【私的解釈】エージェント契約について
先日、デカデカと報じられたこちらのニュース。
お笑いコンビ「極楽とんぼ」の加藤浩次さんが、吉本興業との専属エージェント契約を今年3月末で解消されてしまう、というもの。
2019年、カラテカ・入江さん、雨上がり決死隊・宮迫さんを中心に大問題へと発展した【闇営業】騒動が起きた時、所属事務所に大クレームを入れた代償を払わなければいけなくなったわけで。
で、そのドタバタ劇の時からやたらと耳にする機会が増えた「エージェント(契約)」とは一体どういうものなのか?
改めて調べてみた。
「エージェント」とは?(※Wikipedia)
本人から委任あるいは授権された代理権限の範囲内で、本人に代わって取引、契約など法律行為をなす者である。
日本語では代理人のことを示す。
芸能事務所における「エージェント契約」とは?(※日刊スポーツより)
国内の芸能事務所で主体だった専属マネジメント契約と異なり、仕事量やマネジメント業務の範囲を、タレント側の自己裁量で選べる形態。
ギャラの契約などで事務所との間に代理人を立てることも可能。
と書かれていた。
つまり、吉本の【専属エージェント契約】の基本的な考え方としては…
(基本?)吉本興業側が仕事を取ってくる。
その仕事を受けるかどうかをタレント側が選べる。
タレント側はギャラの取り分に関して交渉出来る。
といった感じだろうか?
だが、そんなエージェント契約について、吉本興業とマネジメント契約をしているお笑い芸人・ロザンさんが噛み付いた。
ロザンの苦言まとめ(1)
吉本には「エージェント部」と「マネジメント部」が存在。
加藤側とは「エージェント部」が仕事を取ってくる契約(?)を締結。
そうなると、本来仕事を取るための営業を行っている吉本の「マネジメント部」の存在意義は?
もしも、芸人全員がエージェント契約にしたら「マネジメント部」が崩壊するよね?
吉本興業は、劇場などの舞台(やテレビ番組)の制作を行う興業チームと、所属タレントの仕事を管理するマネジメントチームとで成り立っている。
「その片方の翼を失ってしまうような契約形態はダメなのでは? 吉本の会社自体を揺るがしかねない【外部マネジメント契約】は止めるべき」という吉本側への提言が1つ。
もう1つは…
ロザンの苦言まとめ(2)
<マンションの例えを用いて説明>
吉本興業に所属する約6000名の芸人は、上層階から低層階まであるスポーツジム&プール付きの巨大なマンションに同居している。
上層階には明石家さんまさんやダウンタウンさんなど天上人の住むフロア。
低層階には無名の駆け出しの芸人が居住。
それぞれ家賃に応じた管理費が取られている。
ところがある日「自分はもう、スポーツジムとプールは使ってないから、管理費を出さないでいいでしょ?」と言い出すのは…どうなの?
「マンション(事務所)に併設されているスポーツジムやプール(劇場)を使わないから管理費(マネジメント料)を割引しろというのは、もはやクレーマーだよね?」と。
「プールやジムがついていることを理解してマンションに入居(入社)したのに、今さら【それ】を言い出すのって違くないか?」という加藤側への提言。
さらに菅さんは「でも…若い頃、そのプール(銀座7丁目劇場など)には散々お世話になりましたよね? 売れて管理費が高額になってきたからって安くしろはあんまりじゃないですか?」的な意味合いの言葉を投げかけていた。
吉本は約6000名ものタレントを抱えているが、全員が全員売れているわけではない。
中には「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」みたいな芸人さんもいる。
そういう人たちの育成費用なども売れている先輩たちが収めるマネジメント料金で賄っているので、先輩たちが「もう、俺たち独立してやっていけるから…じゃあ〜ね〜!」と退社しだしたら会社の将来がもたないじゃないか。
そこは【恩義】で支えてあげましょう…我慢しましょう、ってニュアンスのことを言っていた。
まぁ、加藤さん側の気持ちも分からなくはない。
現在、放送作家もフリー(個人事務所)でやる人が増えたが、昔は事務所に所属していたって人も多い。
辞める理由は、ほぼほぼ「ギャラの抜かれるパーセンテージが高い」と感じるようになったからってのを聞く。
仮にマネジメント料が10%だとしても、100万稼いで10万抜かれるのと1000万稼いで100万抜かれるのとでは【実入り】が相当違ってくるし。
あと、売れてくると事務所経由じゃなく横の繋がり経由で仕事が舞い込むことが多いため「事務所の意味なくね?」「100万円の賃料を払って事務所に机を置かせてもらってる感じ」となりがちなのだ。
100万のマネジメント料収めているのに、その金額を補填するような仕事は振ってくれないし…とも考えるようになる。
ただ、事務所としては「そりゃ、散々稼がせてもらってきたけど、お前が売れる前…ゼロをイチにする過程で、リサーチのためにかける電話の料金とか、寝泊まりさせてあげてた事務所の家賃とか…そういうのウチが負担したんだよ?」と言いたくなるでしょ?
