第58回理学療法士国家試験 午前36-40 の解説
36.2010年に定められたアメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会との合同による関節リウマチ分類基準に含まれないのはどれか。(58回午前36)
1.炎症反応
2.自己抗体
3.罹患器官
4.朝のこわばり
5.腫脹または圧痛のある関節数
【答え】4
【解説】リウマチの診断方法についての設問です。
リウマチの診断は実は難しいです。現在まで関節リウマチ(RA)を確実に診断できる「診断基準」はなく、この基準を満たす患者を関節リウマチとみなそうという「分類基準」があるだけです。患者を確実に拾い上げようとすれば(感度を高めれば)他疾患が混入しやすくなり、逆に他疾患の混入を防ぐために特異度を高めれば真の患者を診断できなくなります。診断基準の場合は”診断基準≒疾患の定義”と考えてよいですが、分類基準の場合は、これほど厳密ではなく、基準を満たすことは”暫定的に対象疾患であるとみなしてよい”ことを意味します。この意味でリウマチの場合、診断基準ではなく分類基準となっている事に注意してください。
分類基準は古い1987年のアメリカリウマチ学会分類基準のものと2010年のものと二つがあり、今回の設問の2010年アメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会との合同による関節リウマチ分類基準が現在広く使われています(それでも20年以上前の基準です)。
1987年については過去に国試で以下のように2回出題されていました。2回とも診断基準にはないのがCRPを選ぶ問題でした。
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関節リウマチの診断基準(アメリカリウマチ協会1987年改訂)に含まれない項目はどれか。(41回 午後 77)
1. リウマトイド結節
2. CRP
3. 血清リウマトイド因子
4. 朝のこわばり
5. 対称性の関節炎
41回 午後 77の答え:2
関節リウマチの診断基準(アメリカリウマチ協会1987年改訂)に含まれていない項目はどれか。(44回 午後 71)
1. 対称性の関節炎
2. CRP
3. 血清リウマトイド因子
4. リウマトイド結節
5. 朝のこわばり
44回 午後 71の答え:2
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1987年のアメリカリウマチ学会の分類基準は以下の通りです。血液検査であはリウマトイド因子だけで、CRPはありませんでした。

https://www.hiroshima-seikeigekaiin.jp/riumatisinndannkijyunn.html
1987年の分類基準には「朝のこわばり」など症状の項目が多いです。X線検査もあります。診断基準に含まれていないのはCRPでした。血液検査ではリウマトイド因子が含まれますが、炎症反応であるCRPや赤沈の他、抗CCP抗体は含まれていません。
1987 年に作成された分類基準は平均罹病期間が約 7.7 年のRA患者 262名のデータをもとに作成したものであり,当然のことながら早期RAの診断には向いていませんでした。むしろ,世界中の研究者が同じ土俵の上で慢性関節リウマチを研究テーマとして取り扱うための分類基準という要素が強かったといえます。この基準は特異性は高いですが,感度が低いという問題点がありました。
この感度が低いという問題点を解決するため、2010年に新しい分類基準が作られました。この基準はリウマチを早期に診断し、早期に治療を開始しようというものです。
2010年の診断分類基準は以下の通りです。

