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『LIFE SHIFT(ライフシフト) 100年時代の人生戦略』 読書共有【第40弾】

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はじめに

今回は、リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット『LIFE SHIFT(ライフシフト) 100年時代の人生戦略』(池村千秋訳・東洋経済新報社、2016年)からの共有です。

本書のテーマは、「人生100年時代」における新しい働き方や生き方についての考察です。長寿化の負の側面(病気、衰弱、認知症、医療費の増大、社会保障の危機など)のみならず長寿化による恩恵にも注目し、個人、家族、企業など、社会全体が得られる恩恵を最大化できる観点を提示している点が本書の功績だと言えます。

本書が提示している内容を私なりの観点で簡単にまとめると、次のように言うことができるでしょう。

これからの人生100年時代は自分自身で健康かつ幸福な人生をデザインしながら、多様な生き方や働き方、学び方を模索しつつ、豊かな人間関係を築いていくことが大切である。

将来設計やキャリアチェンジについて考えたい人、変化の時代にどんなスキルを身につけるべきか考えたい人、人生100年時代をどのように生きるべきか悩んでいる人に、特にオススメの一冊となっています。

今回の共有では、「パーソナルトレーナーと人生100年時代」をテーマに、本書の内容をパーソナルトレーナーの立場から読み解いていきたいと思います。


マルチステージの人生

現代では以前にも増して平均寿命が延びており、100歳まで生きることが珍しくなくなってきています。 医療やテクノロジーの進化により、2007年生まれの子どもの半数は100歳まで生きると予測されているそうです。人生100年時代は現実の問題となっており、これからの人生戦略を考える必要が出てくるでしょう。

本書によれば、従来の「教育→仕事→引退」という古い3ステージの人生戦略が長寿化によって通用しなくなり、代わって「マルチステージの人生」が訪れつつあると指摘されています。つまり、人生の途上で複数のキャリアを持つことが当たり前となり、何度も学び直しや転職、リスタートを行うことができるステージへと転換しつつあるということです。

「たとえば、生涯に二つ、もしくは三つのキャリアをもつようになる。まず、金銭面を重視して長時間労働をおこない、次は、家庭とのバランスを優先させたり、社会への貢献を軸に生活を組み立てたりする。寿命が延びることの恩恵の一つは、二者択一を強いられなくなることなのだ」

このようにして3ステージの「一斉行進」が終わり、マルチステージでは「アイデンティティ、選択、リスク」が人生の中核的な要素となることが予想されています。

これからの長寿化時代においては、経済、金融、人間心理、社会、医学、人口構成が私たちに大きな影響を及ぼすことが考えられますが、その中で自分自身がどのように選択し、計画し、生きていくかを考え実践していくことが各人に求められていると言えるでしょう。

ここで大切なのは、従来の「教育→仕事→引退」という古いステージか、あるいは「マルチステージ」か、どちらの人生戦略で自分の人生を考えていくかで現在の思考や実践が変わってくるということでしょう。人生を考える前提が違えば結果も変わってくるはずだからです。

詳細な議論は本書の内容に譲るとしても、本書の観点は自分の人生観、家族観、仕事観、社会観、世界観を考えていく上で有益であることは間違いないでしょう。

もし仮に自分には関係がないと思われたとしても、これから私たちが仕事で出会うお客様たちは間違いなく「マルチステージ」を想定した存在となるでしょう。私たちが3ステージの古い人生観でお客様を見るか、またマルチステージの新しい人生観でお客様を見るかで、お客様との本質的なコミュケーションの在り方が変わってくることが予想されます。

これからお客様と一緒に人生100年時代の最高のライフステージを考え実現していける人財になるためには、本書の内容とそれを通した対話、実践が重要になってくると言えるでしょう。

特にパーソナルトレーナーとしての私の大きな役割は、人生100年時代を健康に生き切るためのボディメイクをお客様に提供することだと考えています。そのためには、私自身が人生100年時代を想定した「マルチステージ」の人生戦略を確立しておく必要があるでしょう。自分自身がちゃらんぽらんな人生戦略では、到底お客様の人生戦略を理解しサポートすることなどは不可能だと思われるからです。


新しい人生ステージ

既述のように、かつての人生は従来の「教育→仕事→引退」という直線的な3ステージで構成されていました。 しかし、人生100年時代ではこのモデルは機能せず、人生を複数のステージに分けて柔軟に移行する「マルチステージ」型の生き方が主流となっていくと考えられています。

