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富山がっつり建築さんぽ 富山空港付近編【建築巡礼56】

ここ最近、改名で色々話題になっている富山空港。
実はその近くには公的な文化・スポーツ施設がたくさんあります。
この近辺に何度も何度も行く用事があり、隙を見つけて写真を撮ってたら、1回分の内容になっちゃいました💦
北陸新幹線が開通して、確かに富山空港は富山の玄関口ではなくなってきてしまっているとは思うのですが、そう言い切るにはもったいない…
施設自体は古くなってきているものが多いのですが、紆余曲折のあった武道館も建設中ですし、カターレ富山も頑張ってるし、今後に注目というゾーンかもしれません。

タイトルの写真は…駅弁で見たことありませんか?

まずは空港から。
富山空港ターミナル/梓設計/1984年、1993年

「きときと」って富山弁で活きの良い様子を示す言葉で、「と〜れた〜てぴ〜ちぴち」みたいな語感。
これが県外の人には分かってもらえないというのも改名の理由らしいのですが、改名が「富山高山すし空港」と言われてしまうと、世論どおり、おおかたの富山県人は納得できんでしょうね。
ナンデ車で片道2時間弱の高山を名前に入れる?とか、
ナンデ個別の空港名に固有名詞のすしを入れる?とか💦
富山の方が使うのはもう北陸新幹線ばっかりやん!
空港を使ってくれる方にわかりやすければ良いんやって!と言われると反論しづらいんですけども😭

名前のことはさておき、空港自体は規模的に見れば、とてもかっちりしてる良い建物と思います。
滑走路が河川敷にある、全国でも珍しい空港です。
屋上からは飛行機も立山も見れます!
参考に違う時期に撮った写真ですが載せておきます^_^
今回来訪時は曇ってて山が全く見えませんでしたので💦
富山空港付近の公園っていくつもあるんですよね。
昔、待ち合わせ場所だった公園と全然違う公園に行ってしまったこともありました…(遠い目)。
ちょっと南下して、その中でも最大規模の総合運動公園に来てみました。
富山県総合運動公園陸上競技場/曽根幸一+環境設計研究所/1993年

1994年のインターハイ、2000年の国体のメイン会場として整備されました。
外から見た時の緩やかな曲線とそれを支えるコンクリートのブレース、スタンドから見た雄大な稜線に呼応する開放的な芝生やシートが特徴。
サッカーJ2のカターレ富山の本拠地です。
前からこの土管が二つつながっている(失礼!💦)ようなトイレは気になってたんです。
なかなかのインパクトですよコレ。
初っ端のマップを見るといろんなところに「きらめき茶屋」という文字が…そんなん見たら全部まわってみたくなってしまうやないですか💦

ちなみにこれは、
きらめき茶屋・雲/盛正樹(小林・盛設計事務所)/1993年

各施設に銘板がついていて、それがまだ読めるものはクレジットがわかります。
設計は富山県設計監理協同組合が受注しており、設計者としては個人名が記載されているものが多いです。
(  )はその方の所属事務所を私が分かる範囲で憶測で書いています。
もしかすると違うかもしれませんが悪しからず💦
きらめき茶屋・光/原英高(建築科学研究所)/1994年

この左手側に管理事務所や業務のための倉庫などがあります。
このトイレはその残地を使って計画されたようです。
しかもその脇に通路まで…
よく収めましたね💦
きらめき茶屋・岩/小見美由紀/1994年

小見さんの独立前の設計かと💦
右手にボリューム的に3つに分節化した倉庫、左手に2つのボリュームの間に屋根をかけたトイレ他。
岩って言われると確かにそういうイメージかも。
とても素直な設計に思えます。
東屋
同じものが敷地内にちょこちょこあります。
県産材を使ったとかそんな感じと思いますが、設計者はわかりません💦
構造的にもかなり変わってて面白いです。
きらめき茶屋・樹/たくみ建築設計室/1994年

複数の建物がひとまとまりになっています。
これは倉庫?
こちらは東屋。
柱の組み方は面白いですね。
きらめき茶屋・草

銘板は取れていて情報はないです😭
四つの建物に囲まれた中央の広場から各建物にアクセスする計画です。
草?草…パオをイメージした??
アルペン広場、というそうです。
メインゲートをくぐって、一番広い駐車場へのメインストリートの途中にあります。
こういう広場に等間隔に木を植えるというのも90年代には流行っていたように思います。
メインゲート
国道側からの入口はこっちなんですけど…多分利用者はあまりこちらは使わないような気が…。
駐車場の比率も明らかにそうだし。
国体の時とかのセレモニーの関係でこちらにメインゲートを作らざるを得なかったんでしょうか?
柵が見えるのは、今工事中なので、工事用の動線を分けるためで、このゲートが解体予定という意味ではないです💦
きらめき茶屋・月

