「逆パワハラ課長の開きなおり」〜改ざん発覚で態度が一変〜
◇「頼む!見逃してくれ!」
必死に頼み込む声が、工場の片隅に響いた。
目の前で頭を下げているのは、E課長。
彼は日頃から パワハラの申し子 のように振る舞い、部下だけでなく、
直属の上司である私にさえ逆パワハラを仕掛けてくる超問題児だった。
そんなE課長が、今はまるで子どものように泣きついている。
「頼む、見逃してくれよ…!」
しかし、私はその懇願を聞き入れるわけにはいかなかった。
◇改ざんの発覚
それは、E課長が担当する工場をパトロールしていたときのこと。
私はチェックリストを片手に、制御盤の数値と記録を見比べていた。
「ん、数値がおかしい…」
妙な違和感をおぼえた。
制御盤に表示されている数値と、チェックリストの数値がまったく合っていない。
よく見ると、数値が不自然に修正されている。書かれた文字の筆跡も微妙に違う。
「これは…改ざん?」
心臓がドクンと音を立てた。
嫌な予感がする。
これは見過ごすわけにはいかない。
私は、E課長に直接確認するため、工場の喫煙所へと向かった。
◇予感的中
E課長は、日頃からよくここでサボっていた。
案の定、タバコをくわえながらスマホをいじっている姿を発見。
私は深呼吸し、意を決して声をかけた。
「E課長、この記録、おかしくないか?」
E課長は、面倒くさそうにこちらを見て、
「なんのことっすか?」
と、しらばっくれる。
しかし、あきらかに目が泳いでいる。
「これ、もしかして改ざんしたのか?」
問い詰めると、E課長はため息をつき、まるで大したことじゃないと言わんばかりに、
「監査が近かったんで…基準から外れてるのバレたら面倒くさいし…。」
あまりにも軽い言葉に、思わず耳を疑う。
「嫌な予感が、的中した…」
◇うそ泣き
改ざんを見逃せば、私にも責任が降りかかる。
「お前も知っていたのに、なぜ報告しなかった?」
そう責められるのは目に見えていた。
私は迷わず、E課長に
「これは見逃すことはできない」と伝えた。
すると、E課長は急に黙り込み、しばらくして
「頼む!見逃してくれ!」
それまでの反抗的な態度から一変し、まるでウソ泣きでごまかそうとする子どものように私に頭を下げてきた。
「ここで見逃せば、波風は立たないだろう…。」
でも、そんなことはできなかった。
◇自分の信念
正直、迷いがなかったわけじゃない。
「見て見ぬふりをすれば、自分の立場は楽かもしれない…。」
でも——
自分に嘘をつくわけにはいかない。
もし見逃せば、後悔するのが目に見えていた。
私はダメ元で、B部長のもとへ向かった。
◇問題の根源
B部長も ウソと隠しごとを正当化する問題児 だった。
逆パワハラするE課長とは大の仲良し。
過去にE課長が警察沙汰を起こしたときも、徹底してかばい続けるほどの ズブズブの関係 だ。
「B部長に報告しても、まともに取り合わないだろう…。」
でも、報告しなければ 何も変わらない。
そう思い、私はわずかな望みを胸にB部長のもとへ向かった。
——この話の続きは、次回へと続く。
