Photo by
zakkisou
one sheep, two sheep
Dear Sleeping sheep,
受動的な眠りから覚めると、いつかの迷いが夢の底に沈んでいるような静けさがカーテンの隙間を泳ぐ。グラスに注ぐ街に雨の耳朶を擽る、淡い歌を愛おしく思ってしまえば、きっと空っぽの海には。声から忘れてしまう、ラストノートだけを後悔のまま、流しに下げておいてよ。裸足になるには早すぎたみたい、ね?私だけの兵隊さん、後に残されて、ゆらゆらバタ足で夜を潜る。夢の残骸を愛さないように、真実でないように、未来まで胡蝶の夢で。どうか、名前を呼ばないで。愛おしい、あなたへ。
期限を乗り過ごした幼い羊が日のひかりを探して街灯を甘えた声で誘う。メンソールの過去形で就職するのは失った形をした青の模型。さよならを言いかけたままの憂いを落として影とする。あなたのやさしさで恋をしよう。恋愛至上主義の眼差しで、花にだけわかる呪いで、俯いた料理の味で。美食家の羊は気づかない、キッチンに燻るわたしの償い。
