優れたコードは、相手を想うコード ── 技術の外にアンテナを張り、ビジネスニュースから学ぶエンジニアの視点
フロントエンドチームのリーダーとして活躍する前川さん。
「チームがのびのびと働けること」「相手が理解しやすいコードを書くこと」──その両方を大切にしながら、日々プロジェクトを進めています。
技術の話だけでなく、ニュースから学ぶ視点や、AIへの期待まで。
エンジニアとしての枠を超えた学びのスタイルについて、お話を聞きました。

前川 直哉
エンジニアとしてウェブのフロントエンド開発を行いながらチームのマネジメントを担当している。
クリエイティブの可能性を、チームで拡げる
——まず、現在の役割とチームについて教えてください。
フロントエンドチームに所属し、私を含め6人のチームのマネジメントを担当しています。 今期のチーム目標は「クリエイティブの可能性を拡げる」ことで、技術力の向上はもちろん、チームとしてクリエイティブの幅をどう広げていくかを重視しています。 例えば、週に一度「ドキュメント読み」の時間を設け、Googleの公式ドキュメントなどをチームで読み合わせながら、知識の定着と理解を深めています。
——チームをまとめる上で、特に力を入れていることは何ですか?
チームが円滑に機能するよう、稼働管理とアサインの最適化に力を入れています。 他チームも含めた全体の稼働状況が可視化されているので、それをもとに調整しています。ただし、稼働率だけでは見えない個々のスキルアップや成長機会といった視点も考慮し、その人のテーマに合った案件を担当してもらえるよう、アサインを柔軟に変更することもあります。
また、メンバーが新しい挑戦をしやすいように、不明点をすぐに聞ける雰囲気づくりも大切にしています。定期的に行っている個人ミーティングでは雑談も交えることで「何でも話せる」という心理的安全性を高めるよう努めています。他にも、毎日の夕礼時に「困っていることはないか」と問いかけ、多角的な視点から早期に問題解決できるよう図っています。

『優れたコード』は、相手を想うコード
——エンジニアとして、コーディング(実業務)で大切にしていることはありますか?
「他者がすぐに理解できる、優れたコード」を書くことです。エンジニアとしての主な業務はECサイトのイベントページ作成ですが、クライアントのフロントエンドエンジニアと一緒に仕事をしているため、日々コードレビューをしていただく機会があり、「見やすさ」や「読みやすさ」についても貴重なフィードバックをいただいています。「もっと分かりやすい書き方」や「公式機能の活用」といった具体的な話をすることもあり、それをきっかけに、常に相手が理解しやすいコードを意識するようになりました。
——『優れたコード』とは、具体的にどのようなものでしょうか?
有名な『リーダブルコード』という書籍にもあるように、単に短いコードではなく、「他の人が読んで、意味を理解するまでにかかる時間が短いコード」です。 複数の人が関わるプロジェクトでは、一見して理解できる分かりやすさが最も重要だと考えています。変数や関数の命名一つとっても抽象的になりすぎていないか、適切な単語が選べているかは常に注意を払っています。
学びのアンテナは、技術の外へ
——普段、どのように情報収集や学習をしていますか?
もちろん、QiitaやZenn、社内の勉強会も参考にしていますが…。実は、技術情報よりも経済情報の方をよく見ているかもしれません(笑)。QiitaよりもNewsPicksを見ている時間の方が長いくらいです。事業や世界経済の動向を追い、そこから「次にどんな技術が必要とされるか」や「どう世の中が変わっていくか」を考える方が、自分としては興味がありワクワクします。そして、そうした知見の中から、自身の開発に活かせるものはないかと考えるケースが多いです。
——その視点が、お仕事で活きた経験はありますか?
以前、既存サイトへの追加開発を担当した際に、UI/UXやデザイン面についても議論になりまして、その時に開発の話を踏まえながらUI/UXの改善も併せて提案しました。
過去にデザインやディレクションを経験していたからこそ生まれた視点だと思います。多様な知識を持つことが自身の強みだと再認識できた経験であり、この時に求められているのは「ものをつくる」ことではなく「相手のビジネスや達成したい目的に寄り添うこと」なんだと強く実感しました。

トラブルを未然に防ぐ、コミュニケーションの姿勢
——仕事に取り組む上で、トラブル防止などのために普段から気をつけていることはありますか?
まず、レスポンスの速さは特に意識しています。エラーメッセージを放置していたら後の人に大迷惑ですし、緊急性の高くない要件であっても、応答速度が案件全体の進行スピードを左右すると考えているからです。たとえすぐに反応できなくても、まずはリアクションアイコンで応えたり、「確認します」と一言返信したりと、迅速な応答を徹底することが、円滑にプロジェクトを進行する上で重要だと考えています。
——相手とのコミュニケーションで、他に心がけていることはありますか?
案件の度に初めましての人が多いので「相手がどんな人なのか」を、すごく気にかけるようにしています。人それぞれライフスタイルや心地よいと感じるコミュニケーションは違うので、相手を知ろうとする姿勢が大事だと考えています。
例えば、Slackでその人が他の人とどんなやりとりをしているか、本件と関係ないチャットも結構見ていたりします。レスポンスの速さや文章のトーンなどから、その人に合った接し方を考えることで、コミュニケーションエラーを大幅に減らせると考えています。
AIを「使い倒して」、未来の仕事を創る
——尽きないモチベーションを感じるのですが、それはどこから来るんですか?
正直なところ、モチベーションという感覚はあまりないかもしれません。「面白い」という気持ちと「習慣」に近い感覚です。新しいことを知ることが純粋に好きなのだと思います。ただ、「こうなりたい」という目標が見つかった際には、それを達成するための行動を日々の習慣に組み込むように意識しています。
——今後、チャレンジしてみたいことはありますか?
AIとの共存です。AIを積極的に活用し、「使い倒す」レベルで業務に取り入れていきたいです。LLMモデルの進化や新しいサービスの登場により、業務で活用できるレベルは目まぐるしく変化しています。今後も最新の動向を追い、積極的に試しながら、AIを最大限に活用して私たちの仕事をさらに良くしていくことにチャレンジしていきたいです。
