令和時代の学習法
ちょっと前のこと…マクドナルドで勉強している女子高生のグループに遭遇。
近くの席に座って作業していたら、やたらカシャカシャとシャッター音がうるさい。
気になって見てみたら英語の教科書を撮影していたようだった。
何をするのか気になってチラ見していたら、なんと翻訳アプリにかけて英文を日本語訳にしていたのだ。
「へぇ〜!そんなやり方が」と感心してしまった。
これならば先に英文全体の意味や単語を理解した上で解答に取り組める。
イチイチ考えを止めて英和辞書で個別の単語の意味を引く…なんてことをしなくて済むから集中力が持続しやすいものかと。
昭和時代の勉強は典型的な「詰め込み教育」で、英単語を電車の中で自作の単語帳を使って暗記したり、広告の裏側に紙が黒くなるまで単語を書いて練習したり…とにかく反復やって身体に叩き込む、数学の方程式も口に出して繰り返し唱えて暗記…という方式。
英語や古文で単語の意味を調べるのも、クソ重たい英和辞典や和英辞典、国語辞典に漢和辞典と教科ごとの分厚い辞典を持ち歩き、分からない言葉が出てくるといちいち数十秒〜数分かけて調べるなんてことの繰り返し。
(時々、エッチな単語を見つけては悶々とすることもあったがw)
昭和世代は「単語は手で引いて覚えるものだ!」という教育が一般的だった。
(そもそも電子辞書が存在してなかったこともあるが、電子辞書で楽するなんてもってのほか…という考え方もあった)
根性と努力の精神論で勉強するのが当たり前だった中、平成の始め頃に東進ハイスクールがビデオ映像の視聴による授業をスタートさせた。
「いつやるの? 今でしょ!」で大人気となった林修先生も東進の講師出身だ。
以降、通う学校によっての「先生ガチャ」でハズレを引いてしまった生徒でも、お金払って塾にさえ入れば一流講師の授業を受けることができるように!
映像での授業はビデオからリアルタイムへ(通信)と進化…。
さらに、現在はタブレットを使って問題を解くことで、コンピューター(AI)が生徒の苦手傾向や弱点を教えてくれる…なんてサービスもあるのだとか。
努力と根性で参考書をアタマからケツまで解いての繰り返し…ではなく、理解の遅い部分を集中的にやれるから実に効率がいい。
オジサン世代からすれば「スゴイわ…」の言葉しか出てこない。
でもさ…ここまで学習環境が充実しているのに、なぜ日本の大学は『世界大学ランキング』のトップ100圏内に【東京大学】と【京都大学】しかランクインできないんだろう?
ちなみに「アジアのNo.1大学」の座は既に中国に奪われてしまっている。
結局、現代は職業や働き方が多様化したことで
大学 → 官僚などの公務員、銀行などの一流企業へ
という就職ルートが”古いもの(ダサい)”と考えられてしまったからではないか?
