『情熱思考』 読書共有【第12弾】
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はじめに
今回は是久昌信『情熱思考』(中経出版、2010年)からの共有です。
本書は「夢をかなえた45人の物語」という副題がついており、スティーブン・スピルバーグをはじめとした成功者のストーリーがとても魅力的かつコンパクトに紹介されています。
読みやすいショートストーリーに仕立て上げられている点、誰にでも分かりやすい内容になっているのが本書の特徴です。手軽に浅く広くどのページからも読めるという点、そこから関心を持った人物の自伝や伝記へと進む手がかりにすることもできるでしょう。
毎日を充実させたい人、仕事や人生で悩んでいる人、情熱やモチベーションを維持・向上させたい人などに、特にオススメできる一冊となっています。
成功者に共通する5つの特徴
本書で特に注目に値するのは、成功者に幾つかの共通点が見出されていることです。それは以下の5点に集約されています。
①夢を持つ:
いつでも未来を想像していた。妄想と呼ぶほどの大きな夢。
②夢を見る:
いつも考え、ワクワクしていた。情熱の源。
③夢を話す:
いつも、「自分はできる」ともうひとりの自分に言い聞かせ、自信をつくっていた。
④夢に向かう:
実際に行動した。できるかどうかやってみないとわからない。
⑤夢に生きる:
絶対にあきらめなかった。どんな困難が起きても、努力し続ければ、夢はかなう。
ここでのキーワードは「夢」ですが、この夢からスタートして未来を想像すること(①)、情熱を持つこと(②)、自信をつけること(③)、実際に行動すること(④)、あきらめずに努力し続けること(⑤)が可能になると考えられます。
本書のタイトルともなっている「情熱思考」の根源も、この夢にあると言えます。そして、夢を夢で終わらせず現実化させるにあたっては「情熱」が不可欠であり、こうして夢と情熱が結びつくことで夢の実現が可能になるというのが本書の核となるメッセージです。
情熱を燃え上がらせる他者の存在
上述のように、著者は夢を叶える根本的な要素として「情熱」を挙げており、「夢をかなえた人たちは、みな、夢を持ち続ける情熱を持っていた」と結論づけています。
一見して、そうした人たちは何か特別な存在のように思えます。しかしながら、「偉人や成功者と言われる人たちも、はじめはみんな普通の人間」であり、「むしろ大きなハンディを背負い、マイナスからの挑戦であった人が大勢」であったと著者は指摘し、さらに次のように続けます。「その障害や困難を乗り越えてきた秘訣が、彼らの心の中にある情熱だったのです」。
このように、何の問題もない順風満帆な人生より、障害や困難が立ちはだかる人生においてこそ情熱はその威力を発揮するようです。しかしここで問題なのは、そうした情熱は夢さえあれば誰にでも湧いてくるものなのかということです。
おそらく先に紹介した考え方ではこうした論理も成り立ち得るでしょうが、一方で著者は「他者の存在」によって情熱が与えられる道筋を重視しているように見えます。ここで著者の経験を参照するならば、「私の心の中にある情熱」が「この本を書かせてくれた」と言いつつも、「この情熱は、どんな困難にあっても、何度失敗してもあきらめず、自分の夢をかなえた人たちが私に与えてくれたもの」だとも述べています。
著者自身も、過去に事業に失敗したことがきっかけで「私の心から情熱の炎が消えかかった時期」を経験した後、一人の成功者の物語に出会うことで再び情熱を取り戻したと言います。「そんなとき私は、ある男性の物語と出会ったのです。彼の波乱万丈な人生を知って、私は一気に情熱の炎を取り戻しました」。
上記のように見ると、自ら夢を持つことで情熱が湧いてくる場合もあれば、他者が情熱を与えてくれる場合もあると考えられます。この両方の道が互いに入り組みながら情熱がよりいっそう強められることで、夢の確かな実現へと導かれていくのでしょう。
では次に、著者が情熱の炎を取り戻すきっかけとなった成功者の物語を共有していきたいと思います。きっと私たちの心にも情熱の炎が呼び起こされることでしょう。
