第60回理学療法士国家試験 午後96−100の解説
(96) 自殺危険率の高いうつ病患者の特徴でないのはどれか。(60回午後96)
1.女性
2.精神科入院歴
3.自殺企図の既往
4.不安障害の合併
5.薬物依存の合併
【答え】1
【解説】
自殺危険率の高いうつ病患者の特徴にには以下のようなものがあります。

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/seishin-c/jisatsu3.html
1.女性:×→男性に多い
2.精神科入院歴:○
3.自殺企図の既往:○
4.不安障害の合併:○
5.薬物依存の合併:○
(97) 常染色体トリソミーで引き起こされる疾患はどれか。(60回午後97)
1.Down症候群
2.Kleinfelter症候群
3.Turner症候群
4.von Recklinghausen病
5.フェニルケトン尿症
【答え】1
【解説】
小児科の先天性症候群は最低3つ(DownとKleinfelerとTurnerの3つ)は覚えましょう。
1.Down症候群:○
→21トリソミー(常染色体の21番目の染色体が3つ、高齢で出産する程頻度が高くなる)ですね。
2.Kleinfelter症候群:×
→性染色体がXXYとXが余分にあります。男児のみです。

3.Turner症候群:×
→性染色体のXXのXが一つが足りません。女児のみです。

4.von Recklinghausen病:×
→常染色体17番遺伝子の異常の遺伝性の病気です。皮膚のカフェオレ斑や神経線維腫(いぼ)などの症状が現れます。

https://pathology.or.jp/corepictures2010/20/c06/01.html
5.フェニルケトン尿症:×
→先天性代謝異常→アミノ酸の代謝異常が多いです。フェニルケトン尿症はフェニルアラニンの代謝異常です。フェニルアラニンがチロシンに変換できずにフェニルアラニンが蓄積し、尿に出るためフェニルケトン尿となります。
(98) 統合失調症の陽性症状はどれか。2つ選べ。(60回午後98)
1.快感消失
2.会話の貧困
3.幻覚
4.注意の障害
5.連合弛緩
【答え】 3
→(不適切問題)選択肢に不適切があるため、採点対象から除外すると厚労省発表ではなっています。
【解説】
統合失調症でみられる陽性症状の「陽性」とは「本来あるはずのないものが現れる」という意味で、症状としては幻覚や妄想などがあります。陽性症状は薬物よるコントロールが可能の場合が多いです。

https://midori-satohp.or.jp/feature/feature-1613/
一方、統合失調症でみられる陰性症状の「陰性」とは「本来あるはずのものがない」という意味で、症状としては感情の平板化や意欲の減退、集中力・持続力の低下などがあります。陰性症状は薬物に対する反応が乏しく、陰性症状が強いと自殺率が高くなり予後が不良と言われています。

https://midori-satohp.or.jp/feature/feature-1613/
また統合失調症にはその他認知症状もあります。

https://kusuri-jouhou.com/domestic-medicine/schizophrenia2.html
1.快感消失:×陰性症状(アンヘドニア)
2.会話の貧困:×陰性症状
3.幻覚:○陽性症状
4.注意の障害:×認知症状
5.連合弛緩:×中間症状
→「思考の連続性に欠ける状態」を中間症状といいます。中間症状の強さの順に並べると以下のとおりになります。
連合弛緩<滅裂言語<言葉のサラダ
統合失調症の症状についてブロイラーの基本症状と、シュナイダーの一級症状もみておいてください。
ブロイラーの基本症状
統合失調症の経過中に必ず出現する基本的な症状として、ブロイラーが挙げた以下の4つの症状のことです。1)連合弛緩: 思考のまとまりのなさ
2)感情障害: 喜怒哀楽の感情が鈍かったり、逆に敏感すぎること
3)自閉: 外界との接触を避け、殻に閉じこもる傾向
4)両価性: 同一の対象に、相反する感情を同時に抱くこと
シュナイダーの一級症状
統合失調症と診断するうえで重要と考えられる自覚症状を、ドイツの精神医学者であるシュナイダー(1887-1967)が提唱しました。以下の8つであり、陽性症状に含まれます。
1)考想化声(=自分の考えが聞こえるという特殊な形の幻聴)
2)話しかけと応答の形の幻聴
3)自己の行為に随伴し口出しする形の幻聴
4)身体への影響体験
5)思考奪取やそのほか思考領域での影響体験(=考えを抜き取られたり、操られる)
6)考想伝播(=自分の考えが、他人に伝わってしまう)
7)妄想知覚(=知覚した現象に対する異様な意味づけ)
8)感情や意思の領域に現れる影響体験(させられ体験)
(99) うつ病の症状はどれか。(60回午後99)
1.観念奔逸
2.誇大妄想
3.思考奪取
4.思考途絶
5.無価値感
【答え】 5
【解説】
1.観念奔逸:×
→躁病でみられる「思考が次々と浮かび、その思考がまとまらない状態」
2.誇大妄想:×
→躁病でみられる「自分にできないものはない」など。うつ病の三大妄想には以下のようなものがあります。

3.思考奪取:×
→統合失調症でみられる「だれかに自分の考えを抜き取られると感じる」
4.思考途絶:×
→統合失調症でみられる「思考が突然全く停止した状態になる」
うつ病では思考制止「思考にブレーキがかかり、思考の進みが遅く停滞し、着想も乏しい」
5.無価値感:○→うつ病では「自分には価値がなく生きていても他人に迷惑をかけるだけだ」という思考になる。
(100) 強迫症(強迫性障害)の症状で正しいのはどれか。(60回午後100)
1.強迫行為中の記憶は残らない
2.家族を巻き込むことは稀である
3.強迫観念は睡眠中も持続している
4.強迫行為を命令する幻聴に怯えている
5.強迫観念を不合理であると認識している
【答え】4
【解説】実はうちの奥さん、下図の左「鍵をかけたか何度も確認する」をよくやります。

より引用
1.強迫行為中の記憶は残らない:×
→しっかり覚えてますね。でもやめられません。笑いながらやってます。
2.家族を巻き込むことは稀である:×
→家族で出かけるときも、車にのってから、鍵掛けたかなって、確認しにいきます。ある意味巻き込まれてます。
3.強迫観念は睡眠中も持続している:×
→睡眠中は忘れてますよね。・
4.強迫行為を命令する幻聴に怯えている:×
→幻聴が聞こえてきたらそれは統合失調症です。
5.強迫観念を不合理であると認識している:○
Dr. Sixty_valleyの第61回理学療法士国家試験対策のポータルサイトページは以下です。
