見出し画像

ポートワインと緑のLINE事件

5月23日土曜日 快晴

船はポルトを出港し、フランスのルアーブルへ向けて順調に航行中である。

昨日はポルトでの自由行動の日だった。

ポルトはポルトガル北部にある港町で、首都リスボンに次ぐ第二の都市。ドウロ川沿いに広がる坂の街で、赤茶色の屋根、石畳、古い教会が並び、「これぞヨーロッパ」と言いたくなる雰囲気を持っている。

特に有名なのがポートワインで、川沿いにはワイン倉庫が並び、街全体がどこか歴史の香りに包まれている。

今回は3人でぶらぶら歩くことにした。

ところが、最初からつまずいた。港からそのまま歩いて出ようとしていたのだが、どうも歩いている人がいない。よく見ると、港の出口まではシャトルバスが出ていたのである。

「あぶなかったなぁ」

みんなで苦笑いしながらバスに乗る。

港の出口から地下鉄駅へ向かう途中、広い砂浜の海岸線が広がっていた。海の家のような簡単な作りのカフェやバーがあり、これがまた実にいい雰囲気である。

地下鉄で市街地へ向かい、有名なサン・ベント駅へ。途中一度乗り換えがあったが、何とか無事到着した。

……ところが、どれがサン・ベント駅かわからない。

仕方がないので、とりあえず手当たり次第写真を撮る。

その後も教会らしき建物や街並みを撮影しながら歩いていると、「世界一美しいマクドナルド」と呼ばれる店を発見。中に入ってみた。

しかし注文が難しい。

機械操作や言葉に四苦八苦しながら、ようやくハンバーガーセットを注文することができた。

それでも、マックのフリーWi-Fiを使って日本へ電話できたのはありがたかった。

その後は、街角でアルトサックス奏者とツーショットを撮ったり、オルゴール奏者にチップを渡したり、とにかく気ままに歩き回る。

途中、「せっかくだからファドを聴きたい」と店を探したが、どこも夜6時から営業。残念ながら今回は断念することになった。

ドン・ルイス一世橋の近くではトイレ問題も発生した。

「1ユーロをコインで払わないとダメ」

と言われ、慌てて店でポートワインを注文。何とかトイレを借りることができた。

初めて飲んだポートワインは、とにかく甘い。

なかなか馴染む味ではなかったが、せっかくなのでお土産に2本購入した。

ドン・ルイス一世橋は想像以上に巨大だった。上段を地下鉄が走り、下段は自動車道。かなりの高さがあり、見応え十分の橋である。

橋を渡ったところに地下鉄駅があったので、「これで楽に帰れる」と思ったのが間違いだった。

乗り換えで緑のLINEに乗ったまでは良かった。

外の景色を見ていると、行きに見た風景と変わらない気がしたので安心してしまい、そのまま寝てしまった。

しばらくして、一緒にいたバンドマンのタッキーが突然言った。

「これ、方向違うんじゃないですか?」

ここから大騒ぎである。

タッキーは船で演奏の仕事があるため、遅くとも7時までには戻らなければならない。

慌てて途中下車しタクシーを探したが、全く見つからない。

現地の人に聞きながら、まずは乗り換え地点まで戻ることにした。

ようやく正しい電車に乗り換え、最初の駅へ戻れたのは6時30分頃。

タッキーは港入口からシャトルバスへ全力疾走し、何とか間に合ったようである。

「何か起こるんじゃないか」

と思っていたら、やっぱり事件は起こった。

それでも、自由に動く旅は本当に面白い。

余裕を持って行動しないと何が起こるかわからないが、そのハラハラ感もまた旅の魅力なのだろう。

それにしても、もし1人確認が取れない人がいたようでその人果たしてどうなっていたのだろう。

今日の夜にでも聞いてみようと思う。

さて、次はいよいよルアーブル。

またどんな出会いと事件が待っているのか、今から楽しみである。


海岸線の砂浜
地下鉄
ポルトの街並み
シャンデリアのあるマック
街並みに溶け込む
ドンルイス橋よりや
ドンルイス橋にて
ドンルイス橋より下口を
ドンルイス橋より下を

いいなと思ったら応援しよう!

しんちゃん よろしければ応援お願いします! いただいたチップはしんちゃんの活動費に使わせていただきます!