カーネル・サンダースの情熱
カーネル・サンダースの作ったフランチャイズ・ビジネス「ケンタッキー・フライドチキン」は今や世界の至るところに広がり、彼の「不屈の精神、燃える情熱は大成功を収めた」と誰もが認めることでしょう。その大成功に至るまでの壮絶な過程を簡単にまとめると、およそ以下のようになります。
・30代半ばで始めたガソリンスタンドの経営に失敗。
・新しいレストラン経営が軌道に乗るも息子を亡くす。
・さらにレストランが火事に見舞われる。
・独自のスパイスと調理法を考案し経営を立て直す。
・店の近くにハイウェイが新設され、車の流れが激減。
・ついにレストランを手放すことになる。
・手元に残ったのは車一台のみ。
・フランチャイズ・ビジネスの原型となる事業を思いつく。
・その時、年齢は65歳に達していた。
・車生活をしながら全米を周り、売り込みを続ける。
・その結果、最初に契約をもらったのは1010人目だった。
このように、想像を絶する障害や困難が立ちはだかる中でこそ彼の情熱はその威力を発揮し、ついに大きな成功をつかみ取ったのでした。
著者曰く、「夢をかなえるのに定年はない」「あきらめなければ、夢はかなう」ということをカーネル・サンダースは教えてくれています。著者自身、「彼からギフトを受け取った私は、マイナスから再スタートを切ることができ」、その後は事業を成功させながら「新しい夢にチャレンジすること」ができていると述懐しています。
人生100年時代、私たちも彼らから大いに情熱を与えられ、また学ぶべきことも多いと言えるでしょう。「学ぶ」は「まねる」の語源とも言われており、「学(まね)ぶ」とも読みます。読書を通して偉人をまねるようにして学ぶことで、夢の実現や成功を手にするヒントがつかめるかもしれません。
パーソナルトレーナーとして生きる情熱
私自身、パーソナルトレーナーとは一つの生き方であると考えています。長年働くにつれて、どうしても働き方どうこう以上に生き方そのものが問われるように思えてきたからです。
まず私自身がボディメイクを通して心身ともに健康となり、またそれを土台としてお客様の心身の変化をサポートしていく中で、自らの成長と他者への奉仕・貢献が何より幸福を感じさせてくれるものであることに気づきました。ボディメイクを通して広く自他の自己実現、健康、幸福をサポートすることが今の私の夢であり、日々の歩みがその実現過程となっているように思います。
私自身の存在証明が他者との関係においてのみ可能であるならば、私が本当の意味で自分自身を見出すのはどこまでも他者との関係においてということになるでしょう。私がこのことを悟ったのはパーソナルトレーナーになってからのことで、ここで自分自身の生き方と働き方とが、夢と情熱を通して繋がったように思われます。
私の仕事がボディメイクを通してお客様の「夢」の実現にも関わっている以上、そのお手伝いができるに値する情熱をまずは自分自身が持つこと、そして成功体験を日々積み重ねることで自分なりの夢を実現していくことは、きっとお客様の情熱の炎をより強く燃え立たせる力になり得ると思うのです。
おそらく情熱というのは自ずと湧き上がってくる場合よりも、むしろ他者に火をつけられるようにして燃え上がってくる場合のほうがより強力であると感じます。人との関係の中でこそ情熱はより強くほとばしると言えるのかもしれません。この読書共有も、毎回そのような思いで情熱に駆られながら書き綴っています。
おわりに
今回も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございます。
日々少しずつ閲覧数やリアクション数、フォロワー数も増えてきて嬉しい限りです。今後も最低週1回の更新を目指して頑張ってまいります。
あえて本の要約といったことはメインとせず、私なりの観点から面白いと思った箇所の共有という限定的な内容にしております。それが少しでも皆様の記憶に残り、日々の読書体験の深まりや具体的な行動・実践に繋がるのであれば幸いでございます。
今後とも宜しくお願い致します。
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