観光収入1兆円でも県民所得最下位は変わらず、沖縄「ザル経済」を徹底解説
沖縄県が2026年8月6日に公表した速報値で、2025年度の観光収入が1兆747億円、前年度比9.4%増になりました。実績として1兆円を超えたのは初めてです。大きく話題になっていますが、それでもなお、県民所得は全国最下位、全国平均の70%を割り込む水準であり、豊かになっているとは言い難い。その背景にあるのは「ザル経済」という入っても、ザルのように抜けていく経済構造に課題があると言われて久しいのです。
実際に那覇の国際通りを歩くと、一等地に立派なホテルが建っていて、ホテルコレクティブという名前で、オーナーであり運営しているのは台湾のセメント会社である嘉新セメントの子会社です。海沿いに出れば、沖縄海岸国定公園に指定された海岸線を望む一等地にハレクラニ沖縄が建っていて、オーナーは三井不動産です。恩納村の瀬良垣にあるハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄は、現地で確認したところ所有は香港の資本で、オペレーションのブランドがハイアットという構図です。星のや沖縄は星野リゾート、瀬底島と宮古島のヒルトンも、開発したのは県外の大手でした。
買い物に行くとさらにわかります。モールはイオン系が強く、マックスバリュを運営するイオン琉球は本社が県内ですが、親会社はイオンです。サンエーのような地場スーパーも頑張っていますが、売り場に立っている人は地元でも、いちばん大きな箱を建てて持っているのは誰かという話になると、答えは県外に寄っていくわけです。
飲食店は年々多様になっていますが、そこに並ぶ食材の多くは船と飛行機で県外から入ってきたものです。県産の素材はあっても、沖縄県内の食品加工業が強くないので、県外から持ってこないかぎりとんでもない値段になってしまうのです。
しかし、これは沖縄だけの話でもない。そもそも観光立国政策そのものが対日投資拡大というところによりすぎて、ほぼ外の資本植民地を作り出すような構図にもなっているのは要注意。ザル経済は沖縄のみならず、人手不足の中で観光での各種投資誘導ばかりを進めている地方経済も明日は我が身です。
客室の半分は、県外の持ち物という、ホテルの儲けが流出するザル構造
ザル経済の原因は、大きく2つに分かれます。1つ目は所有の構造です。
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