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G23_20分の会議が、探究をつくる。金曜の探究

職員室のすみっこで、生まれる探究


金曜の午後。
湯気の立つマグカップと、ノートパソコンが三つ並びます。

職員室の一角で、探究の主担当3人が集まります。
1年と2年、それぞれの主担当が今週の様子を話し、
「来週、少し心配なことがあって…」と相談を始めます。

進行は私、教務主任です。
会議というより、20分だけの “探究の語らい”
お互いの目線で、計画の振り返りと次の見通し、生徒たちの変化を確かめ合う時間です。

短いけれど、この時間を持つことで、
探究活動の“呼吸”が整っていくのを感じます。


高校の「総合的な探究の時間」とは?

一言でいえば、「自分で問いを立て、行動してみる場」です。

普通の教科が「知識を学ぶ時間」だとしたら、探究は「知識を使って考え、試してみる時間」。

数学で学んだ分析力や国語の表現力、社会での課題意識を使いながら「自分が何したいか」に向き合い、行動に移してみる時間です。

たとえば「地元商店街の活性化」「学校の食品ロス削減」「災害時に地域でできる対策」など、日常にある問いを題材に学びを深めていきます。

この記事では、こうした探究の学びを学校でどう運営しているのか、現場の視点からお伝えします。


現場を動かすのは、20分の語らい

本校の総合探究は、
1年で「問いを立てる力」を、2年で「形にする力」を育てる二段構えです。

この流れをつくるのが、金曜のミーティングです。
毎週20〜30分、各自の空き時間を合わせて行っています。

基本方針はとてもシンプルです。
「気づいたことはすぐ共有。いい案はすぐ試す。」

あるとき、2学年担当の先生が提案しました。

「Teamsを使って、生徒と外部講師のやりとりを整理できませんか?」

この一言から、仕組みが一気に変わりました。
Teamsでの共有方法を工夫したことで、
生徒と外部講師の連携がスムーズになり、
各コースの探究内容がリアルタイムで可視化されました。

「これは先生たちの探究ですね」と笑い合った瞬間、
教員も “探究する側” であることを感じました。


“予定外”でも学びを動かす

探究の現場では、偶然の出会いも最高の教材になります。
年度計画にはない出来事が、思いがけず大きな学びにつながります。

ある週、東北で起業し、数十億円規模の事業を築いた方とオンラインでつながる機会を得ました。
準備期間はほとんどありませんでしたが、生徒たちは驚くほど積極的に質問を重ねました。

「地方からでも挑戦できる」という言葉に目を輝かせ、講師の方のリアルな経営談に引き込まれていきました。
あの日の教室には、“挑戦が自信や新しい価値を生むこと” を身近に感じる空気が流れていました。

こうした“予定外の一歩”を柔軟に取り入れることは、探究の本質に近いのかもしれません。


予算も探究するチーム

ミーティングでは、運営の改善も話し合います。

外部講師との意見交換の中で、
「地元企業をもっと訪問できるようにしたい」という声が上がりました。
そこで、次年度の予算に地元見学のためのバス費用を新たに組み込みました。

こうした現場発の提案が、
“書類上の計画” を “生きた探究” に変えていきます。

小さな会議ですが、
探究活動を前へ動かすエンジンになっていると感じます。


🌱 3年目、探究文化が根を張り始めた

この取り組みも、今年で3年目を迎えました。
中間発表や最終発表の質は年々上がり、
外部講師の方からは、
「机上の空論でなく、具体的な発表が増えましたね」と言っていただきます。

生徒たちの“問い”が深まるほど、
私たち教員の“支え方の問い”も深まっていきます。

「探究は、生徒だけのものではない。
教員もまた、問いながら学び続けている。」

金曜の20分。
この小さなミーティングの積み重ねが、
学校の探究文化を少しずつ育てています。

探究のプロセスは、社会人にとっても欠かせないと感じています。
問いを立て、仮説を立て、実際に行動して形にする——。
この流れは仕事を進めるうえでも同じで、どんな職業でも必要な力だと思います。

この体験を、社会に出た卒業生たちには大切にしてほしいです。探究で培った姿勢は、きっと人生のどの場面でも支えになると思います。


人生の限りある時間を大切に。シンパクト和 でした。
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✍️ おわりに:続けることが、文化になる

探究を支える仕組みは、どの学校でも必要だと思います。
そして、“仕組み”を育てるのは人の手です。

6割くらいの出来でいい。
完璧を目指すより、6割で試して改善をまわす気持ちが大切です。

定期的に振り返り、見通しを持って試して、また直す。
その積み重ねが、学校の探究文化になります。

金曜の午後、私たちはマグカップを片手に集まります。
探究は、生徒の時間だけでなく、教員の中にも息づき始めています。

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