AIイラスト勉強ノート・絵柄編|絵柄の種類と生成方法を整理してみました【ChatGPT】
生成AIでは、どれくらいの種類の絵柄をつくれるのだろう。
そして、狙った絵柄へ近づけるには、何をどう指定すればよいのだろう。
今回はこの2つを知りたくて、形、線、塗り、質感、色、光などの条件を変えながら、生成結果を見比べてみました。
比較しやすくするため、例には黒髪ボブの人物を共通で使っています。ただし、同じキャラクターを毎回再現できるかを調べる検証ではありません。

人物や服装をなるべく固定し、描画の条件を変えたときに、絵柄がどう動くかを見るための比較です。
目・鼻・口といった顔パーツの細かな分類は、以前の記事で扱ったため今回は触れません。
見るのは、イラスト全体の画風です。
01|リアルさとアニメ感は、反対語ではなかった
はじめは、リアル寄りにすればアニメ感は下がり、アニメ寄りにすればリアルさは下がると思っていました。
でも、生成した絵を並べると、それだけではうまく説明できませんでした。
肌や髪の質感はリアルなのに、顔立ちにはアニメらしい整理が残っている絵があります。
反対に、形はシンプルでも、アニメ特有の強い記号化をあまり感じない絵もあります。
そこで、ふたつを一本の線の両端に置くのをやめました。
・横軸は「リアルさ」
・縦軸は「アニメ感・記号化」
この2軸で考えると、絵柄には少なくとも4つの大まかな居場所ができます。

右上↗は、質感を残したセミリアルアニメ。
左上↖は、形を大きく整理したデフォルメアニメ。
右下↘は、現実の比率や光を重視したフォトリアル。
左下↙は、線や色を少なくした、ゆるいイラストです。
この図で決めるのは、完成形ではありません。
「今回は、どのあたりを目指すか」という最初の現在地です。
生成するときは、まず次のように土台を一言で置きます。
セミリアルなアニメイラスト。アニメらしい整理された形を残しつつ、肌と髪には自然な質感を加える。
「リアル」か「アニメ」かを一つだけ選ぶのではなく、両方の強さを別々に指定するのがポイントでした。
02|次に、形の設計を決める
土台の位置を決めたら、次は形を見ます。
ここでいう形は、目や鼻の細かな描き分けではなく、頭身、顔の比率、輪郭、髪のまとまりなど、全体のシルエットです。
同じ人物でも、写実寄りから記号化へ動かすと、受ける印象は大きく変わります。

今回の制作では、差を小さくすると比較が分かりにくくなり、反対に差を強くすると形以外の条件まで変わって見えました。
最終的には、形の違いを読み取りやすい中程度の差に調整しています。
髪も一本ずつ細かく描き込むより、大きな毛束として捉えたほうが、キャラクターらしさを保ちやすく感じました。
形の設計:セミリアル寄り。自然な頭身、やや整理した顔の比率、髪は細い毛を増やさず大きな毛束で表現する。
03|線と塗りは、同じ場所の見え方を変える
形が決まっても、線と塗りを変えると印象はまだ動きます。
線なし、標準線、太線。
ベタ塗り、セル塗り、厚塗り。
さらに、均一なデジタル線にするか、少し揺らすか、ラフな手描き感を残すかでも空気が変わります。

ここで気づいたのは、塗り方だけで絵柄の居場所を決めるのは難しいということでした。
セル塗りだから必ずアニメ調、厚塗りだから必ずリアル調、とは限りません。
先ほど決めた「リアルさ×アニメ感」の土台へ、線や塗りを重ねると考えるほうが整理しやすくなります。
線画:細めで強弱のあるクリーンな線。
塗り:セル塗りを基本に、影の境界だけ少しやわらかくする。
手描き感:ごく弱い線の揺れを残す。
04|密度と質感で、情報量を調整する
次に見たのは、立体感、情報量、質感です。
影を少なくして平面に寄せるのか、陰影を増やして立体的にするのか。
髪や服の情報を最低限にするのか、細部まで描き込むのか。
表面を均一にするのか、紙、水彩、粗い筆のような質感を残すのか。

