小倉百人一首 小野小町 花の色は
山に籠もって39日目です。
小野小町の歌 小倉百人一首第9番 古今和歌集113番
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

はなのいろは
うつりにけりな
いたつらに
わかみよに
ふるなかめ
せしまに
<訳>
桜の花の色は、むなしく衰え色あせてしまった、春の長雨が降っている間に。私の美貌もまた衰えた、物思いにときが経つうちに。

鑑賞
「世」は「世代」と「男女の仲」の掛詞。
「ふる」は「降る(雨が降る)」と「経る(経過する)」の掛詞。
「ながめ」は「物思い」と「長雨」の掛詞。
小野小町(生没年不詳)
平安時代の歌人。伝説の美女で、六歌仙、三十六歌仙の一人。
絶世の美女というキーワードとなることもある。
古今和歌集にもう1首収録されている。
わびぬれば身をうき草の根を絶えて誘ふ水あらばいなんとぞ思ふ
<訳>
根もなく、浮草のようにくらしている身ですもの。
水に誘われれば誘われるまま流れていくでしょう。
鑑賞
「浮き」と「憂き」は掛詞。
「いなむ」は「去なむ」と「否む」を掛けている。
誘われればついていくと言いながら、やんわり断っている。
六歌仙のひとりである文屋康秀が、三河に赴任することが決まった際に「赴任地へ見物にでもきませんか」と小町を誘ったときの返答の歌。
