愛子様が結婚するとどうなるのか?
2026年7月17日、皇室典範という皇室のルールを定めた法律が改正されました。10月24日から施行されます。この改正で、愛子様の結婚後の暮らしがこれまでとはまったく違うものになりそうです。
今までのルールでは、女性の皇族が一般の男性と結婚すると、その時点で皇族ではなくなるという決まりでした。結婚した瞬間に一般の人になるということです。
でも今回の改正で、結婚しても皇族のままでいられるようになりました。ただし、これは強制ではなく本人が「皇族を離れる」ことを選ぶこともできるとされています。
ここまでは、シンプルな話に見えます。ややこしくなるのはここからです。
愛子様ご本人は結婚後も皇族のままでいられますが、結婚するお相手と、生まれてくる子どもは、皇族にはなりません。一般の人という扱いのままです。
つまり、同じ家に住む家族なのに、お母さんだけが皇族で、お父さんと子どもは一般人という状態になるのです。
これは、暮らしの中身にも直結してきます。
皇族には戸籍がありません。生まれてからずっと、皇室専用の記録に名前が載る形で、一般の人が持っている戸籍とは別の管理をされています。愛子様も同じで、結婚後も戸籍は持たないままです。
一方、結婚するお相手は、一般の戸籍を新しく作ります。生まれる子どもも、この一般の戸籍に入ります。
つまり、お母さんだけ戸籍がなくて、お父さんと子どもには戸籍がある、という家族になります。
ここで、少し不思議なことが起きます。普通の夫婦は、市役所に婚姻届を出すと、新しい戸籍が1つ作られ、そこに夫婦2人の名前が入ります。これが「籍を入れる」ということです。
愛子様の場合も、結婚するときには、皇室会議という手続きを経たうえで婚姻届にあたる届け出をします。つまり、結婚の手続き自体はきちんと行われるのです。
でも、愛子様にはそもそも戸籍という記録がありません。生まれてからずっと皇室専用の記録に名前が載っているだけで、一般の人のような戸籍を持ったことがないのです。だから結婚の届け出をしても、その記録が反映される戸籍そのものが存在しません。結果として、お相手だけが新しく戸籍を作りそこに愛子様の名前は入らないままになります。
婚姻届を出すという手続きはきちんと踏んでいるのに結果だけ見ると、まるで籍を入れていないかのような形になってしまう。これが、愛子様の結婚の一番不思議なところです。
さらに、選挙にも違いが出てきます。愛子様は結婚後も選挙権を持てません。天皇や皇族は政治に関わらないという考え方があるためです。でも、お相手やお子さんは、普通の国民として選挙権を持ちます。
家族の中で、選挙に行ける人と行けない人がいる。そんな状態になるということです。
税金や年金についても同じです。皇族には決まったお金(内廷費や皇族費と呼ばれるもの)が国から支給されていて、これには税金がかかりません。年金にも入っていません。
でも、お相手やお子さんは、一般の人と同じように税金を納め、年金にも加入することになります。
同じ家に住んでいるのに税金や年金を納める義務がある人とない人が一つの家族の中に同居することになるのです。
では子育て支援のようなお金、たとえば子ども手当のような制度はどうなるのでしょうか。
正直なところ、ここは今のところはっきりした答えが見当たりません。子ども手当のような制度は、家族全体の暮らし向きを見て支給が決まる仕組みです。でも、お母さんが皇族で戸籍を持たない、お父さんだけが一般の戸籍を持っている、という家族の形は今までに前例がありません。この先実際にどう扱われるのか、まだ誰も答えを出していないのです。
もっと言うと、そもそも結婚届を出さない。いわゆる事実婚を選んだ場合にどうなるのかも、今回の改正では触れられていません。ルール上「結婚したとき」を前提に話が作られているので、結婚届を出さなければ、このルール自体が当てはまるのかどうかすら、はっきりしていないのです。
なぜ、こんなにちぐはぐな仕組みになってしまったのでしょうか。
理由は、もっと大きな問題を避けたかったからだと考えられます。皇室では今、次の天皇を誰が引き継ぐのかという問題が深刻になっています。今のルールでは、天皇になれるのは男の子だけです。愛子様がどれだけ国民に人気があっても、女性である以上、天皇にはなれません。
このルールを変えて、女性も天皇になれるようにすべきだという意見もあります。でも、それを認めてしまうと、皇室の血筋の考え方そのものが大きく変わってしまいます。ここに強く反対する意見もあり、話し合いは長い間まとまりませんでした。
そもそも、何百年、何千年と続いてきたとされる男系の血筋が、科学的に脈々と受け継がれてきたのかどうかは、証明のしようがありません。それでも「男系であること」自体が今の皇室のルールの土台になっているのです。
結局、今回の改正は天皇になれるかどうかという一番大事な部分には手をつけず、「結婚後も皇族でいられるかどうか」という、その手前の部分だけを変える形になりました。一番難しい問題を先送りにしたぶん、家族の中の役割分担が、無理のあるちぐはぐな形になってしまったのです。
そして、この改正がどんな形になったとしても、変わらないことが一つあります。愛子様がどれだけ皇族として結婚生活を続けても、天皇にはなれません。次の天皇は、今の天皇の弟にあたる秋篠宮様、そのあとはその息子の悠仁様へと引き継がれていきます。つまり、結果的に、今の天皇の血筋はここで途絶えることになるのです。
普通の家庭であれば、家族は同じ戸籍に入り、同じように税金を納め、同じように選挙に行きます。当たり前すぎて誰も疑問に思わないことです。
でも、愛子様の場合、この当たり前が通用しません。結婚という人生で一番身近な出来事のはずなのに、そこには誰も答えを出せていない疑問が、いくつも残ったままなのです。そのうえで、これだけ複雑な制度を作ってまで守ろうとしているのは、結局は愛子様の血筋ではなく、別の家系の血筋なのでした。
引用元・参考文献
日本経済新聞「女性皇族が結婚後も身分維持、男系男子の養子 皇室典範改正案を決定」
日本経済新聞「改正皇室典範が成立 皇族数確保へ女性皇籍保持・旧宮家から養子」
東京新聞「改正『皇室典範』を徹底解説 何が変わる?改正の経緯は?」
時事ドットコム「養子の子息に皇位継承権 皇室典範、初の本格改正案」
宮内庁「予算」
プレジデントオンライン(島田裕巳氏の解説記事)
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!