お金を払ってもらうとはどういうことか
プロダクトマネージャー(PM/PdM)としてカミナシにジョインしてから約3ヶ月が経ちました。
私は今、カミナシの新規プロダクトの立ち上げに携わっています。
⭐️ちょうど先日、携わっているプロダクトのプレスリリースが出ました!
前職で携わっていたサービスとビジネスモデルが異なる背景もあり、これまでのPM経験の中で1番「お客様にお金を払ってもらうこと」に向き合っているような感覚です。
この感覚を学びに昇華するため、今回は
プロダクトマネジメントにおいて、「お金を払ってもらう」とはどういう意味合いを持つのか?
「お金を払ってもらう」ために大切なことは何か?
これらについて、言語化してみたいと思います。
お金を払ってもらうことがプロダクト成功の第一歩
まず、プロダクトの成功とはなんなのかを、"プロダクトマネジメントクライテリア"から引っ張ってみます。
プロダクトの成功には2つの要素があります。1. ユーザー価値と事業収益がバランスを取りながら最大化している状態2. ビジョンが実現できている状態
今私が担当しているプロダクトは、プロダクトを利用するお客様が価値を感じて購入していただくことが、そのまま事業収益につながるBtoBモデルとなっています。
(ここでいう「お客様」は、人ではなく企業を指します。利用する人と購入意思決定を行う人は必ずしも「同一人物としてのお客様」とは限りません)
購入いただくお客様の対象をスケールさせて、その結果としてビジョンを実現していくステップは必要ですが、
成功の第一歩はやはり「お客様にお金を支払ってもらう」ことだと思っています。
成功は「プロダクトをリリースする」ことでも「いいねと言ってもらえる」ことでもありません。
お客様にお金を払ってもらうために
私たちの日常での出費は、あまり深く考えることなく発生しています。
食品や日用品はもちろん、サブスクサービスも「年間金額がいくらになって、これの投資対効果は〜」ということは、よほど高いサービスでない限りあまり考えないことが多いと思います。
(え、私だけじゃないですよね・・・?)
ただし、BtoBサービスになると、金額が大きいことと、社内の第三者に説明する必要があるため、投資対効果がよりロジカルに求められます。
これは、今までBtoC畑にいた私からみる大きな違いでした。
投資対効果のパターンとしてはこの辺りがありそうです。
代替する:すでに支払っている何らかのサービスを代替することで、コスト削減や効果向上が見込める(スイッチングコストも含め、代替価値がある)
コストを減らす:かかっている時間や経費の削減につながる
売上を増やす:生産性が向上したり、人材採用など売上にヒットする指標が伸びる
ただし、「売上を増やす」については基本的には結果が出るまで時間がかかるものだと思うので、その手前でコスト削減ができるのか、あるいはビジョンに強烈に共感してもらうか、が必要になるのではないかと思います。
お金を払ってもらえるプロダクトを作るためには
お金を払ってもらうには、この「投資対効果」が見合うことが必要です。
投資対効果が見合うプロダクトを作るためには、「顧客理解」が必要です。
その人が困っていることは何か?
それだけではなく、会社や経営層が困っていることは何か?
その困っていることの真因は何か?
その真因を解決すると、会社やその人にとって、どんないいことがあるのか?
その真因の解決のために、いますでにお金を払っているか?お金を払っているのに解決できていないことは何か?
