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for serendipity1588「作品制作に向けた執念」

布施英利さんの『現代アートはすごい-デュシャンから最果タヒまで』(ポプラ新書、2022)より。第6章「日本の現代アート」での杉本博司さん紹介ページ。

 そもそも杉本博司はニューヨークで日本の古美術を扱う仕事をしていたので、日本の美に対する造詣も深い。過去作では、京都の三十三間堂の仏像が、朝日に煌めく光景を撮ったものもあった。
 三十三間堂の作品制作をめぐっては、こんなエピソードもある。三十三間堂にとある写真家が仏像の撮影をしたいと相談に来た。寺としては、そういう依頼は受けていないので断った。ところが何年かして、また同じ写真家が撮影をしたいと言ってきた。断った。それを7年間ずーっと繰り返したという。しかも、ただ写真を撮りたいというのではなく、朝日が差している時に、東に面したお堂の扉を全部開けて、朝日に照らされた三十三間堂の仏像を撮りたいと、ずーっと交渉しているのだという。それが杉本博司だった。
 結果として撮影は実現し、作品が作られたのだが、そういう話を聞くと、杉本博司の作品制作に向けた執念には凄いものがあるなと感服する。写真を使った作品というのは、簡単に、シャッター一つを押せばできるのではなく、まずシャッターを押すための準備が必要だ。(195‐196p)

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愚直と執念。僕なりに忘れずに。塩見直紀

 

 

 





 



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