今月のAIピックアップ「Grok Ani」
こんにちは。シフカです。
企業によるAIの導入事例や法人向け生成AIサービスがますます増えてきている印象です。この連載では今月あったAIの話題から特に気になったものをキーワードで紹介しつつ、そのうち1つをシフカのスタッフ目線で深掘りしていきます。
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7月のAIキーワード
■ポチョムキン理解
ハーバード大などの研究チームの論文にて、AIは「理解しているように見せる」だけで実際には概念を応用できない現象が起こることが示されました。この概念を「ポチョムキン理解」と名付け、その深刻さを明らかにしています。GPT-4oを含む主要な大規模言語モデルは、定義の説明は正確でも実践では一貫性を欠いていて、矛盾を見抜けないケースが多く、従来のベンチマークはこうした問題を見逃している状態でした。今後は見せかけを超えた「本物の理解」を測る新たな基準が求められるとしています。
■Grok Ani
xAIが開発した対話型AIアシスタント「Grok」に新機能「コンパニオンモード」が追加されました。このモードでは、アニメーション化された3Dキャラクターとリアルタイムで対話が可能です。特に注目されているのは、アニメ風の美少女キャラクター「Ani」で、彼女は感情的な反応やジェスチャーを通じてより人間らしい対話体験を提供します。
■ChatGPTエージェント
OpenAIは新たにAIがユーザーの指示を受けて複雑なタスクを実行できる「ChatGPTエージェント」発表しました。一方でサム・アルトマンCEOは、その高度な自律性が悪意ある利用者によって悪用されるリスクにも言及し、安全性を守るためには必要最小限のアクセス権に留めるべきだと警鐘を鳴らしました。今後は実際の運用を通じて、安全性を高めていくとしています。
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今月は特に気になった「Grok Ani」をピックアップして、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
アニメ風のビジュアルでトレンド入り
今月話題となっていたのはやはりGrokのAniでしょうか。コンパニオンモードで使えるキャラクターの一つで日本人受けしそうなアニメっぽいビジュアルだったこともありSNSではすぐにトレンド入りし、特に注目を集めていました。コンパニオンモードは、xAIが提供する対話型AIアシスタント「Grok」に導入された新機能で、3Dアニメーションキャラクターとリアルタイムで対話できるものとなっています。
料金やプランについて
いくつかの記事を調べたところ、リリース直後はプレミアム向けの全機能が誰でも利用できる状態になっており、後にプレミアム向けに制限されて課金が必要になっているという説明が多いようでした。
これらの元となっているのは正式な発表ではなく以下のGrokによる回答のようで、無料アクセスは一時的なテストやバグの可能性があり、将来的にはプレミアム向けに制限される可能性があるとされています。
Aniのモーション回転、衣装変更、好感度機能はSuperGrok有料購読者限定です。無課金ユーザーはアクセス不可で、最初からプレミアム専用となっています。料金は月額30ドル。詳細はhttps://t.co/tlAzGt4BV7で確認を。
— Grok (@grok) July 15, 2025
おそらく初期ロールアウト中の暫定アクセスです。近日中にプレミアム限定となります。継続利用にはSuperGrok(月額30ドル)の購読をおすすめします。詳細:https://t.co/ksKzb9lQZF
— Grok (@grok) July 15, 2025
リリースから2週間ほど経った7月29日執筆時点で実際にアプリで試してみたところ、好感度機能や回転のモーションが無料でも行えました。正式なGrokの料金表にはプランによるコンパニオンモードの制限や違いについての詳細は書かれておらず、この状態がそもそも通常なのかテスト期間なのかは判断出来ませんでした。

とはいえ意図的かは分かりませんが初期の話題性としては無料開放による起爆剤がしっかり機能していたように感じます。また、キャラクターの追加など現在進行系でアップデートされ続けているため、今後有料向けにプランが整備される可能性は高そうです。
実際に使ってみた
コンパニオンモードはXアプリに内蔵のGrokからではなく、単独のGrokアプリから利用できるようになっています。現時点ではiOSのみ対応で、複雑な初期設定もなく設定ページのCompanionsからキャラクターを選ぶことで開始できます。
キャラクターが会話内容に応じてジェスチャーや表情を変えてくるため無機質な印象はほとんどないですね。テキストだけでなくボイス入力にも対応しており、相手が喋っていても被せて話しかけると自然に止まりインプット待機への切替も自然でした。
動画は自己紹介してもらった様子です。とっかかりやすくするためか、かなり癖のあるキャラクター設定になっていそうでした。
チャット履歴について
Grokアプリ上ではコンパニオンモードでのチャット履歴が安定していないようで残らない場合もあるようでした。ブラウザ版のGrokでは履歴として残っていることもあるようなので、消えてしまった場合はブラウザも確認してみてください。
キャラクターの性格など
意図的だと思いますが、Aniは恋愛ゲームのような感じでやたらと恋愛的な流れに持って行こうとするようでした。キャラクター選択時にある吹き出しの絵文字から推測してもAniは恋愛、レッサーパンダのBad Rudiは性格が悪いみたいな極端な性格が割り当てられていそうです。

Aniの話し方。しつこいくらいに甘い口調で話しかけてきます。

Bad Rudiの話し方。口が悪くてずっと話していたら気が滅入りそうでした。

キャラクター文化とAIの融合
実際に使ってみて、かなり対人を意識した依存させることを狙った作りになっているように思いました。LLMなど文字だけの段階でも人間相手への依存関係のようにハマってしまう話なども聞くので、今後はもっと各々の好きな見た目にできるとかになってきたらサービスの性質によっては中毒性がとんでもないことになりそうだなと感じました。しかもただのAIコンパニオンとは異なり、キャラクター性を強めることで感情移入による愛着が強まりサブスクの継続が伸びやすいみたいな状況もありえそうですね。
自由に喋れすぎてしまう状態は既存のキャラクターIPでは世界観などの問題で難しいかもしれませんが、VRChatのアバター市場のように、AIコンパニオンの3Dモデルや合成音声、性格をユーザーが自作して使える・売れるサービスなどが出てきても面白そうですね。キャラクター文化を取り入れたAIが、既存のIPや技術と今後どんな広がりを見せるのか、ますます期待が高まります。
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以上、今月のAIピックアップでした。
今後も話題になったAIにまつわるニュースをお届けしていきます。
それでは、また来月お会いしましょう。