そういった意見の相違が生まれて独立するパターンの放送作家も多かった。
(今は事務所も少なくなったけどね)
その【恩義】をどう捉えるかは個人次第だが。
あと、一部週刊誌の報道で、吉本側にエージェント料金を支払っているのは『スッキリ!』のみ。
しかも! その取り分の割合が【加藤8 : 吉本2】という衝撃の報道が飛び出す始末。
これに関しては後日、加藤さんは取り分の割合も否定しているし、他の番組のマネジメント料も支払っているとラジオで訴えていた。
が、どのみち【芸人1 : 事務所9】と揶揄されるマネジメント料に比べれば破格な値段であることは間違いない。
前述の『日刊スポーツ』で…
吉本興業経営アドバイザリー委員会で、川上座長は「大リーグなども取り入れている」と説明。
「タレントと会社でWin-Winの関係になる」としたが、発展途上のタレントに仕事が回るのか、事務所側が専属マネジメントのタレントに優先的に仕事を回すのではないかなど、運用に不透明な部分も残る。
とコメントを締めていたが、まさにこの危惧が的中してしまったのではないだろうか?
例えば、吉本が1本100万円が支払われるMCの仕事を取ってきたとしても…
<専属マネジメント契約の芸人>
芸人2 : 事務所8 => 80万円のマネジメント料をGET
<エージェント契約の場合>
芸人5 : 事務所5 => 50万円のマネジメント料をGET
★注・取り分の割合は勝手な仮定で、実際のパーセンテージではありません!
という感じで、エージェント契約の芸人さんに仕事を振ると事務所側の収入が少なくなる。
だったら、(制作側からタレントの直接指名が無いなら)会社に利益の出る方の芸人さんをプッシュした方がお得なわけだし。
マネジメント契約の芸人さんを優先させるのは当然でしょ。
そもそも、加藤さん側は「そういうこと」になるのを考えていなかったのかな?
会社側も、相手を油断させておいて、いきなり後ろからバサッと斬りつけるような感じになった印象だが…それだけ
「今の社長・会長体制が続くのなら俺は吉本興業を辞める!」
と言われた恨みが深かったということか?
あの「加藤の乱」でさらに報道が混乱したのは事実だし。
この4月以降、加藤さんのレギュラー番組は、テレビとラジオ合わせて…
『スッキリ!』 日テレ
『がっちりマンデー!!』 TBS
『人生最高レストラン』 TBS
『週末極楽旅』 BS日テレ
『アッパレやってまーす!!(木曜日)』 MBSラジオ
『加藤さんと山口くん』 STVラジオ
の6本(だよね?)になる予定。
ただ、『スッキリ!』は9月打ち切り説がくすぶったり、『人生最高レストラン』は10年続くかどうかも不明な枠…。
さらに、コロナ禍で広告収益が軒並み減少しているテレビ業界で、ベテランの域に達している加藤さんのギャランティーを支払えるかどうか…。
だったら「安くて若者に人気の第7世代で!」となるのが関の山な気がする。
吉本パワーが使えないから「EXITと霜降り明星のスケを切るので、ぜひひとつMCを加藤で…」みたいな力技(バーター)も無くなるわけだし。
先日、noteに書いたが…
おそらく、加藤さんの次の一手はYouTubeになる確率が高いと睨んでいる。
まずは相方・山本圭壱さんか、キングコング・西野さん、カジサックさんあたりとコラボする動画で「打ち上げ花火」を上げてくるだろう。
もしくは、以前にチャンネルに出演した宮迫さんか?
(※ただ、山本さんは【逆に】吉本に復帰してしまったので…キングコングさんみたいな関係性で出演出来るのかどうか不明)
そして…気になるのは他のエージェント契約組の行方だ。
現在のところ、加藤さんを除くと
近藤春菜(ハリセンボン)
田村亮(ロンドンブーツ1号2号)
バッファロー吾郎A(バッファロー吾郎)
川原克己(天竺鼠)
たむらけんじ
友近
以上の6名が専属エージェント契約のようだが、次の契約更新の際に「更新しません」と言われてしまうのだろうか?
それぞれ実力も知名度もある人たちなので、吉本を離れても「食えて」はいけるだろうけど…それでいいのかって話。
ホリエモンとか、それこそ西野さんとかオリラジ中田さんみたいなインフルエンサーは「芸能人と事務所の関係が変わる」などと常々口にしている。
果たして、今回の吉本の騒動は革命の火蓋をきるのか? それもと悲劇の幕が開くのか? どっちの勝利ショーになるんだろうね。
