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直感で生きる人のマネーの整え方 5

シングルマザーとして、子供のためにと始めた投資で定年前にセミリタイアを達成しました。
直感を信じて自由に生きたい。でも、現実の「お金」が足を引っ張っている───
そんな風に感じたことはありませんか?
この連載では、直感型・感覚派の私がマネーを優しく整える方法について、心の在り方や感情との付き合い方を通してお届けします。

5.「人生を変えようとする」ことを妨げる、あなたの「元に戻ろうとする力」を消す方法

変わりたいのに変われない「現状維持バイアス」の正体

「現状維持バイアス」という言葉を知っていますか?
人は未知のものや変化を受け入れず、無意識のうちに「今のまま」を望む心理作用のことです。バイアスとは「思い込み」や「偏見」と言う意味。

ドラマなどでも「あなたのやり方は古い!」とか言っているシーンを見かけますよね。「今までこのやり方でやってきたのだから次も大丈夫」という過去の成功体験に縛られ、時代の変化についていけずに倒産してしまう。そんな話は現実の世界にも溢れています。

かつての私もそうでした。親の世代から刷り込まれていた「楽してお金を儲けるなんてろくなもんじゃない」「貯金しなさい」という教え。それを律儀に守り、「これで今までご飯食べられているんだから」と変化を拒んで現状維持を続けていました。

なぜ脳は「現状維持」という強烈なブレーキをかけるのか

では、なぜ人はこれほどまでに変わりたくないのでしょうか。正確に言えば、「変わりたくない」のではなく、「変わることが怖い」のです。

今までなんとかなって来た日常を変えてまで、わざわざ冒険したくないという心理が働きます。なぜ「冒険」に感じるのかといえば、人間にとって「やったことのないこと」は、本能的に「死の危険」を感じるほど怖いことだからではないでしょうか。

初めてバンジージャンプを飛ぶ前を想像してみてください。どうなるのかがわかっていても怖いのに、どうなるのかがわからないことに挑戦するのはどれだけ怖いことか。
だからあなたの脳は自分を守るために必死に「今ある現状でいいじゃないか」ととどまらせたり、せっかく新しい世界へ一歩踏み出そうとしたのに引き戻そうとするのです。

「損したくない」があなたを停滞させる

次に考えられるのは「損したくない」という考えではないでしょうか。

私は投資家でもあるのでSNSでも投資をやっていると書いています。そして中には投資に興味があり聞いてくる人もいます。でも質問して次に彼らが言う言葉は「怖くないの?」です。
これは裏を返せば「損したくない」という心理です。もちろん大切なお金ですから、守りたい気持ちは痛いほどわかります。でもこういう人に出会うと、私はいつも思うのです。
「損して得とれ」ということわざがあるように長い目で見た時の「大局を見る目」がないことが原因なのかといつも考えてしまいます。

とは言っても、未知の世界への恐怖や「損したくない」という本能を意志の力だけで消し去ることは不可能に近い。では、どうすればいいのか。
それは怖さを抱えたままでもいいから「少しずつ」やってみる。これしかありません。

毎日を「小さな実験場」に変える

いきなり人生を180度変えようとしたり、大金を投資しようとしたりするから、現状維持バイアスがフル稼働してしまうのです。まずは日常の中で「いつもと違う選択」をすると言うことを積み重ねてみてください。

違う選択をしても何も起こらなかった、それどころか、なんだか気持ちいいとすら感じた。その一歩一歩の積み重ねがいつの間にか、気づけば違う場所へと運んでくれるのです。

小さな成功体験が積み重なるといつの間にか大きな選択も出来るようになり、自分の人生への充実感は膨らんで行きます。

「お母さん」という役割に隠れた自分を取り戻す

一番わかりやすい例は子離れの時期のことだと思います。
子供が小さい時は外食した時に「子供も食べれるものを注文しよう。残したらお金がもったいないし」とか考えていたと思います。実際私もそうでした。シングルでしたのでパパにあげたら食べてくれるということはなかったし、残したらお店の方にも失礼だと思ってメニュー選びにすごく時間かかってました。

子供が大きくなり、学校に行き出すと一人の時間が出来ます。
一人でカフェくらい行こうと張り切って外出するのですが、メニューを目の前にして立ち尽くしてしまう。
「あれ、私は何が飲みたいんだろう?」

好きなものがわからない状態になっていました。あれほど一人でゆっくり入りたかったお風呂も「以前はなんであんなに時間がかかったんだろう?」というくらいサッとすませてしまう。
ここで「私は母親だし、自分なんていいわ」と引き戻されるのか、それとも「自分の人生をまた作っていきたい」と踏み出すのか。

「自分の人生」と意気込んだところで、自分が飲みたい物すらよくわからなくなっているのに、急に自由にはなれません。
当然、「母親だし、まだ早いのね」と引き戻す力が働きます。

寂しさも、グラグラする自分も丸ごと受け入れる

一気に変わろうとしなくていいのです。行きつ戻りつしながら、少しずつ変わっていけばいいのです。そしてどんなにゆっくりなペースでも元に戻ろうとする力は働きます。本当にしつこいです。

お金の不安も同じです。
不安があるくせに現状維持バイアスはかかる。
決意して千円のチョコはやめて500円にしたのに、「やっぱりあっちの味がいいじゃん」といって引き戻す。意地汚いのではなくて脳の「慣れ」がそうさせているだけなのです。
お金の場合は続けていれば必ず目に見える「数字」となってあなたの前に現れてくれます。なので挫けそうになったら「数字」をみてください。この繰り返しが、元に戻ろうとする力に打ち勝つ唯一の処方箋です。

意識するだけでいい、今日のあなたが選んだその「いつもと違う選択」が、新しいあなたの未来を作り始めるのです。

次回は自分の内側から「ワクワク」を湧き上がらせる「ご縁」の見つけ方について書いてみようと思います。


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