無料フェリーと酔鯨酒造
【十四日目】三月十一日(木)快晴

読経終え大挙して去る遍路僧
三十三番札所 雪蹊寺
三十四番札所 種間寺
三十五番札所 清滝寺
三十六番札所 青龍寺
今日は快晴。距離が三十五キロと少々長くなるので、六時五十五分と早めの出発となる。外川氏は既に出発していた。
民宿「千松」を選んだのには理由がある。橋を歩くのを止めて、フェリーで渡るのが目的だったからだ。朝日が昇り、手前にはかなり高い橋がある。それを見ながら対岸に向かうフェリーは本当に気持ちが良かった。この選択は大成功だった。
しかもフェリーが無料とあってはなおさらだ。この区間が県道扱いのため、とのことだった。県の維持費も大変だろうと同情する次第である。
名誉のために言っておきたいのだが、これは乗り物に乗ったのではなく、県道の上に立っていただけである。
雪蹊寺の手前で、地元の酒造会社を見つけた。その名前が何と「酔鯨酒造株式会社」。さすが高知だと感心する。鯨を酔わせるほどの酒だから、試飲してみたいと思ったが、残念ながら次回にする。
高知の人がよく口にする言葉に、「おらんくの池に鯨を泳がせてる」というのがある。まさにそれを地で行ったネーミングだと思う。この酒は何としても飲んでみるぞ、と俄然その気になった。
雪蹊寺でのお参り後、瀬戸大橋が開通した当初はかなりのお遍路さんがバスを連ねてやってきたものの、最近では三分の一ぐらいに落ちているようだという話を聞いた。その分、歩き遍路は増えているという。しかし数では到底追いつくはずはない。
先行き増えることを見越して改修したり増築したお寺では、借金の返済が厳しいそうだ。世の中、本当に儘ならないものだ。
地元の人に教えてもらって、山の上の清滝寺を見ると何と遠いことか。あそこまで登るのかと思っただけでぞっとする。途中のタクシー会社に「荷物預かります」とあった。ふくらはぎが痛くてエアサロンパスで誤魔化していたこともあり、有難くお世話になった。荷物を下ろすと何と楽なことか。足に羽がついたようである。
「国民宿舎土佐」は見晴らしが良く、眺めは素晴らしかった。
48,213歩
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