https://clinicharada.com/medical/rheumatism/
4つのカテゴリーがあり、症状としては腫脹関節数のみとなっており、その他はリウマトイド因子または抗CCP抗体、罹患期間、急性炎症反応 (CRP、赤沈)となっています。
少なくとも1つ以上の明らかな腫脹関節があり、他の疾患では説明できない患者がこの分類基準の使用対象となり、明らかな関節リウマチと診断するためには上の表の合計点で6点以上が必要です。採血ではリウマトイド因子または抗CCP抗体が陽性、炎症反応であるCRPまたは赤沈が高値である事がポイントとなっています。
そして今回の出題です。古い過去問を勉強していた受験生は、CRPが1987年の基準に含まれない事から炎症反応を選んでしまったかもしれません。今回1987年ではなく、2010年を出してきたことで、受験生をひっかけようとした意図が見えます(そもそも過去問で2010年の基準ではなく1987年の基準で問題を出すのはナンセンスです)。
では今回も問題の選択肢について解説します。
2010年に定められたアメリカリウマチ学会とヨーロッパリウマチ学会との合同による関節リウマチ分類基準に含まれないのはどれか。(58回午前36)
1.炎症反応:○
CRPや赤沈などの急性期炎症反応物質が含まれます。
2.自己抗体:○
リウマトイド因子や抗CCP抗体などの血清学的因子が含まれます。
3.罹患器官:△
5が単に関節数となっていますが、罹患している関節が大関節・中関節・小関節かで基準が異なっています。国試特有の迷わせる選択枝です。3と4の2択になりますが、4が明らかに×です。
4.朝のこわばり:×
5.腫脹または圧痛のある関節数:○
「朝のこわばり」は1987年の診断分類にはありますが、2010年版ではありません。答えは4となります。
今後は1987年の分類基準ではなく、2010年の分類基準で出題されるでしょうから、2010年の分類基準は最低でも習熟しておく必要があります。
37.胸郭出口症候群で陽性となる検査はどれか。(58回午前37)
1.Jerkテスト
2.Kempテスト
3.McMurrayテスト
4.Roosテスト
5.Thomsenテスト
【答え】4
【解説】
胸郭出口症候群の検査を問う問題です。胸郭出口症候群では、その場所によって検査法が違います。
胸郭出口症候群は腕神経叢が主に3つの場所で圧迫を受ける症候群で、圧迫される場所には①斜角筋隙、②肋鎖間隙、③小胸筋下間隙の3つがあり、それぞれ症状を誘発するテストがあります。


①斜角筋隙の誘発テスト
・Morleyテスト: 鎖骨上部を圧迫すると肩から上肢に痛みが走る
・Adsonテスト: 頸を患側に回して深呼吸すると患側の脈が弱くなる
(覚え方):
前斜角筋と中斜角筋が作る三角形がAに見える(アドソン)
Aの下にMを重ねるとちょうど三角形に形になる(モーレイ)
Aの形から腕神経叢が出る形が水が漏れているように見える(水が漏れる=モーレイ)
鎖骨上窩を指で押さえているのが水漏れを押さえているように見える(水が漏れる=モーレイ)
②肋鎖関節隙
・Edenテスト: 両腕を下にひっぱると痛みを生じる
(覚え方):
鎖骨を押し下げる事で、肋骨との間におでんを挟んでいるイメージ
鎖骨を押し下げ、上腕と胸郭の間におでんを挟んでいるイメージ(おでん=Eden)
③小胸筋下間隙
・Wrightテスト:図のように両腕を上に上げると痛みを生じる
・Roosテスト:図のように両腕を上に上げ、手の平を開いたり閉じたりすると痛みを生じる
(覚えかた)
・Wrightテストは両手を上にあげた手に2つライトを持って周囲を照らすイメージを持つ (2つのライト=Wright [ライト])
・Roosテストは家の外で両手を上にあげた手に2つライトを持って周囲を照らすけど、隣の家は留守だった(ライトで留守=Roos[ルース])
すべてばかばかしい覚え方ですみませんが、息子は結構気に入って、すべて覚える事ができました。
その他の選択肢
1.Jerkテスト:前十字靱帯損傷のテスト
これは前十字靱帯損傷についてのN-テストと似ているテストです。
片方の手で膝を、もう片方の手で足首をもち、下腿を内旋しながら伸展する。(Jの形を作りながら伸展させる。次に示すN-testに似てる。NをJに置き換えた感じ)

・(参考)N-テスト:前十字靱帯損傷のテスト
足部と下腿近位を把持し、下腿を内旋させながら伸張させる(ACL損傷は下腿内旋でなったよね)。→内旋させながらNの形を作って引っ張ると覚えよう。