情報量を増やせば、いつでも良くなるわけではありません。
描き込みが増えるほど、狙っていた静けさや読みやすさが消えることもあります。
このあたりは足し算というより、必要なところだけ残す編集に近い気がしています。
情報量:中程度。髪と服の細部を描き込みすぎない。
立体感:標準。
質感:均一なデジタル塗り。紙目や粗い筆跡は加えない。
05|色と光は、絵の空気をつくる
形と描き方が同じでも、配色と光で作品の温度は変わります。
モノクロ、低彩度、高彩度、多色。
影なし、やわらかな光、逆光、複数の光源。

色は、数を増やすだけでなく、明るさや鮮やかさ、暖色と寒色の割合でも変えられます。
光も、強さだけではなく、方向や光源の数で印象が変わります。
同じ黒髪ボブの人物でも、低彩度とやわらかな光なら静かに見え、逆光や多光源ならドラマの一場面のように見えてきます。
配色:低彩度、寒色寄り。黄色を小さなアクセントにする。
光:正面上方からのやわらかな一灯。
影:弱め。強い逆光や複数光源は使わない。
06|漫画感は、別のレイヤーとして重ねられる
途中で迷ったのが、「漫画っぽさ」をどこに置くかでした。
最初は第3の軸にしようと考えましたが、漫画感は土台の位置というより、あとから重ねられる演出に近いと感じました。
たとえば、ベタ影、トーン、効果線、吹き出し、コマ割り。
これらは、デフォルメアニメにも、セミリアルにも、写実寄りの絵にも重ねられます。
塗り方も同じです。
漫画感と塗り方は、絵柄の現在地を決める軸ではなく、仕上がりを調整する補助レイヤーとして考えると、混乱が減りました。
漫画的な演出は弱め。吹き出し、集中線、効果音、網点トーンは使わない。
反対に漫画らしくしたい場合は、この最後の行を「集中線と網点トーンを追加する」のように差し替えます。

07|絵柄をつくる8つの要素
ここまでを最後にまとめると、今回整理したスタイル要素は8つです。
形・デフォルメ
線画
塗り方
色
光・陰影
質感
演出・漫画度
構図・見せ方
この8つを、最初から一度に決める必要はありません。

私が今のところ使いやすいと感じている順番は、次の4ステップです。
リアルさ×アニメ感で、基本の位置を決める
形・線・塗り方を選ぶ
色・光・質感を整える
演出・漫画度・構図で仕上げる
この順番なら、結果がずれたときも「どの段階を直せばよいか」を考えやすくなります。
実際のプロンプトも、次の順番で組むと整理しやすくなりました。
【土台】セミリアルなアニメイラスト
【形】自然な頭身、整理された輪郭、髪は大きな毛束
【線・塗り】細い線、セル塗り、やわらかな影
【色・光・質感】低彩度、寒色寄り、やわらかな一灯、描き込みは中程度
【演出・構図】漫画効果なし、正面、胸上、余白を広めに取る
全部を長い一文へ押し込むより、項目ごとに分けたほうが、次に直す場所も見つけやすくなります。

✦ まとめ
絵柄は、ひとつの言葉だけでは決まりません。
また、絵柄に「全部で何種類ある」と固定の数をつけるのも難しそうです。
リアルさ、アニメ感、形、線、塗り、色、光、質感、演出、構図の組み合わせだけ、見え方を増やせるからです。
まず「リアルさ×アニメ感」の2軸で大まかな現在地を決める。
その上へ、形、線、塗り、色、光、質感、演出、構図を必要な分だけ重ねていく。
全部を一度に指定するより、今どの層を触っているのかを意識するほうが、生成AIとのやり取りも少し落ち着きます。
私もまだ試している途中です。
それでも、絵柄を「○○風」というひとつの名前から解放したことで、うまくいかなかった理由を前より言葉にしやすくなりました。
次に絵柄がまとまらなくなったら、まずは2軸のどこに置きたいかだけ考えてみようと思います。






読んでくれてありがとうございます。次の記事でまた。

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