見出し画像

【ことば紡ぎ】やさしさに形があったなら

〜静かな時間の中で そっと寄り添う手〜

やさしさに形があったなら
それはきっと 声ではなく 手のひら
目には見えないけれど
確かに心に触れるものだと思う

あの頃のわたしは
ぽっかりと心に穴があいたように
ただ静かにうずくまっていた
言葉もなく 笑うことも忘れていたあの時間

そんなとき 彼は何も言わずに
隣にいてくれた
声をかけるでもなく 急かすでもなく
ただわたしの沈黙に付き合うように
そっとそこにいてくれた

言葉にしないやさしさって
時には 何かを言うよりずっとむずかしい
何を言っても届かないとき
「言わないこと」こそが
最大の思いやりになることがある

彼だって きっと苦しかった
悲しみを抱えていたはず
それでも 自分の傷を見せることなく
わたしの痛みにだけ
そっと寄り添ってくれた

わたしはそのぬくもりに
守られていたんだと思う
あの沈黙の中で はじめて
「本当のやさしさ」に気づけた気がした

やさしさに 形があったなら
それは 深い静けさの中にある
あたたかな手のひら
ふとした瞬間に感じる ぬくもりの記憶

今日もわたしたちは
その手をたしかに握りながら
静かな時間を 丁寧に生きている

傷ついたことも 癒えていない想いも
きっとこれからも一緒に抱えていくのだろう
でもそれでいい
そのすべてが わたしたちの
歩いてきた道だから


✒ことばの余韻

「言葉にしないやさしさ」は
ときに いちばん深く 心を癒してくれる


はじめて 大切なものを失った日

あの日の記憶が 蘇る
恐怖の日が
また近づいている

遠くに聞こえる泣き声と
やさしい声
夢の中のような 残酷な現実

そして
諦めた人生

長く生きるほど
背負うものは増えていく
ただその荷は大きくても
一緒に背負ってくれる
大きな背中に救われる

そんなちょっぴり重めのことばを
今日は紡いでみました
最後までお読みいただき
ありがとうございました

桜井明日香🍀

いいなと思ったら応援しよう!

桜井明日香🍀 記事がお気に召していただけましたらぜひ、サポートをお願いします✨ 今後の取材費や、さらなる資格取得のための授業料にあてさせていただきます。 応援していただけると光栄です!