四万十川のあおさうどん
【十八日目】三月十五日(月)曇りのち雨
四万十のうどんに泳ぐ石蓴かな
風光る四万十川に僧ひとり
本日は札所なし

七時十分出発。午後から雨というので前半から飛ばすことにする。
浮鞭(うきぶち)で国道五十六号から左に道をとって、防風林の松林が続く道へ。地元の人達の散歩コースになっている。四万十大橋まで約十一キロ、二時間強だが、意外に長く感じられた。
昼飯は「田子作」の「あおさうどん」に決めていたので、ひたすら目指す。十一時三十分に到着。うどん自体は特に美味いとも思わなかったが、「あおさ」には感激した。四万十川で採れた「あおさ」を売っていたのでついつい買ってしまった。一袋千円とちょっと高い気もしたが、なかなか手に入らないものと思ったのだ。軽いのは良いが嵩張ってしまい、リュックに仕舞うのに苦労した。
しばらく歩くと千六百メートルの新伊豆田トンネルに入る。排気ガスが充満し、あまり良いものではない。
目一杯のところに宿を取った——大岐の民宿「海の幸」。老いたおばあさんが一人でやっているようで、この先そう長くは宿はできそうもないだろう。
「海の幸」という名前から美味しい海の幸が食べられるのかなと思ったが、勝手な思い込みだった。よく表札を見たら「加藤幸子」、その「幸」を取って「海の幸」にしたようだ。行ってみないと分からないものである。
宿泊者は一人のみ。それでも風呂があり、食事があって、寝ることができれば最高である。
48,306歩
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