(覚え方)Nの形から、右の縦の棒が体幹で、それ以外で下腿・膝・大腿をイメージし、膝のテストと考える。Nの形から膝90°屈曲位で行うテストと覚える。N→Nippon(日本)とし、別名JapanからJerkテストを連想する(かなり強引です)。その他、Nテストから忍者(N-Jerk)とセットで覚えてもよいかもしれません。
2.Kempテスト
腰部椎間板ヘルニアなどに使われているテスト。患者を立位とし膝を伸展したまま、腰椎を後側屈させ同側の下肢痛を生じたら陽性とします。

(覚え方)肩峰を回すと痛みを生じる。肩峰(けんぽう)→Kemp
3.McMurrayテスト
半月板損傷を検出するテストです。半月板の形からちょっとかけたリンゴ(そうiphoneを作っているアップルのマークです)を想像してください。
アップル→Apleyテスト、そしてアップルはMacというコンピュータとを作っていますね。Mac→MuMurrayテストです。

5.Thomsenテスト
58回午前33で出てきましたね。上腕骨外側上顆炎を検出するテストです。Chair(チェアー:椅子)テストと併せて覚えましょう。Chairで人を通せんぼする(Thomsen)と覚えます。

38.筋力増強運動で正しいのはどれか。(58回午前38)
1.等運動性運動は徒手的に行う
2.等尺性運動は関節運動を伴う
3.等張性運動では関節運動の速度を調整する
4.閉鎖性連鎖運動は複数筋の筋力増強に適している
5.開放性連鎖運動は四肢末端が地面に接した状態で行う
【答え】4
【解説】
1.等運動性運動は徒手的に行う:×
等運動性運動とはいわゆる等速性運動の事で、徒手的には不可能で特殊な専用の機器が必要です。素直に等速性運動と出題すれば良いのに、さすが国試です。一筋縄ではいかず、ちょっとでも惑わそうとしてきます。知識を問うならそんな事しなくても良いのに…。
2.等尺性運動は関節運動を伴う:×
等尺性運動は、筋肉の長さが変わらない運動ですので、関節運動を伴いません。等尺性運動では血圧上昇に注意しなけれならないのは国試頻出ポイントです。
3.等張性運動では関節運動の速度を調整する:×
等張性運動とは筋肉の張力を一定にする運動です。関節運動の速度を一定にするのは等速性運動で、特殊な機器を用いる必要があります。
4.閉鎖性連鎖運動は複数筋の筋力増強に適している:○
閉鎖性連鎖運動 (closed kinetic chain: CKC)とは、運動をする場合、連動する関節のうち、遠位部の自由な動きが外力によって制限(固定)されているような場合の運動と定義されています。
簡単に言えば、運動する四肢の遠位部を壁や床に固定して行う方法です。その場合、運動は複数の筋に負荷をかける事になります。たとえば、腕立て伏せをしている状況を想像してみてください。手の下を床に固定していますが、腕立て伏せをするには、すくなくとも手関節と肘関節の動きが必要になります。したがってCKCは複数筋の筋力増強に適しているは○になります。
5.開放性連鎖運動は四肢末端が地面に接した状態で行う:×
閉鎖性連鎖運動(open kinetic chain: OKC)とは、運動をする場合、連動する関節のうち、遠位部の関節が自由に動くことができる場合の運動と定義されています。
