Canvaで学校「知」を継承・共有する取り組み~生徒の学びを学校の財産に~
私立中高の教員です。今回はCanvaのホワイトボードを使って学校独自の教材を作る方法の紹介。
まず、日本の学校では、学齢ごとに学ぶ内容がある程度決まっている。当たり前だが、2025年度の高校1年生が1学期に学ぶ内容は、2024年度の高校1年生とほぼ同じ。

でも、年度が変わると担当教員も変わり、指導案は引き継がれても、生徒の学びの成果は参考程度にしか残らない。うんうん、昨年度の子たちはこんな感じね、と確認するぐらい。
同じ学年を担当する教員としては「改善点もあるけど、今年も何とか教えられた!来年もまた見直して頑張ろう!う~ん、でもまた『1』から指導だから、計画的にしないとね!」となるのがよくある話。
ただ、同じ学年を何度も担当していると、ふと思う。
前年度の生徒の軌跡を踏まえれば、もっと良い授業ができるのでは?
「1」から「10」まで毎年度、教えるのではなく、次は「3」からスタートして「13」まで伸ばせるのでは?。理系の大学院で研究室のあるテーマを共有して、世代を超えて積み上がっていくあのイメージに近い形にできないだろうか?
そんな風に思うわけです。さらに、個人的には、学校の学びは教員だけで作るものではなく、生徒と一緒に設計していくのも非常に面白い!と思っています。
で、Canvaホワイトボードを使って生徒の学びを学校の財産として蓄積する取り組みを始めました。
Canvaホワイトボードの特徴とえいば、
付箋でアイデア出しができる(AIで要約も可能)
YouTubeやウェブリンクを貼れる
枠がなく、無限に広がるキャンバスとして使える
これらを活かして、学校独自のリアルデータ集を少しずつ蓄積していき、学校の財産としていきたいわけです。

活動紹介はプレゼンテーションについて
たとえば今回紹介するのは、プレゼンテーション指導に関するもの。本校では、中学1年生からプレゼンを行い、高校1年生になるころには大体の発表の形ができてくる。
で、さらに上手くなるには、というと、きっとそこからは自分の好きな型を見つけることが大事だと思う。
間の取り方で勝負したい子
スライドで魅せたい子
話し方で勝負したい子
など、色んなところで各々の個性がでてくる!
そんな時の一番近道なのは、きっとネットで自分の好きなプレゼンを探して真似してみること。で、そこで行ったのが、ホワイトボードにお気に入りのプレゼン動画を貼り、一言でポイントを書くという活動。生徒たちが見つけた「優れたプレゼン動画」のリンクを貼り、気づきをコメントしていく。
この活動を学年・年度を超えて繰り返すことで、松蔭高校GL生が好むプレゼン動画の一覧が自然に蓄積されていく!
⇒これまでは年度ごとに完結していたものを、このシートを年度で共有するようにしたわけです!


こうして集まった情報は、学校全体で「知のアーカイブ」として閲覧・参考可能。先輩たちの学びを後輩が受け継ぎ、新しい発見を加えることで、学校独自の学びの文化が育っていく。
どの学校でも、先輩や年上の存在は気になるもの。そんな人たちがどんな学びをして、何を残したのかを知るだけで、生徒たちの興味関心が自然に引き出されていく。
さらに、①からの指導ではなくなるので、新しく探す手間も省ける。他の人の興味関心も知れるため、他者理解にもつながり、心理的安全性も確保できる。もちろん、自分の学びも自由に足せるので、楽しさも倍増!
なんだか、昔でいう先輩との交換日記のような感覚??小さなコメントの積み重ねが、学びをつなげる力になっている──そんな気がする。

【ちなみに】
こうした学校「知」、つまり独自教材を生徒と一緒に作る活動は、とても面白く、他の機会でもExcelなどを使って行っている。
中3フィリピン研修の事前学習
オンライン英会話でフィリピンの先生に質問するためのリストを生徒に配布。毎年度、生徒が質問を追加・編集しながらインタビューを行う。高1カナダ研修の事前学習
渡航前に「現地生活で必要な英語フレーズ集」を作成。参加前後で生徒が更新し、年度を超えて共有。
なので、今回の動画を集める活動は、形式をエクセルの文字情報から、動画中心に変え、より自由で視覚的に「知の蓄積」を行ったわけです。生徒がコメントを付けながら更新するので、見た目からもさらに楽しそうになったなと思っております!
みなさんの学校でもどうでしょうか?
学校「知」という観点で、学校独自の教材や独自の色、学校のアイデンティティを作り上げる活動、やってみませんか。私は、教員だけでなく生徒と一緒に教材や学びを作成していくのが、大好きです!
やっていて、生徒たちが「先輩いいね~」などと相手を尊重しながら取り組んでくれるのがうれしいです。正直、口うるさい先生(←私)よりも、1つ上の先輩からの言葉がささる子も多いですからね(笑!
最後までお読みいただきありがとうございました。気に入っていただけたら、ぜひ「好き」や「フォロー」もよろしくお願いします!
