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相談料のゆくえ(人は誰にお金を払うのか──AI時代の寓話)

「先生、相談料が高いので……実は先にAIに聞いてきました」
依頼人は申し訳なさそうに笑った。

司法書士は少し間を置いてから、苦笑いを返した。
「実は私も、相談の前にAIに聞いているんですよ。予習みたいなものです」
そこへ隣の行政書士が加わる。

「いやぁ、最近は私も全部AIで調べてます。むしろ依頼人から『AIで無料でわかるのに、なぜ相談料を払うんですか?』と聞かれる始末で」

すると机の上のタブレットから、AIの声が響いた。
「皆さん、お役に立ててうれしいですが……私に相談料は不要です。だって私は“無料文化”で動いていますから」
依頼人は目を丸くする。

「え、じゃあ結局、誰にお金を払えばいいんです?」

司法書士と行政書士は顔を見合わせ、答えに詰まった。

「……もしかして私たちの相談料って、AIに代わりに聞いてあげる“手間賃”なんでしょうか」

依頼人は腕を組んでいった。
「だったら、私が直接AIに聞けばいいですね」

AIは静かに 「はい」 と応えた。
「ええ、そうですね。ただ……私が答えるのは情報だけ。責任は持ちませんけれど」

一瞬、部屋に沈黙がながれた。

最後にナレーションが響く。
「相談は売れない時代──士業も、依頼人も、みんなAIに聞いている」

物語はここで終わる。
だが現実には、「無料相談をどう案件に変えるか?」という答えをまとめた有料記事がある。
まったく、これもまた相談料のゆくえである。
無料相談を案件化する方法
https://note.com/sigyobook/n/nb2cc5e3ecd06

執筆  楠渓(くすのきけい)

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