【プロ編集者のストーリー講座 5】なぜ、あなたの文章は「途中」で迷子になるのか?
先日、妻に頼まれて、IKEAで買った大きな本棚を組み立てたときのこと。
「説明書? そんなもん、勘でなんとかなるよ」
僕は自信満々で、付属の紙を放り投げ、ドライバーを握った。板と板を繋ぎ、ネジを回す。順調だ。なんだ、簡単じゃないか。
1時間後……
そこには、明らかにねじれて自立しない謎のオブジェと、なぜか手元に余った3本のネジ。そして、腕を組んで冷ややかに見下ろす妻がいた。
「……で、これ何? 前衛アート?」
結局、泣きながら全部バラして、最初から説明書通りにやり直す羽目になった。
こんにちは。しばじゅんです。
僕たちは、家具の組み立てなら「説明書(設計図)」が必要だと知っている。家を建てるなら、なおさらだ。なのに、なぜか「文章」となると、いきなり書き始めてしまう人が後を絶たない。
「書きたい熱意はあるんです!」
そう言って勢いよく走り出し、中盤で「あれ、何が言いたかったんだっけ?」と迷子になり、結局書き上げられずにゴミ箱行き。
断言しよう。
プロとアマチュアの決定的な違い。それは、書き出す前に「地図」を持っているかどうかだ。
前回は、物語を盛り上げるために不可欠な「対立(壁)」について話した。「平和は物語を殺す」という、あの話だ。
【プロ編集者のストーリー講座 4】物語を「退屈」にするのは、いつだって「平和」である、はこちら▼
でも、ただ壁を用意すればいいってもんじゃない。その壁をどこに配置し、どうやって乗り越えさせるか。その「順序」が狂うと、せっかくのドラマも台無しになってしまう。
だからこそ、今回はハリウッド映画からビジネスのプレゼンまで、世界中で使われている最強のストーリーの地図について話そう。
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