こちらは銘板が見つからず💦
ちょっと小高い丘の上にある展望台です。
正方形の柱をちょっと斜めに切り取った形状です。
この展望台から見えるのは、建設中の富山県武道館(石本建築事務所+中川建築設計事務所/2028年竣工予定)の現場…。
本当は公園の全貌が見える絶好のロケーションだったはずですが、こうなると現場の定時観測にはいいのかも😅
完成後には白のかまぼこドームとと並んでもう一つのドームが見れるはず。
乞うご期待^_^

追伸
この工事の仮囲いの中に入ってしまっているので、きらめき茶屋・山は使用不可となっていました。
…もしかして、このまま解体予定??
富山県総合運動公園屋内グラウンド/富山県建築設計監理協同組合/2000年

設計者名が組合までしか検索できませんでした…
設計者のオリジナリティを知りたいマニアとしては、その一歩後の情報も知りたい…💦
かまぼこドームっていう理由、わかりますよね?
でも、富山でかまぼこって言うと板付きのかまぼこではなく、巻いたかまぼこを指すんですよね。
少なくとも私の世代では💦
きらめき茶屋・空

これも銘板見つからず💦
3つの円筒+円錐で東屋とトイレを作ってます。
プログラムとしてはとても素直。
個人的に…なぜ「空」かが気になりますが💦
ここからは陸上競技場と道を挟んで向かい側の敷地です。
きらめき茶屋・風/富山県設計監理協同組合/2001年

なぜコレだけ共同名義かよくわかりませんが💦
前面キャノピーをデザインの中に取り込んだデザイン、嫌いじゃないです💕
きらめき茶屋・林/盛正樹(小林・盛設計事務所)、高田昭(高田建設設計事務所)/1998年

きましたね、コレ💦
人工の林に見立てたRCのラーメンにトイレを貫入させたってやつです。
大学生の頃、こういう設計しましたわ。
現実になったらこうなるんですね💦
植栽も絡んで、多少の廃墟感もあって良い感じです🙆
きらめき茶屋・流/堂田重明・片野秀基・W.D.GALLOWAY(福見建築設計事務所)/1998年

きらめき茶屋全体の中で、これが一番建築的に処理できている気がします。
流…人の流れに素直に対応しているといったところ?
さて、総合運動公園を出まして、ちょっと国道方向に向かいます。
ますのすしミュージアム/永田北野建築研究所/1987年

富山の駅弁といえば、そう、鱒寿司。
富山には数多くの鱒寿司屋さんがあって、お店によって味わいが結構違うんです。
その中でも富山県外で買えるものと言えば、源の鱒寿司。
ここはそのミュージアムです。
国道からはこの部分がよく見えます。
装飾的な作品の多い永田北野建築研究所さんにしてはすごくスッキリした印象。
ミュージアムは入館無料だし、予約しておけば鱒寿司の制作体験も可能です。
観光がてらの建築巡礼にいかがでしょう?^_^
ちょっとだけ北上して、お次は
富山県国際健康プラザ(とやま健康パーク)/久米設計/1999年

いろんな角度から健康に触れることのできる施設。
ジム、プール、温泉、講義室、さらには公害であるイタイイタイ病の資料館まで。
曲面を多用してのびのびした施設になっています。
すぐ近くの富山南総合公園に移動します。
富山能楽堂/杣田建築設計事務所/1987年

外周りのバルコニーの手すりと屋根の形状が「和」ではないけども和風でうまくまとめている印象です。
いやー、一度中に入ってみたいです💦
富山南総合公園体育文化センター/福見建築設計事務所/1987年

こちらは外壁をうまくデザインして、中世ヨーロッパ調(ロマネスク?アールデコ?)の外観を作っています。
この建物、伺うまで全く知りませんでした💦
もっと注目されても良い気がするのですが…
富山産業展示館(テクノホール)/(東館:旧館)三四五建築研究所、(西館:新館)押田建築設計事務所/(東館)1983年、(西館)2017年