その代表的なステージとして本書では以下の3つが挙げられていますが、ここでは私なりの観点も加えて簡単に解説しておきます。

①エクスプローラー(探検者)
既存のキャリアや価値観から一歩離れて、自分の新しい興味や可能性を探る。行動例は、旅に出る、異業種の人と交流する、学び直しを始めるなど。迷った時こそ、人生の再設計について考えてみよう。

②インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)
組織に属さず、自分のスキルや情熱を主軸に仕事を創り出していく。行動例は、フリーランス、クリエイティブ活動、起業など。自分が本当に好きなことを仕事にするために行動を起こそう。

③  ポートフォリオ・ワーカー
複数の仕事や活動を同時に行い、収入源やアイデンティティを分散させる。行動例は、週3で会社員、週2で講師、週末は作家活動など。「肩書き」を複数持つことで人生を立体化させよう。

 上記が「マルチステージ」型人生のステージ例ですが、このステージ間の「トランジション(移行期間)」も重要だと言えます。というのも、各ステージの間には、立ち止まって考え、準備する時間が必要だからです。 この人生の「踊り場」をどのように過ごすかが、次のステージの質を決めるといっても過言ではないでしょう。

この「トランジション(移行期間)」においては、例えば自己理解をより深める、新しいスキルを習得する、人脈を広げる、心身を整えておくといったことが大切になってきます。後で見るように、こうした「無形資産」こそが人生の質を左右するからです。

幸いにも、現代ほどこれらの可能性にアクセスできる情報が充実した時代はかつてなかったと言えます。あとはこうした情報の氾濫に溺れることなく、情報を取捨選択した上で行動あるのみでしょう。

先述のように、パーソナルトレーナーとしての私の大きな役割は、人生100年時代を健康に生き切るためのボディメイクをお客様に提供することであり、そのためには私自身が人生100年時代を想定した「マルチステージ」型人生の戦略を確立しておく必要があると考えています。

人生100年時代、私たちは何度でも生まれ変わることができる、そんな時代が訪れつつあるように思います。そのためには、パーソナルトレーナーとしてはやはり健康に重きをおいた人生戦略に思いを馳せずにはいられません。


「無形資産」の重要性

先ほどの健康の話とも関わりますが、人生100年時代を生き抜くために必要な資産は単なる「お金」ではなく、「無形資産」であると本書では説かれています。 これは長く生き働き続けるための土台であり、人生の質を左右する「内なる資本」とも言えるもので、以下の3つが鍵となります。

①生産性資産
スキル、知識、経験、人脈、評判など、収入を得るための力。

②活力資産
肉体的・精神的な健康と幸福、良好な人間関係。

③変身資産
変化に適応する力、自分を再定義する力、学び直しの姿勢。

これら3つの「無形資産」が人生100年時代を生き抜くための土台であり、人生の質を左右する内なる資本とされています。特にこれらの無形資産の価値は、ステージ間の「トランジション(移行期間)」において強力に発揮されると考えられます。この観点から整理するならば、次のように言うことができるでしょう。

①「生産性資産」があれば、次の仕事を創り出せる。
②「活力資産」があれば、心身を整えて再出発できる。
③「変身資産」があれば、新しい自分に生まれ変われる。

このように3つの無形資産は、100年時代において人生を複数のステージに分けて柔軟に移行する「マルチステージ」型の生き方を可能にするものとして、今後ますます大切になってくるものであると考えられます。

上記3つの無形資産はどれもが重要であると言えますが、私がパーソナルトレーナーとして特に重要視したいのが「活力資産」です。これからの時代、心身を整えて再出発できる「活力資産」があれば、それこそ何度でも生まれ変わって新しい人生をスタートさせることができるように思われるからです。

本書を読んでその内容を自分のものとすることができれば、人生100年時代の生き方や働き方を自分なりに考え実践していく基盤を確立することができると思います。このnoteも、私にとって無形資産になりつつあるかもしれないと感じ始めています。


おわりに

今回も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございます。
日々少しずつ閲覧数やリアクション数、フォロワー数も増えてきて嬉しい限りです。今後も最低週1回の更新を目指して頑張ってまいります。

あえて本の要約といったことはメインとせず、私なりの観点から面白いと思った箇所の共有という限定的な内容にしております。それが少しでも皆様の記憶に残り、日々の読書体験の深まりや具体的な行動・実践に繋がるのであれば幸いでございます。 

それでは今後とも宜しくお願い申し上げます。

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