簡単にいえば、椅子にすわって、床に下ろした足を膝伸展によって水平に上げるような運動の事を指します。この場合の運動は足関節や股関節の運動を伴うことなく、膝関節のみの運動になります。したがってOKCは単一筋肉の筋力増強に適していると言えます。
CKC・OKCについては57回午後25において出題されていましたね。やはり前年であっても過去問をしっかりやる事が得点アップにつながりますね。
(前年と同じ問題はでませんが、少しひねって出題するパターンもありますね。なお類似問題や同一問題は6年〜10年前、とくに6・7年前の問題から出題される場合が多いです。)
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開放性運動連鎖による運動はどれか。2つ選べ。
(57回午後25)
1.端座位で膝を伸展する運動
2.不安定板による立位保持運動
3.背臥位でSLR〈下肢伸展挙上〉運動
4.背臥位で足底を壁に接触させて押す運動
5.立位でチューブの抵抗に対して膝を伸展する運動
57回午後25の答え:1と3
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39.健常者に自転車エルゴメーターを用いて中等度の運動負荷を20分行った。運動開始前と比べて低下するのはどれか。(58回午前39)
1.経皮的動脈血酸素飽和度
2.末梢血管抵抗
3.収縮期血圧
4.心拍数
5.体温
【答え】2
【解説】
国試直後の解答速報で答えが割れた様ですが、医師の立場で言うと、迷う事はありませんでした。国試予備校や塾では解釈が間違っていたり、うまく説明できていないので迷う方も多いと思います。以下、解説です。
1.経皮的動脈血酸素飽和度:×(低下しない)
運動負荷試験で運動強度をいくら上げていっても経皮的酸素飽和度が低下する事はありせん。動脈血酸素飽和度が低下する原因としては4つあります。①肺胞低換気、②肺内シャント、③換気血流比の不均等、④拡散能の低下です。②、③、④は運動によって変化する事はありません。①についても運動強度が上がって、AT (嫌気性代謝閾値)を過ぎて、RC (呼吸性代償開始点)を超えても、換気回数が増える事によって死腔換気が増え、換気効率が低くなる事があっても、肺胞での換気が減少する肺胞低換気になる事はありません。
運動負荷とAT、RCに関して出題された以下の53回午後2についても、同様の事が選択肢に上げられています。ここではRCである「⑤では動脈血酸素飽和度が低下しはじめる」の選択肢が×となっています。
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20歳の男性。自転車エルゴメーターを用いて、1分間に20ワット増加させるランプ負荷法にて心肺運動負荷試験を行った。その際の分時換気量、二酸化炭素排泄量および酸素摂取量の変化を図に示す。①から③までの期間および④と⑤の時点に生じている生体の変化として正しいのはどれか。2つ選べ。 (第53回 午後 2)

