五月という名で出ています− 67
第3章後半からの再開
− 1985年10月10日 −
緊張MAXの私だったけれど、彩さんが
「宮野ルリ子さん。
みんなも私も五月ちゃんて呼んでる。
最近名寄からきてJDさんに…… あっ、お父さんもママも会ってるよね?」
えーっ!? と思う間もなく、お二人は
「今年のビーフシチューも美味しかったなぁ。」と言い、
彩さんのお母さんが、
「ねっ、五月さんは JDさんのビーフシチューの秘密とか知らないのかしら?」と言うので、
「一番大切なのは、子牛の骨からスープをひくことですね💡」と知ったかぶり。
「おおっ!」お父さん喰い付き半端ない。
「どうして子牛なの?」
「分かりません。」キッパリと答えたら期せずして爆笑。
彩さんが、「ね、面白いコでしょ?
ウチの大先生も五月ちゃんを気に入っているの。」
あわわ、彩さんヤバいヤバい、ハードル上がっちゃう!
* * *
「懐かしいなぁ、私も高校は名寄だったんだよ。五月さん朱鞠内分かるかな?」
驚いた。
廃線寸前だけど、鉄道で繋がっている名寄の隣町の幌加内にある地名で、朱鞠内には大っきな湖がある。
私が好きな銘菓 “ ぽんこたん ” は、お父さんも憶えていて
お父さん「ぽんこたんの金色のシールを学生鞄に貼るのが高校で流行ってさあ…」
私「私の友達も貼ってましたぁ!」そんな話で盛り上がってしまいました。汗
北海道の中でもとりわけ寒い土地で、今はもう学校は小学校しかないのだけれど、お父さんの子供の頃は賑やかだったんだよと笑っていた。
高校時代は下宿暮らしで、その下宿は今でもある。
会社の人が言ってた、ご飯があまり、なんというか……
「くそ不味い!」ってお父さん。
「そんなとこまで変わってないのか!?」って嬉しそうに、また笑った。