これらを紐解いていく必要があります。
そして、BtoBにおける、顧客理解の1番の近道は「商談」だということをカミナシで学びました。
入社してしばらく、私は正直「今自分が担当しているプロダクトが、本当にお金を払ってもらえるプロダクトになっているか」に向き合いきれていませんでした。
サンプル版を利用いただいてる反応が良いので、大丈夫だろう。
セールスの方が「これは売れます!」と言っているので、大丈夫だろう。
しかし、
「このプロダクトは、どんなお客様が、なぜお金を払ってくれるんですか?対象のお客様は、どの業界にどれくらいいるんですか?」
という問に対して、自分の言葉で自信を持って説明することができませんでした。
当然ですが、「ほしい」では購入はされるかは不明ですし、「お金を払いたい」でもまだ確証はありません。
田所さんのこのポストがグサリときました。
多くの起業家が
— Masa Tadokoro / 田所雅之 (@TadokoroMasa) December 8, 2024
Product Friend Fit (Product 忖度 Fit)
をPMFと勘違いしており、
プロダクトマネジメントを
ミスリードしているケースを見てきたので
整理してみた pic.twitter.com/Hei2UsUkmC
再現性を持って本当に「売れる」ことの証明や、売れるために何かが足りないならそのポイントを特定するため、自分自身で打席に立つことになりました。
やったことは、ひたすらテレアポ・メルアポ・商談です。
実際にテレアポや商談をしていくうちに、まだ少しずつですが、いろいろなことが見えてきました。
どんな企業のどんな役職者が、どんな提供価値に興味を持っていただきやすいのか
なぜ興味を持っていただけるのか、その裏側にはどんな実務課題があるのか
その実務課題は、どんな経営課題につながるのか
彼らが求める理想状態は、なんなのか(理想状態は言語化できていないこともあるので、一緒に言語化していったようなケースもありました)
これらを人づてではなく、自分自身が直接感じ取れたことが大きな収穫です。この収穫を、今後のプロダクトの戦略やロードマップに反映していくことになります。
ちなみにこの大切さは、弊社のCOOから学びました。

また、同様に「PMが実際に"売る"ことをやっていこう」という内容については、estieの久保さんの記事がとても良かったのでシェアします。
さらに、アンドエル野口さんの記事もすごく良かったので追加!
「払ってもらえる」だけではなく「払い続けてもらう」プロダクトへ
そして、大事なのは「お金を払い続けてもらう」ことです。
お金を払い続けてもらうとはつまり、お客様の期待する以上の品質で価値を提供し続けることです。
一方で、プロダクトは市場投下のスピードも命です。
そのため、「初期リリースにおいては、当たり前品質を担保しましょう。」
こんな言葉を私自身使いがちです。
でも、「当たり前品質」とは何なのでしょうか。
私にとっての「当たり前」は、利用していただくお客様にとっても当たり前なのでしょうか。
使えないことはなくても、不便すぎて使いこなせいと、解約されてしまうこともあるでしょう。
ここを見極め、意思決定するのがPMの仕事であり、難しいポイントだと感じています。
スピードも品質も両立する理想は、「機能は捨てるが、体験は妥協しない」ことだと思います。
最初はできることは限られているとしても、そのできることをスムーズに行えるようにすることで、小さな成功体験を積んでいただく。
もちろん、その小さな成功体験だけでもお金を払う価値があることが大前提です。
とはいえ、「当たり前品質」を最初から完璧に見極められる人はいません。
リリースした後に顧客の声に真摯に耳を傾け、プロダクトを磨いていくことが重要です。
仮にそこで「期待と違った」とお叱りの声を受けても、「ここをクリアしたらもっと良いプロダクトにでき、よりたくさん使っていただける」とポジティブな姿勢で改善に動けるPMでありたい。
これは、弊社の他のプロダクトのPM (be-san)の姿勢を見て強くそう思った次第です。


プロダクト=モノだけではない
また、お客様からみた「お金を支払うプロダクト」は、開発されたソフトウェアだけではありません。
実際に商談で対面したセールスや導入をサポートしてくれるCSも含めて、プロダクトだと思います。
例えば、セールスと開発者側で認識の齟齬があって、
「商談でできると言ったことが、できない」という体験に陥ったとしたら、
それもお客様から見たらプロダクトであり、解約のリスクが高まります。
PMはソフトウェアをプロダクトとして価値あるものに育てることはもちろんですが、
社内の連携もプロダクトとして、愚直に向き合っていく必要があると思っています。
お金を払ってもらうということ
さて、これまでずっとお金お金と、すごくいやらしい話をしたようにも思えますが、お客様からいただくお金は、価値との交換です。
当然ですが売上は、自分たちのプロダクトがどれだけ価値を提供できているかの指標です。
私たちのプロダクトはまだまだこれからですが、たくさんのお客様の課題を解決できるプロダクトにできるよう、「売れる」ことにこだわり、価値を磨き続けたいと思います。
最後に
わかったようにつらつらと書いてきましたが、私自身もまだまだですので、自戒を込めてnoteを書きました👼
さてさて、売れるためのプロダクトを作る人も、それを売っていく人も、弊社まだまだ足りません!
マルチプロダクトが始まり、とってもカオスで面白いフェーズなので、もしご興味ある方はぜひお気軽にご連絡ください!💌
