年)で支払い、残りの借金は支払い免除になる。
自己破産の場合は、全額が免責となる。
減額すれば返済可能な場合は、個人再生を選択する。
当時は夫婦とも無職。マサルには自己破産を勧めた。
だが、マサルは「良い弁護士を探さないと・・・」と言いながら、
ビビりまくり動けなくなっていた。
支払いが滞っていたため、当然矢のような催促を受けていたのだろう。
私は『借金が苦しくて自己破産するのに、今度は、なぜ弁護士費用を借金するの?』と、マサルに言った。
弁護士費用は40万円ほど。
無事、免責決定した後に分割で支払っていくことになる。
借金苦に、また借金させるって・・・。
自分で手続きすることにした。
お金をかけたくないので、自己破産に関する書籍を図書館で借りまくった。
裁判所へ出向き、自己破産の説明会に参加した。
乳幼児連れなので、子守りに祖母も同伴。
裁判所の職員に質問した際、自己破産するような者として(?)見下された対応され、「自分じゃないのに・・・」ってムカついたのを覚えている。
手続きはシンプルだ。
裁判所でもらった書類に記入して提出すればよい。
それと同時に裁判所へ納めるお金(当時17,000円ほど)も必要。
※予納金・印紙代、諸々の費用。
本当に0円だと破産すらできない。
借入残高を記入する必要があるため、分からない場合は債権会社へ問い合わせることになる。
マサルは、怖がって一切電話すらしなかった。
いつまでも「弁護士先生が・・・」と言っていた。
借用書や催告書を集め整理した。
私に手取り足取り指導され、マサルも仕方なく書類作成を始めた。
ギャンブル借金はないか? などの質問事項もあった。
借金に至った経緯の記述。
借金に至った経緯は、マサル自身が書かないので聞き取って文章を作った。
それをマサルが清書。
借金総額を記入。
いまさらだが、少額だとカッコ悪いと思うらしく、マサル(当時40代)は借りた額を書きたがる。
「いやいや、残額って書いてあるし」と、私(20代の妻)に怒られながら進めていった。
消費者金融数社(ア〇ム・プ〇ミス・ア〇フル・武〇士など)と兄弟への借金、携帯代、電気代も含め総額480万円だった。
こんなもんなんだ・・・
意外に少ない。これが本人と周りの感想。
結局、1億だろうが100万円だろうが破産すること自体に変わりはない。なんだか ”男の器” を測られてる気がする。
480万円以下の器。
ちっさいな・・・
二か月後、裁判所から【免責決定通知書】が届いた。
それをコピーし各債権会社へ送付しなければならなかった。
お金がなかったので、私がコレクションしていたキャラクター切手を使用。宇宙戦艦ヤ〇ト、ベルサ〇ユのばら・・・など。
マサルは「僕こんなんイヤだ~」と言っていたが、
『うるさい!お金ないんでしょ』と私に叱られ、
しぶしぶア〇ム・プ〇ミス・ア〇フル・武〇士等々へ送付した。
私の大事なコレクション達が旅立った(´;ω;`)ウッ…
自己破産から7年を経過しないと、2回目の自己破産をすることができない。
離婚後、二度目の自己破産手続きを頼まれた時は、さすがに面倒だなと思った。
様式も一度目(十数年前)より複雑になっていたし。
「弁護士に頼んだ方がいいよ(^^)」と伝えた。
マサルは転職&引越しが多いため、何度も手続きが中断し、
弁護士先生にご足労いただいたようだ。
そのため追加で出張費まで支払っていた。
滞納する人って、そこら辺ルーズな人が本当多い。
マサルの女は、現在は取立屋だが身近に滞納者がいたため、
その生態を熟知している。
それが今の業務において大変役立っている。
珍しく長文でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
