表の顔の裏に隠された"渇愛"【創作大賞感想】
Talesにて、「創作大賞2025」に応募しています。
Talesで投稿を始めてから、幾つか作品を拝読し、勉強させて頂きました。推薦レビューも幾つか書かせて頂きましたが、よく考えてみると、Tales上の推薦レビューは、著者の方の作品に辿り着けないと、読んで頂けないと気付きました。
そのため、推薦レビューとほぼ同じ簡潔な内容になりますが、note上でも、感想を書かせて頂ければと思います。
なお、気ままに読ませて頂いているため、非定期・ランダムに作品の感想を綴らせて頂きます。
いしもともり様の「歪な渇愛」を拝読しました。
「百合の花には毒があるって知ってる?」
キャッチコピーに惹かれた方、一読されて下さい。ぜひ百合の花の毒を味わってみて下さい。
タイトルに「渇愛」という単語が入っています。「渇愛」の意味を辞典で調べると以下のような解説がなされています。
かつ‐あい【渇愛】
のどがかわいて水を求めるように、激しく執着すること。
水がないと人間は死ぬので、ものすごい執着心ですね。「願望」を超えて、激しく執着し、求めている。
実際、各登場人物の心の底からの執着が物語に滲み出ています。周囲から異常と思われるような事柄に対する執着。
複数人の「渇愛」が存在しますが、いずれの人物の「渇愛」も方向性が異なります。人間の奥に秘めた「渇愛」が、大きく人の心を揺さぶります。「渇愛」を表の顔の下に隠して生きている人間の生々しい感情が、描かれています。
本作は、ミステリー小説としても、読める作品だと思います。随所に、行き着く結末への伏線が張り巡らされています。
感情の波の中で溺れながら、「渇望」の行き着く先まで、流されていく。ぜひ一読されて、波にさらわれて下さい。
※作者の方が仰っている文言を借りますと、グロいシーンもありますので、ご念頭にお入れ下さい。
