肉を求めて、緊張で終わる——ポートエリザベス2日目
5月○日 ポートエリザベス2日目
朝は晴れ。空気は澄んでいて気持ちいいが、少しだけ肌寒い。
この日の目的はシンプル。「モールへ行って肉を食べる」である。
当初はタッキーと2人の予定だったが、女性が同乗したいと言うので軽く了承。
異国の地で1人行動はなかなか骨が折れる。人数が増えるのはありがたい。
13時に集合し、タクシー乗り場へ。
昨日と同じく、まずは料金交渉である。
1人5ドル、計15ドルと言われたが、10ドルまで値切る。
最終的には降りる時に12ドル支払った。
我ながらこの“気前の良さ”、太っ腹と言うべきか、それとも中途半端か。
モールに到着すると、昨日訪れた店へ。
こちらは覚えていてくれて、ちょっとした再会のような挨拶。こういうのは嬉しい。
次に向かったのはリキュールショップ。
頼まれていたジョニーウォーカーのレッドを2本、そして昨日気に入ったワインを1本。
これで買い物ミッションは完了。
さて本日のメインイベント、昼食である。
モール内にあると聞いていた店を探すが、これが見つからない。
タッキーが現地の人に聞くも、「知らない」「あっちだ」とバラバラの案内。
散々探し回った結果——
なんとリキュール店の2軒手前。
これはもう、旅の“あるある”である。
注文したのは骨付きポーク。
見た目は豪快だが、骨の分だけ実際の量は意外と少ない。
そして店員は実にスローモーション。
働いているのか休んでいるのか、判断が難しいレベルである。
とはいえ、こういう時間の流れもまた異国らしさだ。
約2時間の滞在を終え、元の場所へ戻る。
しかし約束していたタクシーはいない。
やはりこうなるか、という感じで新たに交渉し、10ドルで決着。
そしてまた降りる時に12ドル渡すと、運転手は満面の笑み。
どうやらこのパターン、悪くない。
港へ戻り、ゲートを歩いて通過しようとしたその時。
警備員が4人ほど、我々が来た方向へ走っていく。
何事かと目をやると、数人の女性がこちらへ向かってくる。
そのうち1人は泣いている。
話を聞くと——
ナイフを持った強盗に襲われたという。
幸い大きな被害はなかったようだが、その恐怖は想像に難くない。
これまでにも「携帯を取られた」「複数人に囲まれた」などの話は耳にしていたが、
こうしてすぐ近くで起きると、現実味がまるで違う。
ポートエリザベスの治安の厳しさは、どうやら本当らしい。
この先も旅は続く。
だからこそ、気を緩めず、慎重に。
それにしても——
肉を食べに行った一日が、こんな緊張感で締まるとは思わなかった。

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