実業家の堀江貴文さんなどは「もはや今の時代、大学に行く必要なんてない!」と豪語し続けている。
そりゃ…堀江さんみたいな「能力」を持った人はソレでいいかもしれないし、「堀江信者」を獲得しなきゃならないから”そう”言い続けなければならないってのもある。
だが、現実問題としてみんながみんなフリーランスで働くことを目指し、優秀な人材が一流企業に集まらず、大企業が弱体化することは「日本」にとって良くないことにもなるんじゃないかな…と思った。
(絶対にそうはならないけど)極論「日本人全員が個人商店のパン屋に転職・就職したら、誰が車を製造し誰が家を建築するの?」ってこと。
まぁ、ホリエモンや西野亮廣さんのビジネスは、そうした情報弱者へ発信し続けることで「この人の考えに付いていくぜ!」と思わせ、それにより金銭的リターンを得ているのだから「大学(学歴)は必要ない!」「金は貯めるな!使え!」と言い続けるしかないというのもある。
ところで…。
昨年、テレビ番組で『ソニー生命』が日本とアメリカの中学生・100人に「なりたい職業」をアンケート調査した結果が発表されていた。
日本の男子中学生が「なりたい職業ランキング」
1位:YouTuber
2位:eスポーツプレイヤー
3位:ゲームクリエイター
4位:ITエンジニア・プログラマー
5位:社長
アメリカの男子中学生が「なりたい職業ランキング」
1位:医師
2位:教師
3位:ITエンジニア・プログラマー
4位:デザイナー(ファッション・インテリア)
5位:軍人
……気のせいか? 軽い目眩を覚える。
そして女子……
日本の女子中学生が「なりたい職業ランキング」
1位 芸能人
2位 漫画家・イラストレーター
3位 医師
4位 公務員(※同率)
4位 看護師(※同率)
アメリカの女子中学生が「なりたい職業ランキング」
1位:医師
2位:看護師
3位:弁護士
4位:心理学者
5位:歯科医
……男子に比べて女子の方が少しは「マシ」だが、日米を比較して言えることは、日本人の傾向として
「楽をして稼ぎたい!」「人生、一発逆転!」
というのがある気がする。
ただ最新のデータによると、コロナの影響で安定収入を得られそうな「会社員」の地位が復権してきた…というアンケート結果もチラホラ出てきた。
が、依然としてYouTuberや芸能人といった【一部の人が高額所得を得られる夢の職業】が上位に食い込んではいる。
夢がYouTuberか…。
以前、noteに書いたが
「YouTubeにアップロードされている約9割の動画は再生回数が1000回以下で、再生回数が10万回以上の動画はYouTube全体で1%以下」
一般人だと1再生の相場が0.01〜0.2円程度と言われている中で、そんな不安定な職業を夢見ている人の多さに愕然とする…。
ゲーマー(eスポーツ選手)だって、ごく一部の選手が数千万や億を稼いでいるだけで、レールから脱落した人の履歴書には目も当てられないんじゃないかな?
職歴に「プロゲーマー」って…。
アメリカは男女ともに確実な「士業」に就きたい傾向にあるようだけど。
なんかこの結果が…日本在住のままで将来の富にありつくためには、自分の「人生(=時間)」を種銭にギャンブル仕掛けて成り上がるしかない、、みたいに思われているんじゃないだろうか?
もしくは、ゆとり世代で育った親がZ世代に「好きなことで生きていけ」みたいな教育をしているとか。
もちろん、職業選択の自由はあるし、無職やフリーターという底辺をウリにしてYouTubeで稼いでいる人もいる。
小学校の卒業証書を破り捨てたゆたぼんみたいに義務教育の学校へ行かない選択肢も無くはない。
ただ、こうした現状が…上へ上へと「高みを目指す人生」ではなく、「お前も失敗した俺と同じ底辺の人生を味わえ」とばかりにツイッターやYouTubeにヘイトを書き込む人を増やしているように思えてしまうのは俺だけだろうか?
足を引っ張って成長させないことで自分を満足させるっていう。
昭和時代に比べて平成・令和時代の勉強法は格段に進化しているが、日本人の精神性というか中身の部分が周辺各国に比べ退化しているように感じている。
そりゃ、中田敦彦氏も子供を連れてシンガポールへ行くか…。
日本の高額な税金を回避、有名税への対処、という他に、シンガポールはアジアでも伸び盛りの教育国で、バイリンガルは当たり前の世界。
(俺も英語が話せて、子供がいたら移住したいもん)
英語がネイティブじゃない子供がついていくのは大変かもしれないが、まだ幼いがゆえに英語の上達も早いだろう。
そうした国際的な感覚を子供に身に付けさせることも、中田氏が移住した目的の1つのような気がする。
遠い将来…西暦3000年には少子高齢化による人口減少(と国際結婚など)により「日本人」は居なくなるのでは…と推測されているが。
果たして、他の国々に飲み込まれて「後進国」となってしまうのだろうか?
その頃は生きてないから分からないが、今から「教育のバタフライ・エフェクト」を起こなさないと大変なことになるのは目に見えている。
