【小説】酒娘(サケムスメ)
序章
~この世界は神々が創り
人々は神々の子である~
ここはパラレルワールド神国日本
神々と人々が共存する世界
人々は自然の力を神の恩恵と敬い畏れ
創造主たる神々を信仰し
『奉酒(ほうしゅ)』する事で神々へ感謝の意を顕した。
また神々は自ら創り出した世界を慈しみ愛し
時に還俗し人々の前に現れては
人々へ神の力を分け与える事で
強大な文明を発展させてきた。
時は流れ…
人々の信仰心は徐々に薄れ、その恩恵すら忘れてしまっていた。
しかし『奉酒』という儀式はいつしか制度として受け継がれ、『奉酒』用の酒である『神酒』を醸す特殊能力を持つ者は、神々の使いとして人々から崇め奉られ、愛され『サケ娘』と呼ばれていた。
また、『サケ娘』達の醸す『神酒』の材料となる奉酒適合米を栽培する特殊能力を持つ者達は、 『コメ男子』と呼ばれ、神国日本政府、研究機関、財界などに多大な影響を与える
神国日本奉酒連合の中枢メンバーとして『奉酒』を影で操る巨大な組織に組込まれていった。
神国日本奉酒連合が主催する
全神国日本奉酒グランプリ
略して『神酒GP』は年に1度『サケ娘』の頂点を決める1000年以上続く神国日本政府の一大イベントであり、見事金賞の栄誉を勝ち取った者には翌年の独占選米権が与えられる事になっていた。
独占選米権の力は絶大で、多くの利権を生み、癒着や汚職、利権を巡る醜い争い温床となる。
そしてその争いは、神々の怒りを呼び起こす大事件を引き起こす事となった。
神国日本歴20XX年、荒ぶる神々が突如として復活し、国内で様々な天変地異が発生した。
事態を重く見た神国政府ではあったが、具体的な対策をとるどころか国民に対して情報を隠蔽するという初動をとったことにより被害が拡大した。
そして同時に政府を揺るがす大きなスキャンダルが発覚し、神々を巻き込む大きな騒動へと発展していく。
神の怒りは奢れる人間たちへの戒めなのか。
人知れず神々と対峙する運命に巻き込まれていくサケ娘達の運命は如何に。
