「怒り」ほど邪魔な感情はない。負けるが勝ち。40代が気づいた、しなやかさにある真の強さのこと
今日もスナックゆきで、一杯だけ頼んだ。
今日は余市にした。
荒削りで、力強い。
でも飲み続けると、
不思議と角が取れてくる。
最初からまろやかなわけじゃない。
そういう酒だと思う。

今日も、腹が立った。
理由は、うまく説明できない。
ただ、腹が立った。
正しいことを言ったはずだった。
なのに、なぜかうまくいかなかった。
また、か。
と思った。
ずっと、怒りを原動力にしてきた。
理不尽には、ぶつかっていった。
納得できないことには、
声を上げてきた。
それが正しいと思っていた。
いや、
正しいとか、そういうことじゃなくて。
ただ、そうしないと気が済まなかった。
そっちの方が正直かもしれない。
気づいたら、消耗していた。
カッとなって動くたびに、
後で後悔するミスをしていた。
冷静だったらしなかったことを、
していた。
なんで毎回こうなるんだろうと、
思いながら、また同じことをした。

会社の理不尽に怒った時期があった。
おかしいと思ったことを、
言い続けた。
でも、
何も変わらなかった。
むしろ、自分の評価が下がった。
私にも、そういう時期がある。
熱くなってぶつかって、
返り討ちにあった夜が。
あの時もっと冷静だったら、と思う。
でも、あの時の自分には、
たぶん無理だった。
怒りで誰かを変えようとすると、
変わるのはいつも自分だった。
悪い方に。
硬く生きようとしてきた。
折れないように。
負けないように。
竹は風に揺れる。
曲がる。
でも折れない。
それを知ったのは、
ずいぶん後のことだった。
もっと早く知りたかった、
と思うこともある。
でも、痛い目を見ないと
わからないことって、ある。
たぶん。
全部を変えようとしなくていい、
と思っている。
思っているだけで、
まだうまくできていないけど。
ただ一つ。
カッとなった時、
すぐ動かない。
少しだけ、間を置く。
それだけのことが、
なかなかできない。
でも、
怒りのまま動くと、
だいたい後悔する。
それだけは、
何度も確認した。
負けるが勝ちだ

余市をもう一口飲んだ。
荒削りで、力強い。
でも飲み続けると、
不思議と角が取れてくる。
自分もそうなれるのか、
まだわからない。
でも、そうなりたいとは思っている。
グラスが空いた。
今日はここまでにする。
読んでくれて、ありがとう。
「わかる」と思ってくれたなら、
スキを押してもらえると嬉しい。
また、カウンターの隣に座っていってください。