富山で何か大規模な展示会がある時は大体ここが使われます。
近年手狭になったとのことで新館が建設されました。
左側の旧館はアルミパネルを端部を丸めて張って、一昔前の近未来的な雰囲気、右手の新館は比較的ソリッドな印象ですが、木彫や和紙などがところどころに使われています。
アルミも木彫も和紙も富山の産業です^_^
新館のホール
左手のR壁の向こうに中庭があって旧館があります。
シンプルな設計で好感が持てます^_^
もう一度空港付近まで戻ります。
空港の騒音から住宅地を守るために設けられた緩衝地帯になっている、空港スポーツ緑地についてもご紹介を。
この緑地、いくつもに分節化して繋がっているのです。
よく考えれば、今回の機会まで、一番端までは行ったことがなかったです💦
写真は富山県空港スポーツ緑地の公式HPより転載しています。
富山県総合体育センター/梓設計/1984年

空港の目と鼻の先にある、大アリーナ、中アリーナ、50m公認温水プール・飛込プール、トレーニング室に加えて宿泊施設までもを備えた県内スポーツの拠点施設です。
2階レベルの屋上で全体を繋ぐような構成は、このしばらく前に流行った人工地盤を思い浮かべます…。
富山空港横噴水広場連絡通路シェルター/ビートープ/2018年

隣接する空港と総合体育センターを結ぶ連絡通路とポケットパークのリニューアル。
耐候性の高い材料を用いて、シンプルにまとめてます。
富山県空港スポーツ緑地陸上競技場観覧スタンド/梓設計?/1987年

簡易な日除けのシェルターですが、荒々しいコンクリート打ち放しの構造美。
これ、何気にとても良い建築と思います。
富山県空港スポーツ緑地陸上競技場トイレ/水野建築研究所/2017年

近年、富山県ではこの手のトイレの設計は大々的に地元の小規模設計事務所が行っており、いくつかとても良質なトイレがありますが、そのうちの一つです。
正面にゴミ箱がドーンと見えてるのだけ何とかしてもらえるととっても嬉しいのですが💦
富山県空港スポーツ緑地管理センター/梓設計?/1987年

山小屋風というかなんというか、イメージの違う建物がドーンと。
いや、嫌いなわけではないんです💦
新潟の雪が多く積もる地域では良くみるんですけど、この辺りではあまり見ないのでちょっとした違和感があるだけで💦
富山県空港スポーツ緑地トイレ

建って10年は経っていないと思うのですが、設計者はどこにも公表されているものが見つからない…
膜屋根の軽さが活きている良い建物のように思います。
これ、公園ではないんですよね??
多分ヘリポート。
近くまで寄れないので、余計に存在感があります。
空港スポーツ緑地の端まで来ました。
インクルーシブひろばだそうです。
遊具を設置する工事をしてるので、まだ完成はしきっていないのかな?
みんなが楽しめる公園という考え方は良いですね。
富山県空港スポーツ緑地インクルーシブひろばトイレ/三四五建築研究所/2024年

自動販売機の背後・側面を壁で隠すとか、カームダウン・クールダウン室を設けるとか、いろいろ配慮されていて◎です👍
トミソー社屋/鈴木一級建築士事務所/2026年

この辺、新しくオシャレっぽい建物も多く建ってきています。
ん?これは?と思って写真を撮ってきたものがこれ。
トミソーさん自身も設計に関与してるのかな?
中に入ってみたいけど、なかなか難しいなあ😓
CARNA Money Classe/トミソー/2022年

もう一つ近くにある事務所をば。
保険の事務所のようです。
平家でゆったりとしたプランぽいです。
こういう設計がしてみたい…。
最後にもう一度。
次見た時は空港名が変わっているのかなあ…。

…さらっと紹介するつもりが、これもこれもと足しているうちに「がっつり」になってしまいました💦
内容を見返してみると、地元民としても結構マニアックな内容に仕上がったと思います😅

この近辺、富山空港ができて、そしてインターハイや国体を通して、これだけ多くの施設が整備されていたことに改めて気づきました。
惜しむらくは、市街地から結構離れてて、交通の便が良くないんだよなあ…。
市街地のすぐそばだと、こんな広大な敷地も準備できるはずもないのは当然なんだけども💦
車での移動が大前提なので、すぐ近くにある別の施設にはなかなか立ち寄ることもないんですよね。
なんかもったいない…。

今建設中の武道館が完成して、「移動」という問題が改善されるなら、まだまだ良くなっていく余地のあるゾーンと思います。

それではまた!

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