【シフカの歴史】なぜシフカを作ったのか?
シフカがかつて携わった様々なデザインの現場を【シフカの歴史】シリーズとしてご紹介しています。シリーズ2回目の今回は、そもそも「シフカ」という会社がどういった経緯で設立されたのかをお話します。
当時珍しかった「デジタルでのデザイン」を手がける会社はどのようにして生まれたのでしょうか。代表の長田にインタビューした内容をまとめてみました。
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設立前夜
シフカを設立した長田は、もともと絵画科で油絵を学んでいました。大学進学時に新しくできたビジュアルデザイン科へ入ったことが「デザイン」との出会いとなります。当初は「デザインも絵画と同じようなものと思った」そうですが、ビジュアルデザイン科では様々な体験を通じて絵画とはまた異なる「デザイン」というものに触れることができました。
卒業後はデザイン事務所に就職。しかしそこでの業務はクリエイティブとは言えないものでした。やむを得ず別のデザイン事務所に転職します。当時のデザイン業界では珍しくなかったことですが、朝は早くから出社し夜は遅くまで帰れないという激務。そんな中でも色々とデザイン業務を教えてもらえたのは良い経験でした。
やがて、会社の業務内容が定形の紙面作りばかりになってしまったのを機にフリーに転向します。フリーになったおかげでクリエイティブな仕事を選べるようになりました。しかし昼間は懸命に営業し、受注した仕事を夜に片付けるといったライフスタイルとなり、体力的にはキツイものでした。
それでも積極的に営業したことで多くの人との繋がりが生まれます。「オホーツクに消ゆ」の記事でも触れたアスキーさまを始め、魅力的な会社の担当者さんたちと多く知り合えたのもこの時期です。有り難いことに色々な仕事を出してもらえました。そんな中に「キャプテンシステム」の画面制作業務があったのです。

設立のきっかけ
シフカのnote記事でも何度か出てくる「キャプテンシステム」は、旧電電公社(現NTT)が1984年に始めた、電話回線を利用し画面で情報提供するサービスです。
画面に情報を表示するといっても好きなように画像が描画できるわけではなく、事前に決められた図形の組み合わせで表現する必要がありました。どの図形をどの位置にどんなサイズや色で表示するのか、その設計図のようなものを書くのが長田の仕事だったのです。
設計図を書くと言っても、まだパソコンなどは普及していない時代。原稿用紙にペンで描いていました。出来上がった設計図を納品すると、それを元に別会社のオペレーターが入力し、キャプテンシステムの画面として表示されるという流れです。
まだサービスの黎明期ということもあり、設計図としての細かいルールも決まっていなかったので、自分でルールを作りながらの作業でした。画面のデザインが評価されたのか、設計図の質が良かったのか。嬉しいことに、このキャプテンシステムの仕事が段々と増えていき、やがて一人では捌ききれない程になります。
キャプテンシステム以外の依頼も並行してあったので、会社にして複数人で対応しないと無理という状況にまでなりました。悩んだものの、最終的には会社を設立することにしたのです。

シフカの設立
会社の設立といっても簡単なことではありません。シフカが設立された当時、株式会社の設立には資本金として300万円が必要でした。他にも事務所の開設などの費用を含めると大変な金額が必要です。自分たちの資金では足りない分は家族や友人に貸してもらい、様々な手続きを経てようやく会社を設立することができました。
会社名は「シフカ」としました。シフカは「SIFCA」と書きますが、これは "Splendid Illustrators For Communication Art" の各単語から頭文字を取ったもの。名付け親は副社長です。
会社は出来ましたが、既に仕事が捌ききれなくなっている状況ですので、すぐにでも「社員」が必要です。当時の人材募集は新聞広告でした。応募のあった中から採用した4人が「シフカ最初の社員」になりました。小さな会社でしたが、いきなり優秀なスタッフを迎えることができたのはラッキーでした。人数はその後すぐに6人になります。
事務所は八重洲に借りました。自称ミーハーな長田は、本当は銀座に事務所を持ちたかったのですが、既にバブル景気も近いご時世。銀座では賃貸料が高過ぎだったのです。
そこで銀座に近くて賃貸料が安い八重洲に事務所を開設することにしました。それでも雑居ビルの小さな一室を借りるのが精一杯。こうしてエレベーターも無い小さな雑居ビルからシフカはスタートしたのです。1984年6月のことでした。

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というわけで、今回はシフカの設立までをご紹介しました。
無事シフカは船出することが出来ましたが、会社というのは設立されてからが本番。このあとシフカにも様々なドラマが待ち構えていました。そのあたりのお話はまた後日、記事を改めてご紹介することにしましょう。
これまでの【シフカの歴史】シリーズはこちらです。
