『Really Happy Someday』ミュージカル俳優の苦悩
【第49回トロント映画祭 ディスカバリー部門出品】
J・スティーヴンス監督作品。トロント映画祭ディスカバリー部門に出品された。
性転換後の声変わりに悩むミュージカル俳優のトランス男性を主人公にしたクィアドラマ。
非常にセンス良くまとまった作品。トランス男性としてのアイデンティティに迷いながらも人生を切り開いていく姿を描いている。
新しい恋人との出会い、バーの上司とのロマンス、歌のレッスンなどをバランスよく描出している。
一種の青春映画としてのバランスにも優れ、少々地味だが主人公の姿を魅力的に描けている。
自分が何者なのか、それは自分にしか分からない。でも少しは他人と共有することができる。そんな人生哲学が詰まった一作でもある。
希望を含んだラストが美しく、模索する主人公のキャラクターもいい。非常にセンス良く描かれた良作。
