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第61回理学療法士国家試験 午後36−40の解説


(36) GMFMで正しいのはどれか。(61回午後36)
1.二分脊椎が対象である
2.Item Mapを作製できる
3.対象年齢は0〜18歳である
4.セルフケアの評価が含まれる
5.重症度をレベルI〜Vに分類する


【答え】2
【解説】
午前中にGMFCSの問題が出て、午後からはGMFMの問題ですが…。問題が偏っていますね。
以下にGMFM-88とGMFM-66についてのまとめを提示します。


1.二分脊椎が対象である:×
→GMFM-88は脳性麻痺とダウン症、GMFM-66は脳性麻痺が対象です。

2.Item Mapを作製できる:○
→GMFM-88は各アイテムの結果から上図のような表を作製します。この表を見る事によって、次に獲得できそうな課題がわかり、効果的に課題に取り組む事ができるようになります。

3.対象年齢は0〜18歳である:×
→GMFCSの対象年齢は0歳〜18歳ですが、GMFMの対象年齢は5ヶ月〜16歳となっています。
 The Gross Motor Function Measure (GMFM) is a tool that has been developed to assess change in grossmotor function in children with cerebral palsy aged 5 months to 16 years of age.
https://researchmgt.monash.edu/ws/portalfiles/portal/256112585/256112447_oa.pdf

4.セルフケアの評価が含まれる:×
→Gross Motor Function (粗大運動機能)を評価します。評価領域は「臥位・寝返り」、「座位、四つ這い」・「膝立ち」、「立位」、「歩行・走行・跳躍」の5分野です。

5.重症度をレベルI〜Vに分類する:×
GMFCSではレベルIからレベルVの5段階で重症度を分類します。一方、GMFMでは各項目を0〜3の4段階で評価し、さらにそれらの総合得点(合計点)で評価を行います。


(37) 高次脳機能評価が含まれるのはどれか。(61回午後37)
1.Barthel Index
2.FMA
3.MAS
4.Motricity Index
5.NIHSS


【答え】5
【解説】
1.Barthel Index:×
→Barthel IndexはADLの評価法の一つです。高次脳機能については評価しません。


2.FMA:×
→Fugl-Meyer assessment略で、1975年にFugl-Meyerらが発表した機能障害の総合的な評価法です。運動機能とバランス(上肢・下肢)、感覚、関節可動域/関節痛で構成され、各項目は3段階の評定尺度で評価します。全体の合計点は226点で、上肢と下肢の運動機能の合計は100点です。点数が低いほど、機能障害が重症であることを示します。世界的には広く使用されています。高次脳機能については評価しません。

3.MAS:×
→Modified Ashworth scale (修正アシュワース・スケール)は筋緊張の評価スケールです。高次脳機能については評価しません。

4.Motricity Index:×
→国試初出の評価法です。Motricity Indexは、脳卒中後の上肢・下肢の運動麻痺の程度を定量的に評価するスケールです。MIは上肢3項目、下肢3項目で構成されます。各動作は0~33点の序数尺度で評価され、合計点を指数化して運動障害の重症度を表します。高次脳機能については評価しません。

Therabby Assessment DB: Motricity Index(MI)完全ガイドより引用
https://therabby.com/assessment/motricity-index/


5.NIHSS:○
→National Institutes of Health Stroke Scaleは米国国立衛生研究所が作製した脳卒中のスケールです。救急外来で評価するスケールで、9. 最良言語や11. 消去現象(半側空間無視の事)や注意障害は高次脳機能を評価しています。


 
(38) 脳腫瘍の発生部位と症状の組合せで正しいのはどれか。(61回午後38)
1.視 床 ― 視力障害
2.小 脳 ― 協調運動障害
3.視交叉 ― 失語
4.前頭葉 ― 聴力障害
5.脳幹部 ― 人格障害


【答え】1
【解説】
1.視 床 ― 視力障害:△
→視覚の伝導路として外側膝状体がありますが、外側膝状体は視床の一部です。外側膝状体の異常で視力障害をきたしますが、厚労省発表ではこの選択肢は×となっていました。


2.小 脳 ― 協調運動障害:○
→小脳障害で協調性運動障害が起こります。


3.視交叉 ― 失語:×
→視交叉は視覚の伝導路です。

①視神経の障害では一側の失明となります。
②視交叉の障害では両側の耳側の半盲(両耳側半盲)となります。
両耳側半盲は異名(いみょう)半盲とも呼ばれます(国試委員はこんな呼び方大好きです。
③視索の障害では同名半盲となります。
④視放線の障害では同名半盲で黄斑部の視力さけ保たれる黄斑回避がみられる場合があります。これは脳の視覚野で、黄斑からの情報が受ける血流(後大脳動脈と中大脳動脈の二重支配)の温存が理由とされます。

4.前頭葉 ― 聴力障害:×
→聴力障害は側頭葉障害で起こります。

5.脳幹部 ― 人格障害:×
→人格障害は前頭葉障害で起こります。

 
[39] 心電図波形で心室の興奮過程を表すのはどれか。(61回午後39)
1.P波
2.PQ間隔
3.PR区間
4.QRS波形
5.T波

【答え】4
【解説】
1.P波:× 
→心房の収縮

2.PQ間隔:×
→心房から心室へ電気刺激が伝わる時間

3.PR区間:×
→PQ間隔と同様、心房から心室へ電気刺激が伝わる時間

4.QRS波形:○
→心室の興奮過程

5.T波:×
→心室の興奮が冷める仮定


(40) BBSで正しいのはどれか。(61回午後40)
1.16項目からなる
2.1〜4の4段階評価である
3.評価項目には4m歩行時間が含まれる
4.評価項目にはダンデム立位保持が含まれる
5.転倒リスクを示すカットオフ値は56点である


【答え】4
【解説】
BBS (Berg balance scale: バーグバランス・スケール)はFBS (functional balance scale: 機能的バランス・スケール)の別名です。
1.16項目からなる:×
→下図のように14項目からなります。


2.1〜4の4段階評価である:×
→各項目0〜4の5段階(最高点は14×4=56点)

3.評価項目には4m歩行時間が含まれる:×
→4m歩行時間は含まれません。

4.評価項目にはダンデム立位保持が含まれる)○
→ダンデム立位が含まれます(上図13)。

5.転倒リスクを示すカットオフ値は56点である:×
→転倒リスクのカットオフ値は46点です。よ (4) ろ (6) けると覚えましょう。






Dr. Sixty_valleyの第61回理学療法士国家試験対策のポータルサイトページは以下です。


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