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nara_narami
【薄群青の闇は冷たいふりをして】という話
薄群青の闇は冷たいふりをして、窓枠の向こうで、夜の底がゆっくりと裏返る。
開け放たれた窓から滑り込んでくる夜気は、剥き出しになった太腿のあいだを、ひんやりと這い上がっていく。
あなたの爪が、
重い舌の裏側が触れた場所だけが、赤紫色の夜の痣となって闇のなかで浮かび上がる。
私という器を破壊するための、楔。
このままあなたに溺れ、破滅していくのだという予感が、最高純度の媚薬となって身体中を駆け巡る。
自分という存在が、みっともなく崩れていくことに、どうしようもない解放感を感じていた。
──みしり
背徳の背骨が一本、折れる音がした。
底。
ぬるく澱んだ夜の底。
どこまで狂えば、あなたをその最奥へと引き摺り堕ろせるの
視界の端で、歪んだ月光がのたうち回っている。
あなたの跡が、私だけの聖痕となって赤く浮かび上がる。
──はかない夢を、見た。
真夏の夜の夢。
たまにはね、
一丁くらい
穿かない 夜があっても、
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