1. ①では動脈血酸素分圧が上昇する。
2. ②では乳酸が増加する。
3. ③では動脈血pHが急激に上昇する。
4. ④では無酸素性のATP産生が加わる。
5. ⑤では動脈血酸素飽和度が低下し始める。
答えは2と4
これについては、某サイトで「動脈酸素飽和度が低下し始めるはのは④(AT:無酸素性酸素閾値)からであると解説されていますが、誤りです。
問題中の図の酸素摂取量を見てください。運動強度を上げて酸素需要が増加しても、その需要増加に合わせて、酸素摂取量は直線的に同じ傾きで増加しています。運動強度を上げていく過程で、酸素摂取量の傾きが小さくなり酸素摂取量が少なくなっていけば、体内の酸素分圧が低下しますが、そのような事は観察されないので、体内の酸素分圧が低下し経皮的酸素飽和度が低下する事もありません。
54回でも同じ事が問われています。
軽い運動から激しい運動へと運動強度を徐々に増加させるときの正常な循環応答で正しいのはどれか。(54回午前42)
1. 運動中の心拍数変化は主に副交感神経活動の亢進によって生じる。
2. 運動強度の増加に伴い心筋への血流配分率が大幅に増加する。
3. 運動強度が増加しても動脈血酸素含量はほぼ一定である。
4. 運動開始から軽い運動中の心拍出量増加は主に心拍数の増加によって生じる。
5. 中等度から激しい運動中の一回拍出量は直線的に増加する。
54回午前42の答え:3
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これから得られる事は、運動負荷試験CPXにおいて、運動強度を上げていっても動脈血酸素分圧は一定で低下する事はないと言う点です。
またAT以降は無酸素性ATPの産生に伴い、嫌気性代謝で血中に乳酸が増加しますが、すぐにCO2に変換され、換気量の増大に伴い呼気からCO2が排泄される事によってアシドーシスにはなりません(血中PaCO2も増加しません)。
しかしRCになると、乳酸がさらに増加して処理されるべきCO2が増えても、呼吸数が過度に増加する結果、死腔換気の影響で換気効率が上がらなくなって、CO2が換気量増加ほど排泄できなくなります。その結果、PaCO2も増加するでしょうし、乳酸増加による代謝性アシドーシスにもなります。
2.末梢血管抵抗:○(低下する)
運動時には交感神経が活性化しますが、交感神経の受容体にはα受容体とβ受容体の2種類があります。α受容体は多くの血管に分布しており、交感神経興奮により血管収縮作用があります。一方、β受容体は心臓に分布するβ1受容体と、気管支平滑筋や筋肉の血管平滑筋に分布するβ2受容体があります。交感神経興奮によりβ2受容体が刺激されるとα受容体とは違って、血管拡張が起こります。
したがって、運動時には筋肉を栄養する血管平滑筋は拡張する事になります(気管支もβ2作用により拡張します)。この事は、運動時に筋肉の血流が増えるため理にかなっていると言えるでしょう。一方、運動時には筋肉以外の血管は収縮するため、内臓や皮膚への血流が少なくなる結果、筋肉に多くの血流が回る事になります(再分配)。
このように運動時には、筋肉への血管が拡張し、脳を除く(脳の血流は一定です)それ以外の臓器への血管が収縮しますが、末梢血管抵抗に関しては筋肉への血管が拡張する影響の方が大きいため、全体としての末梢血管抵抗は低下します。
注意点としては皮膚や内臓を栄養する血管は交感神経作用により収縮します。筋肉への血管と作用が逆になるので注意してください。
3.収縮期血圧:×(低下しない、上昇する)
収縮期血圧は(心拍出量)×(末梢血管抵抗)で決定されます。
運動では交感神経の活性化により選択肢2のように末梢血管抵抗が低下しますが、同時に心拍数増加と1回心拍出量の増加によって心拍出量が増加します。その結果、(心拍出量)×(末梢血管抵抗)のうち、心拍出量の増加の程度が大きいので、収縮期血圧は上昇します。
4.心拍数:×(低下しない、上昇する)
交感神経が興奮する事により心拍数は増加します。
5.体温:×(低下しない、上昇する)
運動により代謝が増加する事により体温は上昇します。
40.手背に生じた慢性期の熱傷後瘢痕拘縮に対する理学療法として正しいのはどれか。2つ選べ。(58回午前40)
1.圧迫療法
2.寒冷療法
3.神経筋電気刺激療法
4.コックアップスプリント
5.手指屈曲の関節可動域訓練
【答え】1,5
【解説】
日本熱傷学会の熱傷診療ガイドライン改訂第3判(https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0112/G0001306)、CQ12-2において、
CQ:熱傷急性期の拘縮予防に理学療法は有用か?
Answer:拘縮予防のため熱傷急性期から理学療法を行うことを推奨する(エビデンスレベルVI,推奨度 C).
とされ、「拘縮予防を目的とした理学療法には運動療法と物理療法がある.運動療法ではおもに関節可動域訓練,筋力増強,基本動作訓練が,物理療法ではホットパックや圧迫療法(ハンドインキュベーター)が用いられる。」と記載されています。
熱傷後には皮膚を作る線維細胞が過剰に産生され、その線維の増生で傷が赤くなり盛り上がり、肥厚性瘢痕をきたす場合が多くみられます。圧迫療法は、傷をシリコンシートなどで圧迫することで血流を低下させ、線維細胞の増殖を抑えると言われています。また瘢痕拘縮には関節可動域訓練が有効なのは容易に想像できます。その他、ホットパックは温熱療法で軟部組織の伸展性を高めるため、皮膚瘢痕組織の治療に用いられます。
Dr. Sixty_valleyの第61回理学療法士国家試験対策のポータルサイトページは以下です。
