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さいさんの地方創生 note【桜の季節と3月の振り返りと①「ボトムアップ型まちづくり実装への一歩目」】

日本の3月、4月。
世界34か国でもっとも関係流動性が低かった日本という国において、それが担保される数少ない季節・ともいえるかもしれません。

今年もこの伊那から多くの人が旅立ちました。
僕の周りでも東京、京都の大学へと向かっていく高校生。
3年以上もの時の中で伊那に通いつめ、家族のように時間を共有し、様々な何かをもって北海道に新しい挑戦を求めた探究者。
短い時間ながらも伊那での暮らしを目一杯楽しんで、また戻りますと新天地カナダへと向かっていたユニクロの店長さん。
等々。

そして、関係人口から一歩進んで移住へとこの地に戻ってこられた方。
地域に戻って原点からの出発をされる方。

見送り、そして受け入れていく。
そんな日々に身を置く今にもだいぶ慣れてきました。

人口面では20代、30代が流入超過に転じ、この数年ではこうした地元所縁の若い世代。しかも女性が中心に20店舗以上がコロナを乗り越え、新しい街の姿を見せつつあるこの場所。

その今後には、また期待していきたいところです。
そして、その入り口として、コミュニティハブとしてのポジションにある自分にとっても、またその役割をしっかり担っていければと思います。

☆西町モデル(仮)スタート!

&この3月には、ボトムアップ型まちづくりの新プロセス。
上記状況を作り出している地域現役世代とそれを支える関係性を可視化。関係人口や Well-being の補助線で具体化していくスタートをきりました。
 
この【西町モデル】(仮称)を次の時代のまちづくりへと実装していく。
その第一歩として伊那市議会の皆様が街の現場に足を運んで頂き、オープンな対話をする機会を行ったわけです。
 
まずは尽力していただいた市議や事務局の皆様に感謝です!
(そして、今年はこのボトムアップ型を皆様にもお伝えしていく機会も増えていくかと思います。乞うご期待ください!)
 
自分は諸事情もあり持ちタイムが30分に短縮しましたが、下記データ等を使い現状やいくつかの仮説。今後へのお話を急ぎ足でさせて頂きました。

伊那市(デジタル庁データより)

☆客観と主観の相違

上図から一目でわかると思いますが、伊那市はデジタル庁の客観データでは、健康と自己効力感という Well-being に大きく影響する2要素に傑出した長所を持っています。この二つの要素は、今の街で挑戦する地元所縁の若い世代にも共通してみられる部分でもあって、もっと伸ばしていく良さともいえます。(*自己効力感の客観高評価は、うまくいってる自治体で生じやすい傾向にみえます)

しかし一方で主観データとしては「市民はまったくそう思っていない」というギャップが、顕著にみられます。サンプル数の問題や主観データ全体が控えめという側面はあれど、この大きすぎるギャップはまず解消しなければいけないことは一目瞭然です。

☆EBPM(政策は思い込みではなく数字で)

この点でいくつかの仮説点で対話を行いましたが、有力な一つ目が

①現在地の客観評価における誤り
でした。当たり前ですが、インプットを間違えれば、導かれるアウトプットがまるで見当違いなものになってしまいます。
市民はもちろんですが、商店街や地域振興を担当する行政職員のほぼ全ての方々が、こうした若い地元縁の人々の挑戦を知りません。人口規模としては例のない20店舗以上の新しい店がある一定のエリアに生まれているのを知らないわけです(今回こられた市議の方々も知らなかったの声が多かった)。
そして知らないまま、きちんとした調査や現状分析がないまま「ない」というただの思い込みや狭い情報経路の中で、こうした人々が「いない」。地元には「なにもないもの」として政策が向かうのであれば、そのアウトプットが市民ニーズからずれてしまうのは必然です。
 
地方自治体あるあるで言いますと、前例事例の横展開で生まれた公設コワーキングが民間コワーキングを駆逐してしまうとか、街中のコワーキングを公設に移転させて空き店舗を増やしてしまうとか。これらが普通に起こるのは、こうしたそもそものインプットが誤っていることが多いわけです。

☆誤ったPRとメッセージ

そのうえでこうした現場ではないところの思い込みでうまれたものがコストをかけてPRとして発生してしまうと、市民にとって感情的反発になってしまうのも致し方ないところです。
 
今回のスタートアップではここをすごく危惧したところもあります。
市議の方々にも一部想像していただいたのですが、こうした地元縁の若い方々の新しい、あるいは三代、四代と継承されてきた街の少なくない飲食店を評価せず、光をあてず、それどころか「そんなものはない!」という誤ったインプットの為に移住者や大手チェーンに依存し、こうした地域のDNAを駆逐してしまったらどうなるか。
 
伊那市で起こっているこれら若い人々の挑戦(スモールビジネス)はほぼすべてが自立レベルに達していますし、世の中の口だけ先進地が5年、10年かかってやっていることを1、2年で当たり前に起こしていたり、近隣で県内外で著名ないくつかのイベントも、実はこうした伊那人材によって成立しているようなものも少なくありません。
 
しかし、伊那市行政自身は市民の活躍や貢献に気づかず、こうした口だけ前例事例の模倣傾向を強め、刹那的なイベント等に予算や人をかける傾向が高まっているようにも見えます。しかも、それを「特定の移住者中核グループが利権化している」といった市民の声も少なくない。

そんな昨今でもありますので、バランスの是正は期待したいところですね。
何よりも、悪気なくこうした誤ったPRが頑張っている地元縁の若者たちにとって「要は地元の自分達はどうでもよくて、移住者とキラキラっぽいことしたいんでしょ」のメッセージになり、日常を支える市民達との対立の溝が深まっていく。そんな結果は双方望んでいない筈です。

つまり、現場で汗をかいて、地域(ひいては国の土台を)を支えている人をないがしろにし、現場力の伴わない意識高い系のような方々のご高説ばかりを「公」が優遇するのであれば、汗をかく誰もが「公」に対して貢献する意欲(motivation)が失われ、ついには土台から崩れ去っていく。そして、およそパブリック(公)としてあってはならぬ結果へ向かっていく。

この傾向は伊那市のみならず、今の日本全体に表出化してきているように感じます。
 
いわゆる Insight で自分が思う自分と外から見える自分がズレ過ぎているとあまりよろしくないという通りで、地域としてきちんとデータ、現場の一次情報の両面から正しい出発点を定めること。そのうえで施策、適切なPR(集客数ではない実のあるKPIによる)が行われること。
 
これをあらためて見直したい。そんな①として次回に続きます!


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