AI制作の相場、ツール同じなのに単価が2倍違う話
「AI制作の相場は下がった」って話をよく見る。自分もそう思ってた。
でも最近、同じツールを使ってるのに単価が倍以上違う人たちを見てて、「あれ、全部が下がったわけじゃないな」と感じ始めた。
AI制作の相場、2026年春の実態
ここで言うAI制作は、MidjourneyやStable DiffusionなどのAI画像生成を使ったビジュアル制作と、手描き+AIのハイブリッド制作を指す。
相場の現状をざっくり出すと、SNSアイコン系が1,500〜5,000円。バナー・サムネイル系が3,000〜12,000円。キャラクターデザイン(AI補助あり)が8,000〜30,000円。
同じジャンルでも3倍以上の差がある。ツールが違うわけじゃない。「作り方」が全然違う。
下がったのは「出力して終わり」の制作
一番打撃を受けたのは、プロンプトを入力して出てきた画像をそのまま納品するスタイル。これは正直、誰でもできる。だからコモディティ化して単価が下がった。
Xで流れてきた投稿で「テキストプロンプトだけより参考画像1枚添付した方が全然違う」という話があった。この発想があるかないかで、まずアウトプットの質が変わる。
それより差が出るのが「修正工程」の話。AIで生成した画像を、クライアントが求めるトンマナに合わせてレタッチや再プロンプトで整える。これをやるかやらないかで、成果物の完成度は全然違う。依頼する側も、2〜3件受けてみるとその差がわかってくる。
変わらないのは「プロンプト設計+修正」ができる人の単価
コメント欄で見かけた18歳が、AIアシスト制作でサムネイルを月10件受けていて、単価は1件8,000〜12,000円を維持してた。
「安くしてほしいって言われることが増えた。でも断ってる」と書いてた。理由は、「ただ生成してるんじゃなく、クライアントのトンマナに合わせてプロンプトを調整して、3〜5パターン出して選んでもらって、選ばれた1枚をさらに整えてる。その工程があるから単価を維持できてる」という話。
これ、プロンプト設計の話なんですよね。「AIに任せる」ではなく「AIを使って設計する」の違い。言葉にすると当たり前なんだけど、実際にやってるかどうかで単価が変わってくる。
最初の1件、どう取るか
AI制作を始めて最初につまずくのがここだと思う。実績のない状態で、どうやって最初の依頼をもらうか。
自分が見てきたパターンで多かったのは、サンプルを3〜5枚作ってポートフォリオ代わりにする方法。依頼を待つ前に「これが作れます」を示す状態にする。
ジャンルを1つ絞って(SNSアイコンでも飲食店のバナーでも)、架空でいいのでサンプルを3枚作る。これだけで「実績ゼロ」から「サンプルあり」に変わる。
ひとつ意外だと思うのが、スキルマーケット(ここで比べると、ココナラやSKIMAは出品数が多い。SkillUは企業×若者の構造で面白いけど、案件数ではまだ及ばない)より先に、SNS経由で最初の1件が来るケースが結構あるという話。「XでサンプルをポストしてたらDMが来た」というのは、出品ページを作るより先に起きることがある。
プラットフォームで最初の1件を取ろうとすると時間がかかる。サンプル+SNS発信の組み合わせで直接来てもらう方が早い場合も多い。知らないと地味に損するやつ。
相場を維持するために
AI制作の相場で落ちていない人を見ると、共通することがある。
プロンプトを「入力する」ではなく「設計する」感覚を持ってること。参考画像の活用、ネガティブプロンプト、スタイルの言語化。この習慣があるかどうか。
あとは出てきた画像を「整える」工程を持ってること。トリミング、色調整、再生成、修正対応。
ツールが誰でも使えるようになったからこそ、使いこなし方の差が可視化されてる時代だと思う。「相場が下がった」のはツールの普及のせいじゃなく、設計なしで出力するだけの制作が増えたから。その逆をやってれば、AI制作の相場はまだある。
